2011年8月 新作・創作陶器

全く新規な方法で器を作りました。

その名も  「ザ・省エネ 断熱容器」


構造・機能の説明

熱の不良導体の代表的なものは空気です。
容器本体を二重にしています。
空気層は1〜2mm
スカシ模様が浮いていることから分かります。
スカシがあると ここから水が入ります。
この水を抜き、空間を乾燥させるため抜け道が必要です。
この構造では底が二重になっていないので、断熱効果が下がります。
左は通常の一重のカップの底部です。
右は底まで二重にしたもので、中空部分は完全に遮断・密閉されています。(スカシはありません。)

軽量土を使っているので二重でも重くありません。

断面です

作品の例

 130g  180ml  210g  320-350ml
 130g  180ml  210g  320-350m  ワインクーラー・アイスペール 内径15cm 


断熱性能の実証実験

  実験の諸条件
   比較する容器は上の右端写真のもの
  左:信楽ベースの従来型カップ  右:今回の創作品(全密閉型)
  本体重量=左180g 右:207g    内容量=両方共240ミリリットル
  使用した氷の量=それぞれ110g
  
  場所=室内:無風状態  室温:31℃  湿度:約65%
 比較テスト開始 10分経過
左には外に露が付いています 
20分経過
左の露が増えてきました
30分経過
左の露が増え、氷が融けてきました 
 40分経過
露が水溜りになってきました
50分経過
益々氷が融けてきました 
 60分経過  70分経過
右の足下に少し露が溜まりました
 90分経過
左の氷はすっかり融けました
120分経過
右の氷は未だ残っています 
 120分経過
右の足下の露が少し増えました
 150分経過
右には未だ氷が残っていますが
「勝負あった」でテスト終了