【タミフル】

 この薬は、インフルエンザの治療に用いられる薬で、抗インフルエンザウイルス剤とよばれるものです。たいへん高価な薬ですが、A型およびB型のインフルエンザに対し、発症から早期(48時間以内)に服用し始めると、高い効果(特にA型の場合、高熱の持続期間が短くなる)があります。

 この薬は、多くの場合1日2回、5日分として処方されますが、その間に症状がよくなっても、抵抗力を持ったウイルスを出現させる危険性を避けるためにも必ず正しく飲み切るようにして下さい。

 飲み忘れに気がついた時は、気がついた時になるだけ早く飲んで下さい。ただし、次に服用する時間が4時間程度しかない場合は、気がついた時点で服用し、次の1回分をぬいてください。絶対に一度に2回分を飲んではいけません。
 服用により腹痛や下痢、めまいなどがあらわれることがありますが、これはインフルエンザでもよくある症状なので心配であれば医師にお問い合せ下さい。突然、発疹や息苦しさなどが現われた場合や、いつもとちがう症状があらわれた場合は服用を中断し、主治医にご相談下さい。

 

タミフルドライシロップを処方されているお子様の場合

 基本的に水に溶かすか、粉のまま水で飲んでいただくことをお勧めしますが、タミフルはとても苦い薬なので、チョコ好きの子供には「練りココア」を、乳製品好きの子供には「コンデンスミルク」の使用をお勧めします。これらと練り合わせて水を加えずに直接スプーンから口に入れるか、またはバナナにつけて食べさせたり、食パンをちぎったものにつけ、くるみこんで食べさせます。カラメルシロップだけで練ってスポイトで入れる方法も良いようです。ヤクルトなどの乳酸菌飲料、バニラアイス、りんごジュースに混ぜると味が変化してのみにくくなります。

 最も注意しなければいけないことは、飲んだ後の処置です。この薬は服用後、しばらくしてから口の奥に苦味が残ることがあり、その場合、苦い唾液が次から次に出てきます。こどもが服用後に「苦い!」と訴えた時に水を飲ませても、すでに苦味は消えず、そのうち気持ち悪くなって吐いてしまうことがあります。これを経験すると次から飲めなくなってしまいますので、これを防ぐためには服用後すぐにアメやチョコレートを舐めさせて、唾液をどんどん出させます。この方が早く苦味が消えるようです。乳児の場合は服用後にバナナやプリンなどの口当たりの良い食べ物をとらせてもよいと思います。

 

タミフルの報道について

 各メディアでタミフル服用中の異常行動・異常言動について報道がされていますが、現時点ではタミフルとの因果関係はまだはっきりしていません。世界の異常行動の報告の中で、日本からの報告で多くを占めていることもあり、タミフルとの関連を完全に否定できる情報もありませんので、インフルエンザ経過中は、抗インフルエンザ薬の使用の有無にかかわらず2〜3日(特に初期)はひとりにせず様子を観察するようにしてください。

 

★抗インフルエンザ薬の使用の有無にかかわらず、インフルエンザ経過中は幻覚などの異常行動や異常言動が発生しやすいことがわかっていますので、念のため2〜3日(特に初期)はひとりにせず様子を観察するようにしてください。

 

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