POTFEST in the Park 2007 に参加して (7月 27.28.29日)

ヨーロッパの街角や公園で「陶芸祭」と言うのが春から秋にかけて毎年数カ所で

開催される。 中でもイギリスの四ケ所で  Geoff COX氏が主催する「POTFEST」

と呼ばれる陶芸祭は 今年 で14回を重ね英国内やヨーロッパから出展者が集い

国際的陶芸祭に発展して来た。その中の一つ、「POTFEST in the Park」に

この夏5度目の参加をして来た。 

 

イングランドとスコットランドの国境に近いレイク地方, たくさんの羊達が

草原の丘で遊ぶ緑と湖の国立公園の中で 300年前の古城の前庭を借り 

マ−キーと呼ばれる巨大なテントの中、約100人の陶芸家達が持参の作品で

店をかまえ 大賞を競って腕を競いコンペに挑むのである。呼ばれる巨大なテントの中、101人の陶芸家達が持参の作品で

今年の参加者は オランダ、ベルギー、ドイツ、フランス、オーストラリア、

スペイン. 日本 そして主催者COX夫妻によって選出された イギリスの各地か

ら集う個性豊かな陶芸家達である。城主 INGLEWOOD 氏の古城は現在文化セン

ターとして広く解放され また城の東の広大なイングリッシュガーデンは 

普段は市民の憩いの場として多くの人が訪れる。

 

1000年は経つだろうか、古城前のシンボルの大木の下、七つのマ−キーに

振り分けられた各陶芸家の作品は 毎年ますます造型性が高くなり 彼等の

強い芸術感覚を陶芸と言う手段を講じて満たしている。溢れ出る感性は

何の為、誰の為ではない。平面 構成で我慢出来なくなった彼等は 無邪気

な子供のように土をつかみ 無性に何かに取り付かれ 自己主張としてまと

め上げ  最後に神秘の火の神にゆだねて焼き上げた。そんな作品群を見る

東洋人の私には 計り知れない物作りへの意欲と無限の可能性を毎回感じ

ながら帰国するのである。

POTFEST開催中 私達の宿となるキャラバン
POTFEST主催のコックス夫妻と打ち合わせ
Mary KERSHARの作品
芝生に並んだコンペ作品の数々

ところが 私が接することのできた多くの陶芸家達は 東洋、特に日本の陶芸を

学ぼうと必死である。日本における茶花道、また其の精神性を学び 東洋的感性

にもとづいた創作を追求したいと言う。かつてバーナードリーチによって紹介さ

れた日本の陶芸は 民芸として住民の為の物づくりであった。其の精神は広く

イギリスの陶芸家達に引き継がれ今尚 ロンドンの個展等では益子風がもてはや

されている。少々時代錯誤を感じながらも 生まれつき造型感覚に優れた彼等が 

豊かな精神性を求めてクラシックを研究しようとする意欲こそ 我々日本の陶芸

家達が今思い直さなければならないことかも知れない。

オーストラリアから参加のJohn STROOMERがChris COXにろくろ指導です
自分の作品を自分達で作った穴窯で焼き上げたアマチュアグループ
   
   

「POTFEST in the Park 」の終了後、毎年陶芸家の工房では 数人の陶芸家による

デモンストレーションが開催される。地域住民への陶芸指導や また自作の作品を

焼成するための陶芸窯の作成までを 市民に指導していた。これらの事業もCOX夫妻の

かかげる「POTFEST」の大きな目的の一つである。POTFEST開催中には 各国から

持参のワインを交わしながら 陶芸家同志の交流や作品の交換など 未来に向けての

何かをお互いに感じながら 有意義に過ごすのが恒例となっている。

来年の再会を約束しヒースローまで車を走らせた。         2007.8.20