呼び声

 

アナタは見知らぬ誰かに呼ばれた事はないだろうか?

そう、見知らぬ誰かに…

それがただの気のせいや、知り合いだったなら気にする事はない…

だが気をつけた方がいい…それが…

 

    この世の者ではない時があるから…

 

私は家にいる時、よく誰かに呼ばれる時がある。

それは中年の男の声で「おーい」だったり、小さな女の子の声で「おにいちゃん」だったりする。

私はその殆ど、いや、全てを無視して生きている。

いちいち気にしていては身がもたない。

だが、時々気になる事がある。

あの「誰か達」の声に返事をしたら、私はどうなるのだろうか、と…

そんな日に限ってよく家の中は「誰か達」の声に満ちる。

 

    おーい、おーい、

    ねえ、ねえ…

    おにいちゃん…ねえ…

 

よくよく考えてみると、不思議なものだ。

昔はぞっとしたものだが、ここ最近は全く怖くないのだ。

ある人が云った事がある。

私は「つれてきやすい」体質らしい。

尤も、その「誰か達」が何であるか、どんな人生を負って来たのかはわからない。

今頃わかった所で、何も得はない、いや、寧ろ今そうなれば発狂するだろうが。

だが、私は時々思うのだが、彼らを救う事が出来ればどんなによかろうかと思う。

連れてきておいて、私が何も出来ない事に落胆し、結局ここに凝る事もなく出ていっていくあの「誰か達」を、気の毒に思わない

事はない。

そしてもう一つ気になるのは、あっちの方にチャンネルが合ったままの私はどうなるのかと云う事だった…