1. 鈴鹿山脈/登山日記

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  3. 旧版地形図の閲覧に出かける

旧版地形図の閲覧に出かける

1 登山地図「鈴鹿連峰」

日地出版から「鈴鹿連峰」という登山地図が発行されていた。初版は1963年。1997年版(通算31版)が手元にあり、この頃に絶版となった。

この地図には赤色の登山コースの他、黒色破線で「小径」の記載がある。なかでも朝明渓谷からカクレ谷経由で国見岳へ登るものなど、近年の地形図や登山案内にないものが記載されており、これを旧版地形図からの引用と考えていた。2003年2月、関東地方測量部でその旧版地形図を閲覧したので様子などを以下に残す。

2 どこへ閲覧に行こうか

国土地理院のサイトを調べると、中部地方測量部では管区内(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)の閲覧のみ。これでは滋賀県を含む鈴鹿山脈の閲覧は無理なので、全国を閲覧でき、その場で旧版地形図の謄本交付を受けられる関東地方測量部へ出かけることにした。閲覧対象は鈴鹿山域に相当する彦根東部、御在所山、亀山の5万分の1図。最も古いものは明治33年発行である。

3 国土地理院・関東地方測量部

九段第二合同庁舎九階の閲覧室へ9:30頃に入った。先客なし。九脚のテーブルにウィンドウズ・パソコンが一台ずつ置かれている。

閲覧を申込むと初めてかと聞かれた。そうだと答えると地形図の種類を聞かれ、記入例とともに申込書を渡されてパソコンの使用方法を丁重に教えられた。地形図の種類毎のフォルダに旧版地形図が収納され、ダブルクリックでビュアーが起動。ファイル名は図歴の番号だ。図歴は備えられている。これで目的の旧版地形図を自由に閲覧を出来る。申込書に必要事項を書き込み、「目的」欄は旧道調査としておく。印鑑不要。閲覧だけなら手数料も不要だ。

4 旧版地形図の閲覧

明治33年発行の彦根東部(旧図名:彦根町)を表示してみる。黒い地形図が現れ、拡大すると霊仙山が目に入った。南東へ移動してソノドまで来ると東の幾里谷から2本の破線が山頂まで続いている。しかし大正14年の同図を表示させると破線は消えた。こんな具合に地図上を散歩していると11:00になった。

「鈴鹿連峰」に記載された「小径」が旧版地形図に記載されていたのか調べにかかる。そのため、ふたつの「小径」を記憶してきた。ひとつは藤原町山口から丸尾を登り、御池岳を経由して大君ヶ畑へ降る「小径」だ。調べてみると、発行時期によりルートは変更されているが確かに旧版地形図に記載されている。もうひとつは御在所岳周辺に書き込まれた幾つかの「小径」で、前記カクレ谷や一ノ谷(本谷)のものなどだ。しかし、こちらはまったく記載がなかった。炭焼道など調査して登山地図に書き込んだものか。良く見ると沢谷峠-御在所岳間などに凡例にない点線が書き込まれており興味深い。

5 謄本交付

旧版地形図のコピーを入手するため、記入例を参考に謄本交付を申請する。印鑑不要。手数料は一枚500円。三階の法務局窓口で手数料相当の収入印紙を購入し、閲覧室に帰って謄本を受け取った。謄本交付は枚数が少なければ時間を要しないようだ。従来、謄本は旧版地形図のコピーだったが、現在はコンピュータ出力とのこと。三重県立図書館にある旧版地形図のコピーと比較すると非常に鮮明だ。既にデジタル化されているので何時かはネット閲覧できるようになるのだろうか。( 2014.08.16 追記:10年以上が経過したが、その気配はない。)

一連の手続きは何も困ることなく終了した。閲覧室への来客は常時2-3組程度だったが職員数も少なく、地図マニアのオジサンに職員が捕まると質問できなくなるのが難点かも知れない。昼休みを挟んで閲覧室を出たのは14:00過ぎだった。なお、昼休みは閲覧室を追い出されてしまう。

6 国土地理院本院 (追記 2014.03.07)

写真1 国土地理院本院写真2 測量櫓の模型

2014年2月、国土地理院(つくば市)に立ち寄り、旧版地形図を閲覧する機会があった。巨大アンテナにちょっと感動。「地図と測量の科学館」を急いで見学する。朽ちたものしか見たことがない測量櫓の模型など興味深い。渡り廊下で情報サービス館へ入った。

旧版地形図の閲覧申請をして向き合ったパソコンは11年前と同様。画面のメニューから該当するフォルダを開き、図歴から番号を調べ、閲覧したい旧版地形図を選択・表示・拡大する。メモリが少ないのか閲覧中にフリーズして慌てたが自己処理。充分な時間を用意できず短時間の滞在になったことが残念だ。

(作成 2003.04.01、追記 2014.08.16)