カナダの「ふさ成りトマト」

スーパーマーケット巡りが好きです。

特に野菜売場には注目しています。で、先日、これを見つけました。
カナダから輸入された「房成りトマト」。480円。

欧米では、いまや生食用トマトといえばこれ、というくらい人気があるそうです。
僕もヨーロッパへ行ったときに現地のスーパーで買い込み、
忘れかけていたような、いかにもトマトらしい濃厚な風味に
「トマトの味は日本の桃太郎が一番だろう」なんて思い込みを
吹き飛ばされたのを思い出しました。

あえてツルを付けたまま売るのには、見た目の他に理由もあって、
この形態では農薬などの液剤の痕を拭き取ることが出来ず、
ツルが付いているのは安全なトマトですよ!というアピールにもなってるんだそうです。

日本では一部の高級デパートなどでたまに目にするくらいでしたが、
今回これを置いていたのは普通の、庶民的な中堅規模のチェーン店。
「いよいよ本格的にやってきやがったな・・」
何かブツブツ言ってる変なやつだと周りの主婦に怪訝な目で見られながら
カゴにひとつ放り込みました。

帰ったらとりあえず試食です。
「うまい・・。」
味の濃厚さ、甘みと酸味のバランス、ゼリー部のジューシーさ、皮の柔らかさ、
どれもかなり高レベルです。

次は分析です。
果重は1個当たり50〜60グラム。ミニトマトよりふたまわりほど大きいです。
糖度は6〜6.5度。通常売っているトマトの平均よりは高いと思います。

多くの人がこの味を知らないだけで、メディアなどで大きく取り上げられたら
日本でもかなり人気が出そうな雰囲気は十分にあるとみました。

ただ、一口で食べきるには口いっぱいに頬張らなくてはならず
(それはそれでシアワセ感に包まれるけど)、
かじって食べようとするとリッチなゼリー部が飛び散ってしまう。
このサイズが良いのかは未知数です。

ところで僕がスーパーを好きな理由は、学生時代スーパーで長くバイトをしていて、
生活費や趣味などに充てる安定した収入源であったと同時に、
実に多くのことを学ばせてもらい、とてもいい時間を過ごさせてもらったからです。

青果・精肉・鮮魚・一般食品・菓子・雑貨・レジ打ちと一通りの仕事が経験できたし、
馴染みのお客さんとよく話すようになったりして、幸か不幸か、商売って
面白いんだということに目覚めてしまいました。で、いまだに営業マンやってます。

最後は夜間店長になり(夜12時まで営業してました)、閉店後、
深夜に売上金を、歩いて銀行の夜間ポストに入れに行く緊張感も味わえました。
今みたいな時代なら間違いなく強盗に遭ってたと思うくらい丸腰のカモネギでした。

そしてなにより面白かったのがそこで働いてた人たちで、
正社員の方は、普通に学校出て就職してきたような人は皆無で、
経歴というか、過去がみんな「訳アリ」なんです。当然つまらない人なんて居ません。

そして同じバイトの連中ともよく遊んだ。僕の下宿を溜まり場にして、売れ残りの
総菜や刺身で、宴会したなぁ。給料日には街へ飲みに行ったし。
その他ここに書けない思い出もいっぱいあるなぁ。

単なる回想話で終わってしまいましたね・・。

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