フリーダム
  
初心者による
        初心者の為の
             マガイ物情報

注)この通りにやってブローしても
    知ったこっちゃありませんので悪しからず

 

まずは原理から

その1 :O2センサー

大概の車にはO2センサーと言って、排気ガスが甘いか辛いかを嗅ぎ分けるセンサーが付いていまして、こいつの正体について解説します。
まず、空燃比と言って、空気と燃料のブレンド具合は一般的に14.7:1が理想と言われています。(実際にはうまく混ざらなかったりで結構複雑・・・・・)
それで、O2センサーってのはマフラーの所に引っ付いていて排気ガスの中のO2(酸素)の量を測定して燃料の吹き具合をチェックしてくれています。
そのO2センサーってのは14.7の所を境に濃い(リッチ)、薄い(リーン)の非常にはっきりした返事を返してくれます。
段階的な返事が聞きたかったら空燃比計(A/F計)を付けてね。

 

その2 :フィードバック

さて、普通のフリーダムは噴射MAPに沿って燃料を噴射しているのですが、その値で実際にエンジンを回転させると、O2センーが、濃いとか薄いってクレームを付けるんですよ。するとフリーダムはその都度、噴射MAPの値にフィードバック係数なるものを掛け算して、14.7:1の空燃比に近づけようとしてくれます。
が、O2センサーは濃いと薄いしか言わないにのでOKの時はその辺りを行ったり来たりします。
まあ、取り敢えずこいつのおかげで自動的に空燃比が14.7:1になることを覚えておいてください。

 

その3 :学習

この機能はフィードバックでは元の噴射MAPにフィードバック係数をかけてインジェクターの噴射時間を決めていたのに対して、直接噴射MAPの値を変動させて空燃比を14.7:1にしようとします。

 

全域14.7:1への道

その1 :ブロー

まず、これからやることはお世辞にもエンジンに優しいとは言えません。
極論してしまえば、ブローも辞さない覚悟が必要でしょう。
ですから、エンジンの強度を過信せず、私の言うことも過信せず、されど徒(いたずら)に怯えずトライして下さい。

 

その2 :設定変更

ここで行う内容は全域を学習させる為の下準備です。
分かりにくいパラメーターや、普段は触らない項目も多々あります。正直私も聞きかじりや、受け売りが多く絶対に正しい自信はないです。それでも構わない方だけ実行してください。

 1.F9(環境) → 0(共通) → メイン画面へ
 2.1(係数) → 1(基本パラメーター) → 3(レブリミット回転数) → 6000 → 基本パラメーター
 3.7(ノーマル吸気圧なまし量) → 0.8 → 基本パラメーター
 4.12(フィードバック上限吸気圧) → 850 → 基本パラメータ → 係数変更
 5.2(空燃比フィードバックフラグ) →  → フラグ類
 6.4(学習フラグ) →  → フラグ類 → 係数変更
 7.10(出力増量補正) → 1(補正開始スロットル開度) → 110 → 係数変更 → パラメータ変更
 8.フリーダムに書き込み

この変更で全域が14.7:1に学習するようになります。レブリミットを6000に設定したのはエンジンへのダメージを配慮しての事です。ですので、当然6000より上は学習されません。
また、吸気圧のなまし量を多くしたのは加減速補正をかかりにくくする為です。
(この手法は鈴木”角”氏より教わりました)

 

その3 :実走

では実際に走って見ましょう。フリーダムにパソコンを接続しF8で表示の切り替えを行い、フィードバックパラメーターが1を指す所まで学習させましょう。
この時にできる限りアクセルをゆっくりと動かした方が学習はスムーズに行えます。
また、MAPの全域を学習させられるように気を配って下さい。

 

その4 :推測

学習が満足いくレベルに達しましたら、噴射量MAPを見てください。5500回転までは信頼が置ける値になっているはずです。
その値を元に推測で7500回転までMAPを書き込んでください。
次にレブリミットを7500に変更して下さい。いよいよ危険な領域に突入です。

 

その5 :ログ

まずログを取得しながら全開で7500まで回して下さい。
その後ログを確認します。回転数、吸気圧、フィードバック補正を開き、メモ用紙にMAPと同様の表を作り、回転×吸気のポイントにフィードバック補正の値を書き込んで下さい。
次に噴射MAPの値に先のフィードバック補正値を掛けた値に書き換えて下さい。
出来ましたら再度、ログ取りをしながら全開で7500まで回しましょう。
同様に噴射MAPを変更してフィードバック補正が1付近になるまで行ってください。
この時に注意することは、加減速補正等が作動しているときはフィードバックが行われていませんので気をつけて下さい。

 

その6 :推測2

この手法ですと中間域の学習は完全に出来ないと思いますが推測で残りの部分は書いてしまいましょう。
これで、全域が14.7:1になっているはずです。そこで、その2で行った設定を変えましょう。

 1.1(係数) → 1(基本パラメーター) → 3(レブリミット回転数) → 7500 → 基本パラメーター
 2.7(ノーマル吸気圧なまし量) → 0.5 → 基本パラメーター
 3.12(フィードバック上限吸気圧) → 300 → 基本パラメータ → 係数変更
 4.2(空燃比フィードバックフラグ) →  → フラグ類
 5.4(学習フラグ) →  → フラグ類 → 係数変更
 6.フリーダムに書き込み

さて、ここで入念にセーブを行って下さい。巧くいかなかった時、迷いが生じたとき、新しい試みを思いついた時にココが起点になるはずです。

 

噴射MAP変更

その1 :思いて学ばざれば

今から書く内容は私個人の勝手な憶測に過ぎません。ですから真に受けないでください。また明らかにおかしい内容はお手数ですが、指導していただければ幸いです。

自分が今までに聞かじった話を自分なりに分析しますと、燃焼は14.7:1の混合比がもっともよく燃えるようです。
12.5:1の出力空燃比は出力を犠牲にせずに安全余裕をとれる最低ラインのようなのです。
実際に燃料を多く噴射しますとシリンダー壁の温度が下がるような話も聞きました。また、それによって異常燃焼を防止していると言う話も・・・・
ですので、空燃比は14.7:1が文字通り理想なのです。

 

その2 :と言う独自理論より

上記の独自理論より自分なりの噴射MAPの作り方

  1. 8000〜    回転 → 空燃比 12.0:1(基本値を1.23倍する)
  2. 7500〜7000回転 → 空燃比 12.5:1(基本値を1.18倍する)
  3. 6500〜6000回転 → 空燃比 13.0:1(基本値を1.13倍する)
  4. 5500〜5000回転 → 空燃比 13.5:1(基本値を1.09倍する)
  5. 4500〜4000回転 → 空燃比 14.0:1(基本値を1.05倍する)
  6.     〜3500回転 → 空燃比 14.0:1(基本値を1.00倍する)

が、私なりの空燃比MAPとなります。
高回転になるにしたがって空燃比が濃くなって行くのは、単にビビリが入っている(笑)からです。
噴射MAPはこれで一応完成(チューニング道に完成は無い)なんで、後はこの噴射MAPを信じましょう。

 

点火MAP変更

その1 :タイムラグ

エンジンは吸入→圧縮→爆発→排気の4工程で回転しているんですが、フリーダムセッティングにとって最も関心事項は”爆発”です。
ほどよく空気とブレンドされたガソリンは火花の一つで爆発するわけですが、実際は点火から爆発(燃え広がる)までにタイムラグが生じています。
ですから、点火MAPの数字を変更してピストンが一番上に着た時(上止点)にドカンと爆発させるのが技ってものです。

 

その2 :ピストン速度

当たり前の事ですが、ピストンは上下(一部左右)しています。回転が上がれば当然ピストンの上昇速度も速くなります。
つまり、高回転になるにしたがって早い目に火をつけないと美味しい所で爆発せずに無駄に排気されてしまいます。
逆に早過ぎると上昇を阻害する力になってしまいます。最悪ノッキングが発生します。

 

その3 :燃焼速度

シリンダーに吸い込まれた混合気は、かなりシェークされています。特に回転が上がるにしたがってより激しくシェークされます。さらに、アクセルが開いて元気良く大量の混合気が流れ込んだらさらに激しくシェークされます。
燃焼速度はシェークが激しくなればなるほど早くなります。
つまり、回転と吸気圧が高くなればなるほど燃焼速度は向上します。
が、これに比例式は無いらしく経験と勘でしかその速さは分かりません。

 

その4 :だから

上記の事から点火MAPはコツコツと試行錯誤を繰り返して変更に変更を重ねるしかないのが現状です。
ですので最初の値から2ずつ大きくしていき悪くなったら戻すを全域で行ってください。
ここの出来がプロとアマの違いと言って過言じゃないと思います。