家をだめにする外構

  外構はこんなに大切

  外構は、家を建てる前に考えた方が良いと言うのは前に述べた通りです。要するに、「家の大きさを決める前に、将来の家族構成まで考えてカーポートや自転車置き場を作らなければ、後々遠い駐車場まで歩いて行くことになりますよ〜。」と言うことでした。
 それ以外に家を建てる前に外構で考えておくと良い事が有ります。これも前に多少述べてありますが、

 道路と敷地の高さ関係
 敷地内の排水勾配
 家の高さと敷地の高さの関係
 土質と土の水はけを考えた湧水の排水

 等です。上の項目は、住み心地にも悪影響を与えるばかりでなく、家そのものの寿命にも関わってきてしまいますので、ぜひ家を建てる前、計画中の初期の段階で考えておいた方が良いと思います。
 それ以外に、結構皆さん忘れがちだと思いますが、(私も考えたつもりで失敗してしまいました)敷地内の雨水・汚水の排水経路・水道、ガスの経路も家の計画の初期段階で考えておいた方が良いでしょう。これに付いては、直接生活に悪影響を及ぼす物では有りませんが、外構やガーデニングをする上で、後々非常にやっかいな物になります。また人孔の位置や管の高さによっては、思い通りの外構が出来なくなってしまうのです。

家を守る外構

 左は我が家の完成写真ですが、ここで見て頂きたいのは、家ではなくその周りです。我が家は道路との比高差が約80センチ有ります。もしこのまま住み続けたらどうなるでしょう?
 土は流れだし、家の基礎はむき出しになり、もし布基礎なら基礎が割れて家自体がゆがみドアや戸等は開閉出来なくなり、挙げ句の果ては雨漏りもしてしまうかもしれません。
 仮に道路との比高差が無くても、排水勾配が取れていないとどうでしょう?
家への出入りの時、靴がドロドロになるのは勿論のこと、道路もドロドロになり砂埃が舞ってしまいます。ガスや水道・排水工事をした所は一度掘削していますから、雨が降るとその部分はぬかるんでしまいます。もしその上を車が通ったらどうでしょう?ガス管の破裂や水道管の漏水・排水管がひしゃげて詰まることもあるでしょう。

 
上記は最悪の場合を書いてありますが危険があるのは事実です。実際住んで1ヶ月位で水道管が車の重みに耐えられず漏水し、庭が(家の周りが)沼状態になってしまった友達がいました。

 ついでに見て頂きたいのですが、ゴミのコンテナの在る部分は駐車場になることを想定し、ハウスメーカーに頼んで、家を建てる前に掘削して砕石を敷いてもらってあります。
 
これをしておけば、掘削代もかからず、ハウスメーカーも資材置き場や駐車スペースとして使用出来るので、周りに迷惑がかからず、一石二鳥です。
またここで注目は掘削した所に給排水の管やガス管が無い所です。何の指示も無しに管工事をすると、業者は最短距離で繋いでしまいます。(これは当たり前の事ですが)しかし、外構をする上でガスや水道の切り替え工事をする場合、専門業者を呼ぶ必要が出てしまい、汚水の高さを変える時も余分に外構代がかさんでしまいます。
 私は、駐車場に人孔(マンホール)が出来ることを避けて、目立たない所に設けるようにハウスメーカーに指示しました。これにより外構工事の時に発生する切り替え工事費(汚水管を移設したり、業者を呼んでガスや水道を移設する費用)の発生を抑える事が出来たばかりでなく、すっきりした外構が出来たと思います。

これだけは押さえておこう!

 皆さん外構はとても大切だと言うことが御解り頂けましたか(なかなか文で説明するのは難しいですわ)。ここでは、失敗しないためのポイントをお話したいと思います。

 まず、土地が有ることを前提にお話しますが、貴方の建設予定地はどの位の幅の道路に面していますか?これは、駐車場を作る上で非常に重要です。もし、6m以上幅のある道路であれば問題は有りませんが、6m以下の道路に面している場合、駐車する車の向きに注意しましよう。
 加えて、車の大きさにも注意が必要です。今は小さな車に乗っていても、後々大きな車に買い換えるかもしれません。奥行き、幅共に初めから十分なスペースを確保しておかなければなりなせん。
 1階部分が駐車場になっている家に多いのですが、アウトドアブーム時に4WDやミニバンを買って、高さが入らず路上駐車をしているお宅をよく見かけます。せっかくのマイホームなのに、車が路上駐車では、さびしいですね。カーポートも同様の理由で車が入らず、物置になっている家を良く見かけます。余談ですが、固定資産算出の時(役場の職員が家の評価をしに来る時)外構のほとんどは固定資産には計算されないそうです。しかし、3面を囲ってあるカーポートは固定資産になってしまうらしいので、カーポートの枠組みだけ済ませておき、固定資産算出が終わってから壁を貼る方が良いでしょう。これは、お勝手口付近に良く作るストックハウス(家の裏口から出入りできるトタンの物置の様な物)も同様です。