最後のメーカー選び
メーカー選びに迷ったら
今までこのホームページを読んできて(読むところが多くてすみません)何を今更と、お思いの方もいらっしゃると思いますが、注文住宅のメーカーの選び方を教えて下さい。と言うお言葉や、交渉の仕方・メーカーが値引きしてくれない・迷ってしまう等たくさんのメールを頂きました。また、掲示板でうまいメーカーの断り方を教えて。と言う意見が有りましたので、ここでは
注文住宅のうまいメーカーの選び方と交渉の仕方。メーカーの絞り方
を、私なりに書きたいと思います。もし、ご意見、ご反論等ありましたらメール下さい。率直に受け止めます。
ハウスメーカーがたくさん集まっているハウジングセンター。各社思考を凝らした広告(家)を見せてくれます。が、正直言って、私は何処もかしこも一緒に見えてしまうのです。
間取りは色々有るのですが、このメーカーでなくては出来ない!と言う物はほとんど皆無で、どのメーカーの展示場に行っても、そう大差ないような気がします。これは、柱の無い壁にクロスを張っているためで、8畳の四角い部屋を各社見て廻っても、おそらくどのメーカーも違うのは、クロスのがらと、ドアノブ位でしょう。(ちょっと言い過ぎ?)
そんな中から、お気に入りのメーカーを探すのは、一苦労です。おそらく、営業マンの印象が一番大きな決め手になってしまうのでは無いでしょうか?
そこで、各メーカーの違いをもう一度冷静に考えてみましょう。それがはっきりしてくれば、きっとお気に入りのメーカーが見えて来るでしょう。
まず、皆さんは家を建てたいと思ったとき、なぜそう思いました?ちょっと抽象的でしたが、例えば大きな机と本棚のある書斎がほしい!・広いシステムキッチン・ゆったりとした風呂等
夢がいっぱい有るでしょう。では、その夢の詰まった家は洋館ですか?本格的な和風ですか?それともこだわりは有りませんか?
ここで、洋館を選んだ方は、迷わず輸入住宅にするべきです。輸入住宅の中でも色々なメーカーが有ります。その中でじっくり選んで下さい。
次に本格的な和風を選んだ方は、木造在来工法を選ばなければなりません。以前にも書きましたが、本間(本格的な和室)は木造在来でないと出来ない部屋なのです。最近では、ハウスバンクと言う所があって、築100年以上の家の解体した木材を譲ってくれる所があり、これを使って家を建てる工務店もあるそうです。なかなか、趣のある家が安価で出来ることでしょう。(聞きかじりですいません)
問題はこだわりの無い方ですが、住宅展示場で一番迷ってしまうでしょう。(私もそうでした)
今住んでいる家よりも豪華な広い家をいくら見ても、何処に頼むか迷うのは当たり前です。
そこで、ちょっと見方をかえて下さい。
上で書いてあるように、どの家を見ても一緒ですから、各メーカーの違いが出るところを選ぶ基準にしてみましょう。
一番メーカー同士の違いがはっきり出るのは、構造です。木造軸組や2X4、プレハブや鉄筋コンクリート造等、実に様々な構造で家は建てられています。建築中の現場に行くときっとその違いにびっくりするでしょう。(私はたまげた)たとえ見た目が同じでも、各メーカーの性能(とでも言えばいいのか)はここに出てくるのです。
そこで、構造は鉄骨が良いのか、木造なのか、木造の中でも、2X4なのか在来工法なのか。この当たりを充分検討することが迷わない秘訣では無いでしょうか?
構造体が決まったら後は、その構造体で家を建てているハウスメーカーの中から、一番自分の希望に合った家を選べば良いのですが、この構造体の他にも、各社、後からの注文では直しようのない各メーカーの仕様が有ります。その辺もメーカー選びの考慮材料にしてみたらいかがでしょう。以下に代表的な変えようのないハウスメーカーの仕様を記します。
天井高・基礎(布基礎とベタ基礎の選択肢があるか)・和室(真壁なら木造軸組)・断熱剤の厚さ・柱の材質・家の基本モジュール(尺かmで家が建ててある)
要は構造に付随した大枠の形は、基本的には変更不可能ということです。これは、ハウスメーカーが個性を出すためであったり、コストを押さえるために木材等をプレカットしたり、設計の一元化をしているためです。
以上の事を頭に置いてハウスメーカーを絞り込んでいけば、きっとお気に入りのメーカーが見えてくるでしょう。
値引き交渉のチャンスは1度だけ
皆さんはやっと、いくつかのハウスメーカーに絞れたとします。ここまでに、各メーカーの営業マンから、電話があったり家に来られたりで、正直迷惑に思っている人もいるでしょう。しかし、数千万円の買い物です。私達が慎重な以上に、営業マンは必死なのです。この必死さを、迷惑がらずにこちらの有利に話を進める材料にしてしまいましょう。
たくさんあるハウスメーカー。その営業マンは、他のハウスメーカーを常に意識して、仕事をしていることでしょう。私達のような消費者に営業へ行けば比較され、展示場では、常に見比べられています。おそらく私達以上に色んなメーカーの情報を持っていることでしょう。そこをうまく利用して賢い買い物をしてみましょう。
上記のようなメーカーの選び方をしていれば、自ずと似たような構造や仕様のメーカーになったことでしょう。2X4数社や木造在来工法のメーカー数社と言うようにです。当然このような選び方をしている人は多いはずです。と言うこと、メーカーも比較されていることを充分承知しています。もしあなたの選んだ構造体のメーカー以外の営業マンが執拗に連絡を取ってきたら、きっぱりと
「構造体は***が気に入ったので今はA社とB社で考えています。」
ときっぱり言ってみましょう。こればかりは、どうにもならないので、あっさり営業マンも引き下がると思います。
それでは次に、その選んだ数社の営業マンすべてに、本音を正直に話して下さい。
「実は家を建てるメーカーを貴方のメーカーと他A・B・C社に絞ったのですが、、、、、、」
といった具合にです。当然、同じ仕様のメーカー同士ですから、比較されるのも慣れていることでしょう。お互いのメーカーの特色は解っているはずです。ここが貴方の腕の見せ所です。(営業マンにとっても腕の見せ所)
実はこの時こそ、私達が一番メーカーに対して強く言える時なのです。逆に言うと、この時以降、おそらく値引きや条件をメーカーに言えるチャンスは無いでしょう。なぜならこの後、契約に向けての話しになるのですが、契約をしてしまったら、もう、そのメーカーに全てを任せなければならないからです。
すべてのメーカーに本音(迷っている事実)を伝えるとおそらく、営業マンは、新たな手みやげを持って貴方の所へ来ることでしょう。チャンスです!
このころには、各社から間取りのプランは提示されているので、工事金額は有る程度出ているでしょう。各営業マンの手みやげは、値引きかもしれません。グレードのアップかもしれません。
「A社はペアガラスらしいんだけど、B社さんの所はこの坪単価のままでペアガラスにならないの?」
おそらくB社はペアガラスにしてくれるでしょう。
このように、各社のてみやげを他のメーカーにも教えて、さらに良い条件を引き出させましょう。ここで大事なことは、同じ様な仕様のメーカー同士を戦わせることです。2X4と木造軸組で戦わせても、構造的にこちらの方が強い等と言われて、同じ土俵に立とうとはしません。
もし、貴方の心の中で有る程度メーカーが決まっていても、さらに良い条件で話を進めるために、かませ犬として同仕様他社を数社最終的な話しに入れるのも手でしょう。
この様にして話しを詰めて行くと、営業マン1人の力では、手に負えなくなってきます。あるメーカーはギブアップをして退散してしまうかも知れません。あるメーカーは支店長や社長(これはないかな〜)が出てくるかも知れません。ここまでくれば、貴方の勝ちです。
おそらく支店長さんと直接話が出来れば、通常のオプション以上の、メーカー側ぎりぎりの線を提示してくることでしょう。ここで決めです。間違ってもここで粘ってはいけません。一流ハウスメーカーさんの支店長が自ら足を運んで頂いたのですから。おそらく支店長さんも、切り札を持って来ているはずです。また営業マンの手前、恥をかかせてはかわいそうです。もし他社の方が良ければ、そのことを伝え様子を見てみましょう。それ以上の条件提示が無ければ、そこで決めましょう。これ以上は望めそうにも有りませんから。
以上の様にして、最初で最後のメーカーへの条件交渉(オプションや値引き)がうまくいったら、他のメーカーさんには、丁重なお断りを入れましょう。おそらく営業マンも、他社の好条件に何も言えずに引き下がるのではないでしょうか?ここまでうまくやれば、他のメーカーはとっくに手を引いているかも知れませんが。
後半は、かなりいやらしい(三重の方言)話しになってしまいました。しかし、家を買う私達は真剣なのですから、ハウスメーカーさんにも、ぎりぎりの所で交渉をしてもらいたいと思うのは、私だけでしょうか?しかし、これだけの交渉をするには、かなりの度胸とエネルギーがいります。みなさんも焦らずにじっくりメーカーを攻めれば、きっと攻略出来るでしょう。がんばって良い条件で理想の家を建てて下さい。
最後に私は上の事を実践し、良い条件で家を購入出来たと思っていますが、結果、担当の営業マンさんは逃げ腰になってしまい、今でも住宅展示場へ行くと、びっくりされて腰が引けて見えます。まっ、これだけが原因ではないでしょうが、、、、ここまでの交渉をさせてしまったのですから、メーカーにとっては、やりにくいお客さんに違い有りません。ですから、本契約をしたら本気で条件交渉をしてくれたハウスメーカーさんは大切にしましょう。
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