今月の野鳥

美しい声や姿で、私たち人間にやすらぎを与えてくれる野鳥 。

野鳥が「環境のバロメーター」といわれるのは、鳥が安全に生きてゆける環境ならば、人間も安心して暮らせるということを教えてくれるからです。  野鳥を通じて、そんな自然のすばらしさ、大切さを知っていただけたら、さいわいです。


鶯(ウグイス)

uguisu.gif (33080 バイト)

ホーホケキョ。この鳴き声ゆえに、知らぬ人はいない、日本人にいちばん親しまれている鳥といえるでしょう。いつもヤブの中にかくれていて姿を見せないことが多いのですが、声ははっきりきこえます。ホーは吸う息、ホケキョは吐く息、胸をいっぱいふくらませてさえずります。
ホーホケキョと鳴くのは早春ということになっていますが、山登りをする人なら、ホーホケキョは春先から盛夏まで聞くことができます。早春、人里で上手にホーホケキョと鳴く練習をしていたウグイスは、春の深まりとともに山へ帰って、巣づくりをするのです。うぐいす色といわれて私たちが思いうかべるのは「うぐいす餅」などの色彩ですが、実際のウグイスの羽色は緑よりも茶に近いくすんだ色です。メジロという鳥は、大きさもウグイスに近く、体も緑色ですから、しばしばウグイスと誤認されています。メジロは花の蜜を好み、梅や椿の花の咲くころ姿を見せるので、ウグイスが来たと思うようです。梅にメジロ、の方が多いのです。