(三重県高等学校社会科研究会機関誌『三重社会』より)
普段着の授業実践交流をめざして、昨年の総会で発足した、授業実践ネットワーク研究会の
活動報告をします。本会は、会員による自主的な研究授業及び、研究活動を目的として発足をした。
本年は、年度途中の活動開始であったため、多くの研究交流を提起できなかったが、第一回研究交
流会を、2月24日に四日市商業高校で開催することができた。
【午前の部】
…以下の2時限の公開研究授業を行った。
[現代社会]
「班を使ったディベート学習・お米の自由化賛成・反対(1年F組)」 (四日市商業高校 北川淳一教諭)
日常的班学習の習慣づけをし、意見の発表態度を養い、その上に10人対抗のディベートを試みて
いる。ディベートは生徒たちが自主的に調べてきた資料をもとに時間制限の本格的ディベートを展開
している。4単位の一部を使った現社の授業である。「米」のほか「体罰」「恋愛と見合い」「エイズ」「田舎
と都会」「生まれ変わるなら男か女か」などゲーム性のあるものも含まれている。
[世界史]
「モノを通してみる東西交渉史(2年F組)」 (四日市商業高校 清水豊教諭)
海外旅行で購入した品々(銀細工・ガラス器など)や、ふだん身につけているネクタイ、日常的に用
いている皿や、胡椒などの香辛料を生徒たちに見せ、また、ビデオカメラで資料を映像で拡大した手
法を用いたユニークな授業である。モノを持ち込む授業としての多くの工夫が見られた。
また、午後の質疑の中でも、モノを持ち込む意味と方法について議論がなされた。
【午後の部】
…午前の部の研究授業についての質疑応答と、今後の運営について会議が持たれた。
また、授業プリント交換会も合わせて行われ、15名の持参者があり、意見交換が行われた。今回の
交流会の参加人数は、のべ32名でした。