ステッカー製作講座!


前々から「ステッカーはどうやって作ってるの?」という質問があったので、今回は「なべやん流ステッカー製作法」を紹介しようと思いますっ!
普通の人ならカー用品店でレジの近くとかで売ってるステッカーを買ってきて貼る場合が多いですが、ラリーレプリカともなるとそれじゃぁ無理。
ましてや私のエボのリアウインドウなんかに貼ってある「痛車」仕様のステッカーなんか売ってません。
ということで、ステッカーを作っちゃいます!
材料としてはカッティングシートを使ってそれを切って作ります。
最近では「ステカ」などのカッティングマシンも売ってますが、素敵微妙な値段設定。あとセッティングが面倒なのです。
私は機械は一切使わず、全て「手切り」と呼ばれる「デザインナイフでカッティングシートを切る方法」をとってます。


其の1 カッティングシートってなんぞや?

ステッカー製作の材料である「カッティングシート」。
構造はビニールみたいなカッティングシート本体に粘着剤がついていて裏に剥離紙がついています。要するにでっかいシールって考えればOKです。
色は単色もしくは一定の柄(カーボン柄とか大理石柄とか)が印刷されたものがあります。
お店では一定幅のロールになって、全く切っていない状態で売られています。
入手はホームセンターやカー用品店で切り売りしてます。看板屋さんなんかへ行けばもっといろいろな色のカッティングシートがありますよー。
私は主にホームセンターで買ってます。カーマとかディオワールドとか。
以前ディオワールドにて合計10m分のカッティングシート買って、レジの人に「何に使うんだ!?」って顔されたことが…(笑)
(10cm単位の切り売りなので、10m=数量:100になるのです)


其の2 カッティングステッカー製作に使う道具

なべやん流ステッカー製作法で使う道具を紹介します。
 
下に敷いてあるのがカッティングマット。OLFAのA4サイズ対応のものを使ってます。
青いテープはマスキングテープ。アプリケーションシートの代わりや、ステッカー貼り付けるときの位置決めに使います。
これは安いものでOK。私は5個パックとかで売ってる窓枠用かなにかのを使ってます。
次にスティック糊。事務用のごく普通のもの。これも5個パックとかで売ってるやつです。
黄色い軸のものは、カッティングの要「デザインナイフ」。OLFA製の刃先が30°のものを使ってます。
一番右にある黄色い筒はデザインナイフの替え刃のケースです。


デザインナイフの先端はこんな感じ。ものすごくよく切れるのでかなり注意が必要。
さくっと指切っちゃうことがあります。

このほかに、製作したステッカーを貼り付ける時には…
洗剤液、ヘラ、ドライヤーなどを使います。詳しくは貼り付けの説明のところで。


其の3 カッティングステッカー製作

いよいよお題の中身、カッティングステッカーの製作!

@まずは作るものを決め、その元データを作ります。とりあえず作りたい大きさでプリンターで印刷すればOKです。
 メーカーロゴとかなら、説明書やパッケージをスキャナで取り込んでしまえばOK。楽に進めるならネット上からいろいろ探してきましょう(笑)
 ちなみにラリーレプリカする際の元データはタミヤの1/10ラジコンのボディ用デカールをスキャナで取り込んだものです。
 これを窓枠などを参考にして1/1になるように拡大して出力しました。
 もちろん印刷せずに、コピー用紙に直接手書きでデザインを作ってもOKです。

A元データの印刷したものが出来たら、これをカッティングシートに貼り付けます。
 あらかじめカッティングシートを作りたいものの大きさよりも大きめに切っておくと作業が楽です。
 貼り付けは事務用のスティック糊を使い、印刷した紙の裏側へ糊を塗ってからカッティングシートの表面に貼ります。
 
 今回製作した例だとこんな感じ。元データはワッペンをスキャナで取り込んだものです。
 ちなみにコレ、アージュのPCゲーム「マブラヴ オルタネイティヴ」の国連軍のマークです。
 青、黒、白(ベース)の3色のカッティングシートを使いました。

Bカッティングシートの切り出しをします。
 デザインナイフを使い、元データに沿ってカッティングシートを切っていきます。
 このとき、カッティングシートの裏紙(剥離紙)まで切らず、表面に貼った「元データを印刷した紙」と「カッティングシート本体」のみを切ります。
 この力加減は慣れるまで難しいと思います。デザインナイフの切れ味がとてもいいので、力を入れずにデザインナイフの自重で切る感じです。
 力を入れちゃうと裏紙まで切れてばらばらになってしまうので注意です。

C全部切る部分が切り終わったら、要らないところのカッティングシートを剥がします。
 デザインナイフの先端で引っ掛けるようにして剥がすと楽です。このとき必要な部分まで剥がさないように注意です。

D剥がし終わったらここでちょっとしたテクニックを用います。
 「面取り」と呼ばれるもので、機械で作成したステッカーにはされていない作業です。
 これはステッカーが完成して貼りつけた後、洗車した時などに剥がれにくくする為にステッカーの角となる部分を若干切り取るというものです。
 例えば今回の作成例の「UN」の文字の角、「U」だと上のほうの角4箇所がその部分。大体90°以下の角に対してちょっとだけデザインナイフで角をとります。
 近づいてよく見ないとわからない程度しか面取りで角を切り取りませんが、これだけでもだいぶステッカーの耐久性が違います。

Eカッティングシートに貼りつけた元データを印刷した紙を剥がします。
 うまく剥がれる場合はデザインナイフの先端などを使いながらペリペリ剥がせばOKですが、しっかり貼りついたものや細かいものを製作した場合は無理してはいけません。
 貼り付けに使ったのが「スティック糊」なので、水やお湯をかけて流してしまうのが手っ取り早いです。
 私の場合は台所でぬるま湯を瞬間湯沸かし器の出口をシャワーにして流す感じで紙を剥がします。
 カッティングシートに残った糊もこのときに一緒に流してきれいにしておきます。
 ここまでの作業を行った状態がこんな感じ。
 
 ちなみに青の上に黒を貼り付ける予定で製作してます。

F貼り付ける為の処理を行います。
 通常ならばここで「アプリケーションシート」と呼ばれる専用のシートを切り終わったカッティングシートの表面に貼り付けるのですが、私はこれをマスキングテープで代用しています。
 このアプリケーションシートの役割としては、貼り付ける際にステッカーがばらばらにならないようにするというものです。
 マスキングテープを貼るとこんな感じです。これでステッカー自体は完成です。
 


其の4 貼り付け

ステッカーも出来たのでいよいよ貼り付けです。

@まずは貼り付ける場所の油分を取り除きます。
 私は薬局などで売ってる「無水エタノール」を使って、ボディ表面の汚れやワックスなどの油分を取り除いています。
 そして用意するものは、まず洗剤液。霧吹きに水を入れて台所用の洗剤を数滴入れればOK。
 貼る際にボディ表面とステッカーの糊面にこの洗剤液をぶかっけて、貼り付け時のミスの修正を容易にします。

Aステッカーの貼り付け位置が決まったら、マスキングテープなどでステッカーを留めておきます。
 そしてステッカーの裏紙を剥がし、上にも書いたように、貼り付ける面とステッカーの糊面に洗剤液をたっぷりかけます。
 
 ちなみに↑の写真ではステッカーの裏紙はまだ剥がしていない状態。この後裏紙を剥がして糊面にも洗剤液をかけます。

B洗剤液をかけ終わったら、位置がずれないように注意しながらステッカーを貼ります。
 位置が定まったらヘラを使って洗剤液をどんどん外へと押し出します。ブシュッという感じのなんとも言い難い音とともに洗剤液が抜けていきます。
 
 ベースの白だと写真ではわかり辛いので青のシートを貼ったときの写真です。
 ある程度洗剤液を押し出したら、アプリケーションシート代わりに貼ったマスキングテープを慎重に剥がし、さらに残っている洗剤液をヘラで押し出していきます。
 どうしても抜けなかった洗剤液はデザインナイフの先端などでステッカーの表面をぷすっとやって抜きます。

C貼り終わったらドライヤーで熱を加えます。
 カッティングシートの糊は熱を加えると粘着力が上がるので、ドライヤーで温めることで耐久性を上げます。
 また、バイナリィグラフィックなどでドアなどをまたぐ場合、ドライヤーで熱を入れることでカッティングシートをやわらかくしてドアの裏側へ折り込むこともあります。
 
 使ってるドライヤーはごく普通のもの。ハンディサイズの小さい奴なので私がカッティングシート貼り付け専用に使ってます(笑)

D完成!これで私のエボWは国連軍所属機となりました(笑)
 左右両方に貼ったので、製作したステッカーは2セット。疲れたー!
 
 「UNITED NATION FORCE ALTERNATIVE W」って文字はパソコンで作成して印刷したもの。
 耐水性のあるインクジェットプリンタ対応のステッカーシート(透明タイプ)に印刷して切って貼っただけです。
 この写真に写りこんでいる三角窓に貼ってある「貴方を犯人です」の翡翠ステッカーは印刷ではなくカッティングシートで製作したものです。
 以前の第25弾で紹介している「鏡 純夏」とか「ちゅるやさん」も今回紹介した方法で作成してます。


なべやん流ステッカー作成はこんな感じです。参考になったでしょうか??
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