2003(平成15)年 小型ガス窯の製作

以前に製作した小型のガス窯は、断熱効果を重視したばっかりに内容積が小さく、
使いづらいものになってしまい、ついつい車庫の片隅でほこりをかぶっていた。
今回大きなガス窯を作ったとき、ついでに作り直すことにした。
外枠と蓋はそのまま遣うことにして、レンガ積みのみの作業になった。 製作は一日で終わってしまった。

昔製作した状態です。

  断熱耐火煉瓦の厚みが11.5cm
  外側は2.5cmのシリカボード
  したがって内寸は約20cm角、
  棚板との空隙を取ると有効内寸は
          15cm位になってしまう。
 
リニューアルの過程です
  断熱耐火煉瓦の厚みは6.5cm、  外側は2.5cmのシリカボードで同じ。  内寸は約30cm角とした。
  以前の蓋を使うために、上の部分は棚とした。  レンガが削れるとゴミになるので0.3mmのトタン板で覆った。
使用するバーナーです。
 ベンチュリー型で、サイズ(直径)は1インチ。
 横向きに取り付けるため90度のエルボの先にセラミッ  クスの火口が付いている。
 最近はステンレス製のものが多いようです。
火を入れた!
窯を乾燥していると、燃料がもったいないと
カミサンが芋を持ってきた。 これが初釜か?
本当の焼成状態:現在約1100℃
バーナーの先端が眩しい。
フラッシュをたいて移した。 ノンフラッシュでは・・
ふろく です!
釜焚きのときに温度を測定するのに、よく「ゼーゲルコーン」というものを使います。
これは溶融温度が決まっている粘土で作られた三角錐のことです。
斜めに立てて窯に入れ、これが曲がってくるときその所定温度に達したことを教えてくれます。
しかし、焼成条件(時間や窯内部の雰囲気(酸化か還元か)によって曲がる温度が変わってきます。
温度計はその時点の温度を示しますが、「ゼーゲルコーン」は熱履歴を反映します。
これは本当の「ゼーゲルコーン」ではありません。 焼成試験片として作ったもので、形状はよく似ています。 焼成雰囲気で粘土の色が変わります。
これは鉄分が多い土の例です。
左:酸化雰囲気  右:還元雰囲気

更なる改造です  (2006年5月)

陶芸目次に戻る