電気設備にこだわる

  建て売りを見てみよう!

 私は家を建てる前、よく建て売り住宅の内覧会へ行きました。住宅展示場をいくら見ても実際生活する間取りとはほど遠く、イメージが湧かなかったのです。その点建て売り住宅は、家の値段は付いていますし、何より実際にここを買った人が生活するように建てられているのです。皆さんもいろいろと勉強になりますので、ぜひ買う気はさらさらなくっても見に行って下さい。とっても勉強になります。
 この建て売り住宅の内覧会を見に行って、いつも驚く事があります。それは、家内のスイッチ類とコンセントの数と位置です。全く住む人の事を考えていない家造りだな〜と、いつも思うのです。
 注文住宅ではコンセントの種類や場所も自分で決める事が出来ます。手持ちの家具を考慮しながら充分検討して下さい。 

  このコンセント何に使うの?

 一番気になるのはやはりコンセントです。その中でも台所のスイッチ、コンセントは一番ひどい状況です。
左の写真をご覧下さい。これは某建て売り住宅の台所です。皆さんは何か感じませんか?
 勝手口からコンセントのある壁まで40センチ。壁の角からコンセントまで80センチです。この位置にコンセントがあっては、ここに食器棚を置くことがおそらく出来ないでしょう。皆さんも建て売り住宅の内覧回に是非足を運んでみて下さい。こんな使えない位置にコンセントが良く付いているんですよ。

 皆さんは日本の家の多くが坪や間・尺で造られているのはご存じでしょう。家具だってこの規格で造られている物がほとんどです。通常45センチ90センチ135センチ180センチ(どのサイズもいくらかは上下するでしょうが)の4種類の寸法で造られています。これは1間180センチ(畳の長手方向の長さ)を基本としているからです。廊下やトイレの幅が90センチ以下(壁の真から真で90センチが多い)なのは半間で造ってあるからです。ですからトイレは0.5坪。風呂は畳2枚分で1坪(3.3平方m)
のサイズが標準サイズなのです。
 話はそれましたが、上のキッチンのコンセント位置はどうでしょう?40センチの80センチでは、通常の食器棚を置いてしまっては使い物になりません。この様な事にならないようにコンセントの位置に充分気をつけて設計(注文)してもらいたいものです。

  メーターモジュールの泣き所

  最近メーターモジュールを採用している家が多い様ですが、メリット・デメリットをお話しします。
 このメーターモジュールですが、基準を尺や間ではなくメートルで造って有るようです。このことのメリットは階段や廊下、和室が広く取れることでしょう。和室は従来の180X90より200X100の方が同じ6畳でも広く取れるのは当然です。廊下やトイレも上で説明しましたが、半間90センチを基準にしたものより、メートルを基準にした方が広いでしょう。これは高齢化に伴う老人用の手すりや車椅子での移動を考えれば良い事なのですが。家の建坪(1階部分の面積)が同じなら、部屋の数や広さが狭くなってしまうでしょう。廊下や和室やトイレが広くなればその分LDK等にしわ寄せがきてしまうのです。
 デメリットとしては、家具や市販の建具等は間・尺で造られているものが多いのでピッタリと設置出来ない点です。勿論広く出来ていますので、収まらないことは有りませんが若干の隙間が空いてしまう事が多い様です。この隙間については、通販やDIYショップ等で小物収納棚等を買ってきて埋めてしまえば良いでしょうが、見た目がすっきりしないので私は好きでは有りません。いっそのことサイズの合う家具(輸入家具等)を買ってしまいたい位ですが、、、、。さらに襖紙や網戸の網等はなかなか難しいようです。幅の合う襖紙を探し出さなければならないのですから。

   こんな事が出来るのも注文住宅の良いところ

 右の写真は我が家のTVコーナーラックです。家の間取りを決めるのと同時にリビングとダイニングの家具を雰囲気に合うように選んで有りましたので、この様な事が出来ました。通常のコンセントの高さは床から20センチ位ですがコーナーラックを置く(購入)する予定でしたので、コンセントの高さは床から70センチの高さにしてもらいました。これなら壁にピッタリと家具を納めることができますね。ゴミや埃の溜まるのが防げると共に、何より見栄えが良いですよ。

 家が引き渡しされた時はすごく不自然に思えた高さのコンセントも、家具が入りTVがここに置かれると全くコンセントが見えず、掃除やコンセントの抜き差しも、わざわざ家具をどけたり裏に回り込むことなくスムーズです。
 皆さんも家を考える時は新しく購入する家具も一緒に考えましょう。その方がトータルなコーディネートが出来ますよ。

   照明はメーカーに頼む?

 注文住宅を建てる時、照明やカーテンはメーカーに頼む方法と後から自分で付ける方法の2種類があります。どちらも一長一短が有りますが、自分で付けた方が安く済むことが多いようです。しかし、ダウンライトや高演出ライト等は自分では付けることが難しいのでメーカーに頼んだ方が仕上がりが綺麗です。
 私は照明もカーテンもエアコンの取り付けも全てメーカーに頼みました。理由はコーディネーターさんとトータルで家を考えたかった事と、壁等に傷を付けられたときにメーカー一括で頼んだ方が安心出来るからです。家の引き渡し後にエアコンの取り付け業者が壁に傷を付けてしまっても、メーカーの責任ではありませんし、エアコンの取り付け業者がクロスを張り替えてくれるとは思えないのです。

  白熱灯?蛍光灯?

 リビングにはおしゃれなシャンデリア、ダイニングには料理がおいしく見えるペンダントライト、ダウンライトで天井をすっきりと、、、、、私は色々考えてハウスメーカーのコーディネーターに注文しました。流石コーディネーターさんは見栄えのする良い物をプランとして持ってきてくれました。が、そのほとんどが白熱灯だったのです。納得出来なかったので自分で選ぼうと照明のカタログを見せてもらうと、白熱灯の照明器具は値段が安く、種類も豊富で特にシャンデリアとダウンライトのほとんどが白熱灯の照明でした。しかし、ランニングコストを考えると電気代で蛍光灯の3倍、寿命は蛍光灯の1/8なのです。白熱灯の照明にした友達の話を聞くと、
「暖かい光で眼のちらつきもないけど、電気代が高くて困っているんだよ〜」
と言っていたので私は絶対蛍光灯にしたいと思っていました。今はインバーター内蔵の蛍光灯もありますし、暖かな光の蛍光灯もあります。下は私が選んだ照明です。

 リビングの照明はシャンデリアにインバーター内蔵の蛍光灯13ワットX6灯にダウンライト13ワット4灯にしました。全部で130ワットで10畳のリビングがとても明るくできました。また映画を見るときはダウンライトだけにすると雰囲気がGOODなんです。インバーターはつきはじめは暗く段々明るくなります。最近は蛍光灯でも暖かな色合いの物が色々出ています。

左は蛍光灯のダウンライトです。蛍光灯の物は少なく、探すのに苦労しました。天井の裏の突出した部分を断熱材で覆ってしまえる物を選びました。これは部屋の断熱効果が薄れないようにです。枠は部屋の板張りに合わせて木枠を選びました。

 右はダイニングのペンダントライトです。これも蛍光灯(パルックボール)の高演出色と言う、ご飯が美味しく見える色のものを使用しています。