桑員バリアフリーの会
レポーター:桑員バリアフリーの会 E.O.さん
平成19年2月24日(土曜日)。
前日の雨模様とはうってかわっての晴天の中、風はきつかったものの点検びよりで、ちょっとわくわくしながら北勢線「星川駅」へ向かいました。
まずは駅員さんとの会話から、
私「半額でしたっけ?」
駅員さん「いや、お一人だと普通料金なんですけど。なるだけ、介助者と一緒にご乗車してください。前もって連絡もしてくださいね。無人駅もありますし・・・」
私「渡し板はありますか?」
駅員さん「いや、無いです」
車いすは一人で乗車してはいけないかのような会話でちょっとげんなりしたのと渡し板はちゃんと電車に積んでありました。連絡すべきは私たちではなくて、駅側ではないのかとも思いました。
点検は北勢線「阿下喜駅」と「在良駅」。
「阿下喜駅」は駅前の広場がまだ未完成のようでかなりきついスロープや段差が気になりましたが、トイレ入口に触地図があったりと新しい発見もありました。
さて、「在良駅」です。駅舎はきれいになっていましたが、ホームからは階段でバリアフリーにはなっていませんでした。ということは、車いすでは利用できない駅ということです。ちなみに私はホームで皆さんの点検が済むまで独りぼっちでした。
もう一点、気になったことは点字ブロックの敷設のしかたです。必要なところに敷いてなかったり、不必要に敷いてあったりと疑問がのこりました。
さて、今回私が一番楽しみにしていたコミュニティバス(桑名市コミュニティバス;通称「Kバス」)西部北ルートの乗車です。星川から15分ほどの乗車でしたが、いろいろな問題を再確認できた貴重な体験でした。
まず、乗り込む時の運転手さんの言葉はやはり「準備などありますので、予約してください」とのこと。やっぱりか、とちょっと残念な気持ちがしました。
この予約については、障害者の立場からいうと「制限された乗車」になるんではないかと思います。市内での移動手段をもたない車いすの障害者が日常の中で自立生活をし、買い物や、通勤、レジャーなどに出かけるためには「いつでもどこでも移動できる手段」が必要なのです。そのひとつがコミュニティバスです。
予約がなぜ必要なのか。準備だといいます。これは最初から車いすの乗客がいないとの想定で運行されているからです。車いすマークをつけて運行する以上、どんな場合でも対応できるよう周知徹底を桑名市や三重交通は勿論、運転手さん全員がリフト、車いすなどの扱いを知っておくべきです。
以前名古屋市で、車いすで単独でバスに乗ったら当然のように運転手さんが手早くリフトを操作、車いすを固定し何事もなかったようにバスは発車しました。その間、10分もかからなかったのですが、他の乗客の方も当然のことのように対応してくれていました。
予約が必要とも、介助者が必要とも言われませんでした。利用者が多い、少ないにかかわらず、ぜひこのような対応が桑名市、三重交通に望みたいです。
一日、点検をして施設的にはバリアフリーが進んでいる事は感じました。しかし、それが何のためなのか、もう一度考えたいと思います。
自分の意志で社会参加できること、そのためには一人でも自由に外に出れることが重要なことの一つだと思います。そのためのバリアフリーではないのかとあらためて感じた一日でした。