桑員バリアフリーの会
(2002年9月16日、設立総会でのKさんの発表内容から抜粋)
この社会には、子どもから高齢者、男性と女性、病気やケガ、あるいは身体に障害のあるかたとそうでないかたなど、すべての人たちが、主体的に生き生きと社会生活を営んでいくうえで、さまざまなバリアがあります。
すでに、バリアフリーからユニバーサルデザインへと一歩進んだ考え方に移行しつつありますが、まだまだ現にあるバリアを取り除くことは必要であります。
そのためには、行政の一層の努力も大切ですが、もっと大事なことは、国民みんながバリアに関心を持つこと、バリアに対する意識の向上ではないでしょうか。
これからの日本は他の先進国にも類を見ない速さで高齢化が進んでおり、私たちのまちもその例外ではありません。13年後の2015年には、高齢化率が25%になるといわれ、4人に1人が高齢者になると予測されています。
「バリアフリーのまち」とは決して理想の社会ではありません。また、理想どうりの社会やまちづくりはありえないのです。
バリアフリーとは、ハード面ばかりでなくて、ソフト面においても、みんなが少しずつ我慢することでもあります。その我慢を同じ割合にすることである」ということも私たちは勉強してまいりました。
そこで、私たちはノーマライゼイションの理念に基づいて「誰もが安全で自由に行動し、安心して快適に暮らせる、やさしさの感じられる地域社会を目指したバリアフリーのまちづくりに貢献していくこと」を目的として、ここに「桑員バリアフリーの会」を設立することといたしました。この会はバリアフリーアドバイザーだけではなく、バリアフリーに関心のある方々なら誰でも参加できる開かれた組織としてスタートさせております。
ここで、これまでの経緯について少し申し上げます。
三重県が平成12年及び13年度に実施された「バリアフリーアドバイザー養成講座」を終了し、登録された方々を中心に、有志のみで連絡を取り合い、昨年10月22日にここ県桑名庁舎の会議室を借りて初会合を持ちました。
その時に、私たちが暮らすこの「桑員(そういん)」の地にもバリアフリーアドバイザーの会を作ることができないか、という共通の思いが確認できました。
そこで、この地区の関係者の名簿づくりからはじめ、設立へ向けて意見の交換を月に1〜2回程度行うことに決まりました。
途中、昨年暮れには登録メンバーの参加とご意見を伺おうということで、桑員地区登録メンバー38名全員のアンケート調査も実施しました。
発起人会を重ねること19回、最初から輪番制で議事録も作成してきました。ここの県庁舎を定例場所としてきましたので、出席者が会議室費用やお茶代を負担することとして、会議に出るたびに、毎回100円ずつ出し合うことも定着してまいりました。
発起人会を始めてから1年、バリアフリーについてみなさんが心の準備をしてから2〜3年の歳月が経過しております。
奇しくも発起人会20回目に当たる本日がちょうど設立総会に当たるのも、何かの因縁でしょうか。やっと成人式をむかえ、前途洋々、若さあふれる会になれるようにという示唆でしょうか。
皆さまのご指導ご鞭撻ご協力をよろしくお願い申し上げます。