1-3-2 Nilotanypus Group (Tanypodinae−Pentaneura group)

         (dorosomental teeth absent. ligula 5 teeth. basal segment of maxaillaly palp 1.)
                                           
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   舌板の歯の配列
中の歯の向き
basaltooth of mandible 下咽頭櫛歯の数 小顎鬚
のbー毛
触角比
触角/頭長
尾剛毛台の高さ/径
その他の特徴
Nilotanypus ・中央歯が最も長い
・真っすぐ上を向く    
やや大 5〜6 2節 2.5-3.0
3/5
3〜4
非常に長い2対の肛門鰓
Natarsia ・V字型に並ぶ  または
 5歯がストレートに並ぶ
・真っすぐ上を向く
非常に大  約15
多いものでは20数本の
鋸歯を持つものもある
2節 1.8-3.2
1/3-2/5
       3〜6  
  尾剛毛台の高さは種に
   よって多様
Larsia ・V字型に並ぶ
・真っすぐ上を向く
17 
コーナーの歯は大きい
2節 3.4-4.0
1/2〜3/5
Zavrelimyia ・中央歯が最も長い又は 5歯がストレートに並ぶ・真っすぐ上を向く 15〜16 
コーナーの歯は大きい
2節 2.1-2.4
1/2-3/5
Telopelopia ・V字型に並ぶ
・外側に向かって反る
約22 2節 3.4-3.8
1/2
2〜3
Trissopelopia ・V字型に並ぶ
・外側に向かって反る
15〜20 
コーナーの歯は大きい
2節 2.5-3.5
1/2
       2〜3
  小顎髭基節のring organ
  は中央

Pentaneurella
・V字型に並ぶ    
・外側に向かって反る
12〜15 2節 .25-3.5
1/2-3/5
2〜3
Meropelopia ・V字型に並ぶ 
・外側に向かって反る
22〜25 2節 3.8-4.5
2/5-1/2
       2.5〜3
 小顎髭基節のring organは
 上方
Arctopelopia ・V字型に並ぶ
・外側に向かって反る
20 2節 4.1-5.3
2/5-1/2
         2
 小顎髭基節のring organは
 上方
Rheopelopia ・V字型に並ぶ
・外側に向かって反る
19〜20 3節 3.5-3.7
1/3-1/2
       2〜4.5
 大顎の基歯、側歯は確認
 しがたい
Conchapelopia ・V字型に並ぶ
・外側に向かって反る
17〜19 3節 3.0-4.0
2/5-3/5
       2.5〜4
 大顎の基歯、側歯は小さい
 が明瞭

* 上表のデータは手元にあるサンプルを基にしたもの


Nilotanypus

幼虫は小型。平瀬、早瀬の砂礫底に生息。国内に広く分布する。後擬脚の鈎爪に、すべての爪に細かい鋸歯をもつ種と、1,2の爪にのみ鋸歯を持つものとがある。

舌板歯は中央の歯が突出。他の4歯は等長。
側舌は2叉、種によって内外の長さが異なる。
下咽頭櫛歯は大きな5〜7歯。
触角は4節。頭長の3/5. 触角比は
2.4 〜3.3。
大顎は全体が緩やかに曲がる。基歯は大きく、
側歯も大きい。
体長は2.5〜 3mm。淡黄緑色、半透明。
頭比は0.5〜0.56。各体節に2〜3対の単剛毛。
下唇板歯はない。M付属器はほぼ正三角形、偽歯舌の
小粒の列は不鮮明。
 肛門鰓は先端のとがった長いひも状で後擬脚の
1.5〜 2倍。尾剛毛台は径の3〜4倍。尾剛毛は
7本、台の6倍強

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Natarsia

国内では広く分布し、種類も多く、形態的に多様。

舌板歯がV字型のものと、等大の5歯が
一列に並ぶ(下図)2つのグループがある。
大顎の基歯は非常に大きい。 下唇板歯は小さい2歯(?)。偽歯舌の
微細な粒状の列は不規則。

・頭部の後半が褐色のものがある
・下唇板歯は小さい2歯(?痕跡的)。
 偽歯 舌の微細な粒状の列は不規則。
・触角は4節。大顎の約2倍。触角比は
 1.8〜3.2。
・肛門鰓は細長い円錐形。尾剛毛台は
 高い(右図)

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Larsia

長4mm前後。生体は淡褐色、。まだら,透明。各体節に3〜4対の単剛毛が散在。高梁川,百舌里川(天竜川支流)で採取清冽な水域に生息。

5歯が浅いV字型に配列。外側の歯は他の3歯より
大きい。2番目の歯はまっすぐ。側歯は2叉。
下咽頭櫛歯は11〜12本。内側の数本が大きい。
 大顎は半月状に湾曲。側歯はごく小さく、基歯
 は大きい。

触角は5節、触角比は3.4〜3.5。第3,4節はほぼ等長

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Zavrelimyia

体長は6〜6.5mm。生体は淡緑褐色で、透明。各体節に剛毛は無い。尾剛毛台の高さは径の4倍。尾剛毛は7本。肛門鰓は2対、尖った紡錘形。
後擬脚の鈎爪のういち、幅の広いものに1〜2本の鋸歯がある。熊野川上流および屋久島より2種の幼虫を採取した。

5歯は等長で、2番目の歯はまっすぐ。外側の歯は
褐色、他の歯の先端は淡黄色。上端から下方に
向かって直線的に細くなる。細い部分は広い部分
の1/2。側舌は2叉、外側の歯は長い。下咽頭櫛
歯は10余本、内側の数本は特に大きい。
4節。頭長の0.5〜 0.6倍。触角比は2.2 〜2.4。
第2節が長く、第3,4節はごく短い。
全体が緩やかに湾曲。基歯は大きく、
側歯も大きい。
  ・舌板の5歯は等大。
・大顎の側歯、基歯は大きい。
・小顎鬚。基節のring organ は上4/5にある
・感覚毛b-2は2節。
・後擬脚の鈎爪に粗大な鋸歯を有するのが   ある。

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Telopelopia

体長は6〜9mm。淡黄色、明透。遊泳毛はなく,単毛が散在。平瀬やよどみに堆積した落葉の中に生息。広く分布する。

基歯は大きくないが、明瞭。 舌板の5歯はV字型に配列され、2番目の歯は外側に
向かって反る。歯は全般に短い。側舌は2叉。下咽頭
櫛歯は20余本で、コーナーに当たる3歯は大きい。
 触角は4節。頭長の1/2.。大顎の3倍。
 触角比は3.5〜 3.8。
 肛門鰓は2対ともに紡錘形。尾剛毛台は径の3倍。
 尾剛毛は7本、台の7倍。

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Trissopelopia

体長4〜6mm。遊泳毛はなく、各体節に目立った毛を有しない。生体は淡黄色〜淡黄緑。国内各地より数種。

5歯は浅いV字型に配列され、2番目の歯は外側
に向かって反る。側歯は2叉。下咽頭櫛歯は約
20本、コーナーの2〜3歯は大きい。
下唇板歯は無い。M附属器は三角形、偽歯舌の粒状
の列は10余列。 
全体が緩やかに湾曲。基歯は大きく、
側歯はやや大きい。
  ・触角は4節。触角比は3〜4.頭長の1/2強。
 大顎の2.5〜3倍。
・肛門鰓は2対ともに尖った紡錘形。
・尾剛毛台の高さは径の3倍。尾剛毛は7本。

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Pentaneurella

生体は淡緑褐色,透明。各体節にやや長い単剛毛があるが数は少ない。平瀬、早瀬の砂礫底、植物帯など多様な水域に生息。広く分布。

5歯が浅いV字型に配列、2番目の歯はわずかに
外側に反る。 側舌は2叉。下咽頭櫛歯は10余本。
大顎の下半分は広い。1本の側歯、基歯と
もに小さいが存在は明瞭。
・触角は4節。触角比は2.6〜3。頭長の3/5。
・肛門鰓は2対ともに先のとがった紡錘形。
・尾剛毛は7本、台の高さは径の2.5倍。

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Meropelopia

体長は5〜7mm。淡緑〜褐色で透明。各体節の毛は少ない。日本各地の河川に広く分布。砂礫底に生息。

5歯が浅いV字形に配列。外側の歯が大きく、2番目の
歯は外側に向かって反る。側舌は2叉。下咽頭櫛歯は
20〜24で、外側ほど小さい。
 側歯、基歯ともに、ごく小さい。  下唇板歯は小さい1〜2本。M附属器の偽歯舌の
 小粒の列は7〜10列。
・触角は4節。頭長の約1/2。大顎の2.2倍。
 触角比は3.8〜 4.4。第2節先端の指状突起は
 第3節を越える。
・下唇板の歯は痕跡的。
・小顎鬚の基節のring organ は上1/3にある。
 感覚毛ーbは2節。
・肛門鰓は2対ともに長円錐形。尾剛毛台の高
 さは径の約3倍。
・尾剛毛は7本。
 

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Arctopelopia

国内各地に広く分布する。3種を確認している。

舌板の5歯は浅いV字型に配列され、2番目の
歯は外向きに反る。側舌は2叉。下咽頭櫛歯
は20数歯、内側から順に小さくなる。
大顎の側歯、基歯ともにごく小さい。 M付属器:偽歯舌の小粒の列は中
ほどで広くなる
  1:触角は4節、頭長の0.45倍.
  大顎の2.6倍。触角比は4.1〜4.3。
2:舌板・5歯はわずかにU字型に配列
  副舌・2岐、内側の歯は小さい
  下咽頭櫛歯は20数歯
3:頭部
4:下唇板 ・偽歯舌の顆粒列は中ほど
  でやや広い、不規則。下唇板歯はV字
  型(ない?)
5:尾剛毛台の高さは径の3倍弱。
  尾剛毛は7本
6:大顎・基歯、側歯ともにごく小さい。
7:体剛毛・顕著な剛毛が数対
8:後擬脚の鈎爪・数本が褐色
9:前擬脚の鈎爪

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Rheopelopia

体長は4〜7mm。淡緑褐色で透明。各体節に体節の径より長い単剛毛が散在。清冽な水域の砂礫底に生息。各地に広く分布。 Conchapelopia と類似する点が多い。

5歯が浅いV字形に配列。2番目の歯が外側
に強く反る。
側舌は2叉。下咽頭櫛歯は約20本。
小顎鬚基節のring organ は上方1/3
にある。
b−毛は3節。
大顎の側歯、基歯ともに小さいが、その存在は
顕著。
 
下唇板歯は無い。偽歯舌の粒状の列は約10、
下方から上方に向かって若干細くなる。
  触角は頭長の約1/2、触角比は3.3〜3.8。
尾剛毛台の高さは径の2〜4倍。尾剛毛は7本。

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Conchapelopia

本属に属する種が多く、形態的に多様。Rheopelopia と類似する点が多い。各体節に単剛毛が散在。肛門鰓は長い尖った円錐形。

5歯がV字形に配列され、2番目の歯は
外側に強く反る。側舌は2叉。下咽頭櫛
歯は約20本
偽歯舌は基部でやや広く先端ほど狭い。小粒の列は
6〜8列。下唇板歯は無い。
触角は頭長の1/2倍、大顎の2倍強。
触角比は3〜5。種によって差がある
  後擬脚の鈎爪は淡黄色であるが、1〜数
本が褐色のものもある。

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