2017年の日記
映画 春を背負って 2017.10.18
周回遅れのネタで申し訳ないが木村大作監督の「春を背負って」という映画を見た。「剱岳点の記」がそこそこ面白かったので若干の期待はあったが、見てみたらこれは言葉は悪いがクソ映画だった。まず山小屋のオヤジを慕って人が集まるという基本が陳腐だ。登場人物に一人も悪人がおらず、絵に描いたような善人ばかりなので深みが全くない。ほんわかアットホームドラマみたいで、まだ山岳を舞台にした2時間サスペンスの方が面白いんじゃなかろうか。一つ一つのエピソードに必然性もなければ新味もない。なんで葛藤もなく簡単に会社辞めちゃうの? 視聴者置いてきぼりで、淡々と話が進んでいく。オヤジとゴローちゃんが見つけた秘密の絶景って、別に感動するほどでもないし、ラストの松山と蒼井のクルクルダンスはアホらしくて笑うしかない。木村監督はカメラマンとしては優秀かもしれないが、監督としてはどうなんだろう。美しい山岳風景を撮ることばかりに熱心で、音響効果がおろそかだ。私のような若くない人間が見てもセンスが古すぎる。
朝鮮半島に虎はいたのか 2017.07.06
朝鮮のトラといえば加藤清正を連想する。朝鮮にトラなんかいないだろう、おとぎ話の類か・・・と調べれば昔はアジア広範にいたようで、トラ退治は史実らしい。清正の時代ほど遡らずとも20世紀初頭、日本で言えば大正時代までいたようで、我が不明を恥じる。1917年物好きな実業家山本唯三郎という人物が大勢の人を雇って北朝鮮でトラ狩りをして、大臣らを招いて試食会を開いたそうである。何たる悪趣味。そのトラの生息範囲もこの100年で9割が失われたという。もちろん人為的な開発が殆どである。朝鮮にいたのは現在ロシア極東にいるシベリアトラ(アムールトラ)でトラの中でも最大のものである。その他インドのベンガルトラ、スマトラのスマトラトラ、ミャンマー、ベトナムのインドシナトラなどがいる。「地獄の黙示録」に出てきたのはこいつだな。そういえばアメリカにもフランクシナトラがいたが・・・(しょーもな^^)
なぜそんなことに興味を持ったかといえば「隻眼の虎」という韓国映画を見たからである。舞台は日本統治下の朝鮮。帝国陸軍の酔狂な高官の要請で、地元の猟師が駆り出される。狙いは智異山に棲む山の神とも王とも言われる400キロに達する大トラである。体格だけではなく知恵も働く山の神は簡単には捕らえられず、大量の犠牲者が出る。最後は軍隊まで出動・・・とまあそんなストーリーである。これに引退した名猟師とその息子が絡んでくる。公式HPには「チェ・ミンシク×大杉漣、日韓の名優が奇跡の共演!」とあるが、二人ともそんなに活躍しているとは思えない。大杉は命令を下しているだけだし、反日映画ほどの憎々しさもない。かつての名猟師役のチェ・ミンシクも渋いことは渋いが、猟での活躍場面はほとんどない。(この男、LUCYに出てた東洋人マフィアであるが、名優とは知らなかった)。いっそ日本軍なんか出さずにミンシク対山の神様の宿命に話を絞った方がいいんじゃないかな。エイハブ船長対白鯨みたいな。
主人公不在で感情移入できるのは人間に連れあいと子どもを殺された「山の神」である。人間なんかみんな食い殺してしまえと思う。トラ狩りで人間を襲う場面は当然CGである。良くはできているが、ちょっとスピードが速すぎるし、人間を高速で投げ捨てるパワーも力学的にありえない。未知の生物のSFじゃないんだから、動きにもう少しリアリティが欲しかった。デカプリオ対ヒグマの方が少しリアルだったかな。ク猟長を食い殺したあとの咆哮はジュラシックパークのラストを彷彿とさせた。智異山の雪の上に飛び散る真っ赤な血が暗澹たる雰囲気を生み出す。お互いなぜ殺しあわねばならないのか・・・
もしトラが鈴鹿の山に生息していたらと思うとぞっとする。でも怖いもの見たさで写真を撮ってみたい気もする。
地上最強の動物
トラを調べていてふと最強の動物(海洋生物は土俵が違うので無視)は何だろうと思った。トラとライオンもし戦わばの類である。ライオンがなぜ百獣の王と呼ばれるのか知らないが、トラがライオンに劣るとは思えない。ただ生息域が違うので自然界で戦うことはないだろう。ローマではコロッセオで戦わせていたようで、ほぼ互角だったらしい。もちろん個体差というものがあって、種類だけで語れるほど話は単純ではない。人間だってドウェイン・ジョンソンやボブ・サップのような怪物を見たら、標準サイズのアジア人は裸足で逃げるしかない。
その他強そうな動物を挙げるとヒグマ、ゴリラ、ワニ、ゾウ、サイ、アナコンダ等々。その手の記事を色々漁ってみると衆目の一致する所、地上最強はアフリカゾウということだ。ライオンは滅多にないがゾウを集団で襲うことがある。これはテレビで見た。だが一対一では勝負にならない。ライオンやトラの20倍はあろうかという体重がものをいう。そのパワーにはいかなる動物も敵わない。あと意外なところではカバ。アフリカで動物に襲われて死亡する事故はカバが一番らしい。サイとカバはゾウに次ぐ体重で、足の速さもボルト以上。その破壊力は凄まじい。草食動物だって侮れないのである。アムールトラとヒグマは生息域がバッティングする。これは互角のライバルとなろう。体格でヒグマ、俊敏さでトラに分があるか。実際トラの胃からヒグマの毛が見つかった例があるそうだ。クマでもホッキョクグマはさらに恐ろしいとのこと。ワニも当然ベストテンに入るだろう。イリエワニやナイルワニは5m 500kgになる。記録では1トン級の個体も。水を飲みに来たヌーを軽々と水中に引き込む。噛む力は動物界一とのこと。噛む力2位はカバ。カバ怖い〜。
映画バイオハザードシリーズ一気視聴 2017.06.13
バイオハザード(2002〜2016)ブルーレイ
アルティメット・コンプリート・ボックス は1からファイナルまで特典ディスクやら3D版やら解説書まで付いた豪華セットである。なかなかおいそれとは買えないが、運よく借りることができた。人気映画だから過去に二つ三つ見ているはず。冒頭に東京が舞台になっている奴は確かに見たが、あまり記憶がない。ボケは何度も同じ映画を楽しめるので得である。ストーリーはあって無きがごとし、どれも単品で見ても楽しめる。一気視聴で分かったことはアリスの不死身っぷり。3ぐらいまででは絶体絶命の危機にハラハラしたが、それ以後はあほらしくて妙な安心感が出てくる。結局絶対やられないことが分かっているから。相手の詰めが甘いからそうなるのだが、これは007などと同じでお約束であり、突っ込んでもしょうがない。
映画の話にこんなことは野暮かもしれないが、二丁拳銃や背中の二刀流でゾンビや悪役を躊躇なくブチ殺していくのは単純に爽快とは言い難い。リアルな画像がエグい。若者の情操に悪影響を与えるのではないか? ミラ・ジョボビッチはウクライナ出身だそうな。ゲームのような戦闘スーツ姿はかっこいい。やはりこういうところは日本人はかなわない。3Dがあるものは3Dで見た。鳴り物入りでデビューした3Dは普及することなく、放送からはほぼ絶滅した。次世代規格の4Kからはなくなるようだ。なんで普及しないのだろう。確かに妙な反射やボケがうっすらとあって目が疲れやすいが、効果の方がはるかに大きい。私は3Dが大好きだ。現行の2Kブルーレイだけは見捨てず続けてほしい。何番目だったか忘れたが、アリスの避けた相手の武器がこちらにすっ飛んできて思わず身をよじって逃げた。あとでひとりで苦笑い。誰も見てへんからいいけど^^ 最終章では派手な効果はないが、自然な奥行きに現実感を催す。愛知万博のJR館で見た映像を思い出した。
諸々 2017.06.01
新GPS
日本版GPS衛星が打ち上げに成功。独自に日本の衛星だけで位置情報が得られるのかと思いきや、米国の衛星を補完して精度を高める目的らしい。劣化信号が外れてから現在でも誤差は10m以内。山で使うには特に問題ないが、谷中でも捕捉できる衛星が増えればカシミールに描かれるトラックももっときれいになりそう。ただし既存のGPSでは日本の衛星の電波は拾えないらしい。なんとかアップデートで対応してもらえないものか。
しかし誤差数センチとなると車や農機具の自動運転が現実味を帯びてくる。未来の社会はどんどん変革されていくのだろう。わし、生きてるかな?
シルバー登山者に朗報?
今仙電機という会社がaLQ(アルク)という歩行支援機を発売した。実際に見てないからよく分からないが、使用者の感想は良好なようだ。電機会社の商品でも電気は使わない。バネなどで効率を上げる装具のようだ。そういえば重いものが楽に持ち上がるという装具もある。最近山へ登るのがしんどく感じてきた。aLQを装着したら楽に登れるかなあ?
オーディオネタ
近頃オーディオで掛けるソースはクラシックが多くなってきた。私は別段クラシックの素養や見識がある訳ではない。オーディオ愛好家(マニア)とは機器を愛好しているのであって、決して音楽が目的ではない。いわば音質を確かめるために手段として音楽を聴いている変態である。そうはいっても好き嫌いはある。お気に入りはバッハとパガニーニ。それもヴァイオリンばっかり。素晴らしい音色を聴くと天に昇っていく心地がする。かくしてバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(BWV1001-1006)」ばっかり溜まってきた。この一連の曲は1720年頃作曲されている。日本では大岡越前が江戸の火消し制度を作ったころである。日本はもちろん好きだが、こと音楽事情となれば欧州に比べたら赤子以下である。名器ストラディヴァリもこの頃誕生している。
手持ちのソフトを数えてみれば無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータだけで8人の演奏がある。
ユリア・フィッシャー SACD
高橋和歌 ハイレゾダウンロード
チョン・キョンファ CD
アリュテュ−ル・グリュミオー LPレコード
ナタン・ミルシテイン CD
イサベラ・ファウスト CD
ピエール・アモイヤル CD
奏者不明 テストCD
聴いてみて驚くのは同じ曲でも、テンポも間も緩急も奏者によって全然違うことである。まるでジャズのアドリブである。
クラシックと言えど独奏ってこんなに自由なんだと素人の私は口をアングリ。
そしてその中でも音質が一番良いのは何とレコード。グリュミオーは30年前に亡くなっているから録音はかなり古い。
次点はピエール・アモイヤル。これも40年前の録音。そうなると録音技術やオーディオってホントに進歩しているの?って思うわけである。
現在は最初からデジタル録音だが、その時代、まずはマスターテープに録音されるわけで、結局今は使われなくなったテープが一番偉い?
何か書いておこう 2017.04.29
日記といいつつ知らぬ間に2か月以上過ぎている。これじゃ月記以下だな。夜の散歩でオリオン座が釈迦ヶ岳に沈みつつあり、天体の運行は静かに正確に進んでいる。しかし気温だけは気まぐれである。4月は気温が低めに推移している。刈った草が伸びてこないし、この前コシアブラを採りにいったら芽が出たばかりだった。
映画は相変わらずたくさん見るが、あまり印象に残らない。「ヘイトフルエイト」はタラちゃんの映画だけあって、相変わらずのヴァイオレンス満載。変質者じゃないのか? その中で賞金稼ぎに護送される女犯罪者の演技が面白かった。死体で運んでも同じ報酬が得られるのに、吊るすことに固執する賞金稼ぎも異常だ。そしてこの女はこれから吊るされるというのに妙にヘラヘラしてるなと思ったら、そういうことか・・・
朝鮮半島情勢が緊迫している。で、本当に緊迫しているのかというと韓国民はそれほどでもない。アメリカがすぐに空爆はしないことが分かっているからだろう。どの国も一手打って次の展開を読むと、うかつに動けない。北朝鮮もアメリカも中国も困り切った上に微妙なバランスが保たれている。もとより日本も困ってはいるが、何もすることができないからしょうがない。北が核実験やミサイル発射するたびに「断固として抗議する」とか「強く非難する」とか「容認できない」とかコメントを発するが、そんなものは屁のつっぱりにもならないし、北も毛ほどの痛痒も感じないだろう。果たしてこれでいいのか? そうやって70年も平和を享受してきたのだからいいじゃないかとも言えるが、なんか情けないとも思える。
朝鮮革命軍と人民によって、他の誰も持っていない最先端の打撃装備で日本に無慈悲な鉄槌が下される日は来るのだろうか。その容赦ない殲滅的懲罰の味はどんな味なの?
私は昔ラヂオ少年だった。鉱石ラジオに始まり、5球スーパーヘテロダインの真空管ラジオも自作した。今のデジタル選局ではなくバリコンなので局と局の間に様々な外国放送が混信してくる。特に電離層の加減で夜はよく聞こえた。意味不明ながら朝鮮語や中国語の言い回しが興味深くてよくマネした。日本向け宣伝放送もあって国交回復前の中共は過激なことを言っていた。今でも平壌放送は聞けるだろうが、久しく聞いていない。どんなことになっているやら、一度聞いてみるかな。
名古屋オーディオフェスタ 2017.02.21
M君とFM愛知主催のオーディオフェスタ(名古屋国際会議場)へ行ってきた。各メーカーや商社のブースが多すぎて回り切れない。しかしこれだけ多くの一流機器を聴くことは貴重な経験だ。オーディオ誌で活躍する評論家も来ていた。しかしウチの機器の10倍以上する高級機でも心から感動することはなかった。逆に言えばあれこれ欲しがる煩悩から救われたということもできる。やはり生の再現はどんな高級機でも無理であることが分かった。B&W800Dをもってしても低音の違和感は拭えなかった。もはや機器のせいというよりも録音時にマイクで電流に変換された瞬間に情報が失われるのかもしれない。しかし概ね音場感というかステージの再現性はウチより相当いい。でもこれは広々とした部屋に壁から十分距離を取ってスピーカーが設置されていることが原因の大半だろう。しかも天井の高さも利いている。一般家庭でこれは困難だ。
TAD ME1 ペア100万円 スタンド別 YAMAHA NS5000 ペア150万円 スタンド別
隣はフランコセルブリンアッコルド ペア130万円
JBL K2 S9900 ペア370万円
モニターオーディオPL500U ペア345万円
B&W 802D3 ペア340万円
ところで試聴で掛かったアッカルドのパガニーニヴァイオリン協奏曲が良かったので是非買おうと思った。しかしどうも見たようなジャケットなので家で探したらすでに購入済み。ボケがひどい。
新しいパソコン 2017.01.27
長らく使ったウィンドウズ7のノートパソコンが挙動不審になったので、昇天しないうちにデータを移設した。もう一台のPCと外付けHDDもあるのだが、普段ちっとも整理しないもので、フォルダー分けや重複やどれが最新やらさっぱり分からない。で、新しく買ったPCはいやおうなくウィンドウズ10である。電源を入れてみて戸惑うことしきり。いったいなにがなにやら・・・。7で何の不足もなかったのに、何でカネ払って不便な目に合わなきゃならんの?新しいメールソフトは迷惑フォルダがないとか配置に慣れない。インポートはこれから。コントロールパネルはどこにあるの?ファイル検索は?文章入力でF7押したらカタカナ変換にならずに機内モードになっちまう。ブラウザのエッジは使いづらいのでIEを標準にしたりと悪戦苦闘。分からないことはネットで検索すれば何でも出てくるのでありがたい。たいてい皆同じ疑問を質問している。たくさんのアプリやソフトをインストールしたりダウンロードしたり、認証取ったりで大忙し。一週間でどうにかこうにか自分流に使えるようになってきたが、10のメリットを享受するには至っていない。7はよくできたOSだった。やたら変えないでいただきたい。