90年代のロックアップ付き700-R4オートマに多い症状
人間で言うところの血管と同じ役目をするところ。
オイルをいろんなところへ送り(指示をだし)、作動させるための油路。
最初に考えた人はエライ!!
わざわざこんなに複雑にしなくたって・・・。
オールドはもちろん90年代の車両でも、オートマオイルは1年に1回
交換、ATフィルターも4年に1回は換えて欲しいね。
オートマの中の、特にバルブボディ・油路にはスラッジが溜まる
一方で、オイル交換では取れないんだな−。クルマを購入する際には
店の人にATオイルの色(汚れ)具合の確認を要求しようね。
黒っぽくて焼けた匂いがしてたら手後れだよ−!!
90年代のロックアップ付き700-R4オートマに多い症状
重量車G-バンやアストロに多いのが、加速時に
負担のかかるプラネタリーギアが破損、ガタガタ!!
加速命のキミ! こうなってるかもよ!!
90年代のロックアップ付き700-R4オートマに多い症状
オイルもれや管理不足で身をすり減らし、ダーティーに変身した
ディスク板(右側)、クラッチはスリ減り、金属プレートにも焼き玉の変色が・・・
もちろんアメ車は加速命の走り方をしてる人、
要注意。
大切に乗ってるよって人に身も凍るお話。ATレンジのワク付きの
D(OD4速モード)は、高速道路での使用がベスト。市街地をそのままのレンジだと
枚数の少ないODや4速に負担がかかってスベリだす。
3速から上が抜けるなんてのはこのため。
ローからすべるよりも
多いくらいの症状だよーっ!注意してね!!
よって、その下のDレンジで走るのがよろしい。
2001.6.20 これは余分な仕事
これはトランザム455H.Oのマフラーを頼まれてチョイと作ったサイド出し模様。
ア−ク1本では難儀じゃ−!! フローマスターの後ろでUターン、左右の位置関係の
正確さイコール性格のあらわれか?
2001.7.27 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
またまた出ました! フィルタの目づまりによる油圧低下の予測から、一番外側のピストンに
押されるクラッチ板にスベリが発生。外周はもう地金が見えている。
そしてメタルブッシュとシャフトの間にもキリ粉がはさまり、メタルの内周はズタズタ!!
焼き付いてしまいそう!! この他にも何箇所かシャフトオイル穴とメタル内周の間にキリ粉がはさまって
いたので、メタルを打ち換え交換。
2001.7.27 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
またまた出ました、ブレーキバンドとドラムの間に例のキリ粉がはさまり、
ライニング部分が破壊!そのうちドラム外周面もキズだらけに!!
たてミゾの間にちらほらとアルミのキリ粉が見えるかな?
2001.6.30 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
出たよ出たよ−、故障要因であるシフトアップ用のピストンに例のキリ粉がドッサリと・・・
やはりコンバーター内部の破壊説が強い!
あとでイカれたコンバーターを3枚?におろすから楽しみにしててねー。
みんなのATは異音がしていないかい?
Dレンジに入れると「ウァンウァン・・」と小さな振動を伴って音が出ていると
非常にマズい! 今すぐにコンバーターを交換だ! あとは祈る気持ちで使うしかないねー。
くれぐれもATオイルは、「いつ見ても透き通るようなキレイな色(一般的に赤色が多い)」じゃなきゃダメだよーっ!!
目で見て、汚れてから交換するんじゃないよ、スラッジはどんどん増えていくからキレイに見えても、
定期的に交換するのが常識だよっ!
2001.6.25 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
さらに内部バラシへと進む。このTH(ターボハイドラ)400に替わる前身の
スーパータービンがこれまたクセモノ。調べていくと、もうパーツカタログなどのラインナップ
から外されている! 中身はどうやらTHと同じだが、バルブボディとオイルポンプのガスケット形状は
明らかに違う。リアシールも2種類有るみたい。後はコンバーターのマッチが未解決状態。
今後のメンテを考えると、ここでTH400に
載せ換えるのが最良か?これからの攻略を乞うご期待!!
2001.6.20 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
バルブボディのオイル油路もドロドロで戦闘意欲を掻き立ててくれるなぁー!
本人には悪いが、この作業はヘタなゲームやるより、はるかに楽しい!
単なる部品交換なんて誰でもできる。これがオートマ修理や電装トラブルとなると
整備士としては究極の攻略ゲームなのだ。わかるかなー?
2001.6.20 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
またまたオートマ修理の入庫です。フィルターを交換して欲しいとの
依頼で、オイルを見てビックリ!半年前に換えたらしいのだが真っ黒!!
さらにオイルパンを開けてみてビックリ! アルミのキリコやスラッジでいっぱい!!
状態を説明すると、本人様思い当たる症状が出ているとの事で、これ以上だましだまし
乗ったとしても悪化する一方なのでオ−バ−ホ−ル開始と相成りました。
フィルター交換での入庫の為、試乗せず、本人申告の症状としては、アイドリング状態で
ドライブレンジにて「ウァンウァン・・・」と連続した音がする。ニュートラルでは消える。
2速のままひっぱって3速に入らない。半年前にオイルを換えたら直っていたが最近また症状が
出た。との事・・・それから察するに最悪の状況。コンバーター故障とスラッジによる2-3ピストン
固着およびクラッチプレート等の磨耗は必至、場合によっては新品交換か?
とりあえず降ろした本体がこれまたオイルモレやらドロやらでコッテコテ!作業の大部分は
洗浄あるのみの日々が続くのでした・・・
2001.7.27 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
またまた出ました!! バルブボディ内の変速用ピストンのエッジにキリ粉がかんだと思われる
キズをチェック発見!!下の段のエッジ手前の光と影の境目のところ、分かるかな?
ツメで外周をなぞりカリッと引っ掛かる所があったら、それが
かなりの率で変速不良や2速発進などの症状が出ているモノの原因だ。
ペーパーで外周キズを整えて組み込みに入る。
2001.7.27 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
ビュイックは、1965年より、スーパータービンからターボハイドラマチックへとマイナ−チェンジされた模様
で、本体中身の作動部分はほとんど変わらず、制御部分のバルブボディに違いが有り、ターボハイドラは
どうやらディテントバルブなどの細かな仕組みを増やし、よりスムーズな作動を目指して作られている様です。
後は、オイルポンプの油穴も違うので、もしオーバーホールするなら、このガスケットは自作を要しますね。
バルブボディのガスケットも破ってしまったら作成です。フィルターは単品で出ます。結構高いよ!
フーッ、一段落。あとは組み付けか・・・
2001.8.2 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
ついに完了! エンジン調整も終えたリビエラは喜ぶオーナーと、さっそうと走り去っていきました。
さぁ、かねてから問題のトルクコンバーターを3枚におろしました。両端がインペラーとタービン、中央が
ステーターと呼ばれるアルミ合金製のパーツ。アフターメーカーのB&M社などは、こうやってバラして
リペアもしくはスト−ル変更したハイパフォーマンスパーツを作っているんだよね。
マニュアル車でいうクラッチにあたるところだから、ハネの数から形状まで、動力の伝達方法も研究されているんでしょうね。
2001.8.2 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
ベアリングやメタルブッシュのヘタリによってタービンの回転がブレて、ご覧のようにインペラーと接触。
両方とも本来のハネの向きが曲がってしまっています。(インペラーとタービンを並べてあります)
本来はエッジがピシッとまっすぐなんですよ。
これではまともな動力伝達はされませんね。オ−トマ本体の故障とは別に、コンバーターの異常とはこんな様子です。
2001.8.2 64Yビュイック・リビエラ/スーパータービン400
全てのキリ粉の原因が判明。このステーターの円周のカベが、センターのブレによって接触。
半周程の破壊により、粉々になったチップが本体に回ってしまった様子。
くれぐれも「Dレンジ」にて「ウァンウァン・・・」といった異音がするようなら、
大至急コンバーターを交換、本来ならオーバーホールですが、予算がないよって人はフィルタとオイルを換えて、
後は祈るしかないですな。80年代までの車両ではもはや当然のような症状です。・・・脅し過ぎかな。
アメ車インデックスへ
次のページへGo!!