間取りの決め方

 住宅展示場を色々まわって、みなさんは何を見たでしょう。設備ですか?間取りですか?
それとも建具ですか?私はいつも和室を見ます。当然前にも書いてあるように、2X4に真壁和室を期待している訳ではありませんが、2X4なりの和室の設え法はあると思います。展示場はそのメーカーで、最も良い物を展示しているはずです。その展示場で和室がおざなりでは、そのメーカーは見る必要もないと私は考えます。
 何度も言っていますが展示場では、ただ漠然と見るのではなく、構造・工法を重視して見た方が良いでしょう。
 家に本当の和室がほしいなら在来工法(木造軸組)に決まった様な物です。2X4では本間と言われる和室は出来ないのです。(メーカーさんごめんなさい)

   
 左が真壁(本間)。構造体である柱が部屋を引き締める。ジュラクの塗り壁、柱、天井、障子、すべてが湿度をコントロールする働きがある。部屋に入ると空気が澄んでいるのを感じる。部屋全体が生きている感じ。ジュラクは3回上塗りができ、5〜10年がメンテの目安。4回目はジュラクをはがして塗る事になる。子供が居る家では、傷を付けられないように。塗り直しのとき明るい色は塗りにくいらしい。
 右が大壁。壁は他の部屋と同じ
石膏ボードとクロス張り、天井もプリント合板が主流。ジュラクロスと言う塗り壁に似せた物があるが、柱のない分、全体にぼやけた重たい感じになる。クロスも5〜10年で張り替えだ、クロスを変える事で気分が変わる。子供の居る家は耐水性のクロスにすると、水拭きが出来る。

メーカーから色んな情報を引き出そう!

 それでは、いくつかメーカーが絞れたら、それぞれのメーカーに家を建てることを臭わせつつ間取りの提案を受けてみましょう。
 展示場に入ると、アンケートを書いたと思います。そこには、予算・家族構成・土地の有無・他の気になるメーカー・いつ頃建てるか等書かされたと思います。そして営業マンと話をする時も、同じ事を聞かれるでしょう。メーカーはこのアンケートでだいたいの当たりを付けています。悪く言うと、このお客は本当に建てる意志があるのか、金になるお客か等を見ているのです。ここで見栄を張らず本当のことを言いましょう。メーカーからの間取りの提案がこのアンケートである程度決まってしまうのですから。
メーカーから色々聞かれますが、必要以上自分の考えを答えないことです。理由は、あまり細かく注文を付けてしまうと、どのメーカーも同じ間取りになってしまいます。色んな意見を聞いた方がより発見があると思います。その中から良い所をピックアップして本当に良い家を建てて下さい。
メーカーのプランは、提案型と実績型の分かれます。提案型は、見栄えのする各メーカーのコンセプトを全面に押し出したプラン(今は2階で良いんだけどね〜や蔵のある家、四季を感じる家等)実績型は今まで建てた家を焼き直しした平均的な間取りです。どちらが良いとは言い難いですが、どっちも提案してもらった方がたのしいですな〜。

  そんな無駄に気付いてますか?

 これについてはあまり言う事は無いですかね。皆さんも考える事だとは思います。今自分の家族は何人いるのか?後々親と同居するのか?息子夫婦は同居するのか?等、自分の家族構成を考えて間取りは考えましょう。
それより私が一番思うのは、何処の展示場へ行っても、夫婦の寝室はなぜあんなに大きいのでしょう。展示場に行くと確かに
「いい寝室だわ〜!あこがれちゃう(^^)」
とかみさんは言うかも知れませんが、僕は
「寝室なんて寝るだけじゃ無いか!それにベットは場所を取るからいらん!」
と思うのです。(人それぞれですが、、、、)
私の友達で5人ほど注文住宅を建てた人がいますが、みんな寝室を広く取ってしまいました。(10畳〜12畳+クローゼット)みんなの感想は
「どうして、寝るだけの部屋あんなに広く取ったんだろう〜」
「子供部屋をもっと広げれば良かった〜」

と言う意見でした。か〜ちゃんがバスローブ姿でドレッサーの前で長い髪をといて、旦那はベッドでブランデーをくゆらせ本を読む。そんなのは古い映画の見すぎです。そんな寝るだけの部屋にお金を掛けるなら、私はリビングに凝ります。家族が一番長く居る場所、家族が一番集まる所こそ大事にしなければならないと思うのです。生活する場とそれ以外の場所、きちんと力を入れる場所を整理しましょう。

  クローゼットはゴミ箱


 
寝室備え付けのクローゼットも気を付ける必要があります。タンスを入れようと思っても幅が狭くてタンスが入らないでは、笑い話になりません。さらに換気も気になります。クローゼットと言えば、洋服をたくさん掛けますが、脱いだ服をすぐにクローゼットに掛けると、衣類に含まれる湿気や汚れがクローゼットに溜まって、カビの原因になります。さらにクローゼットのドアはどうでしょう?格子になっていたり下に隙間があるでしょう。そこからほこりが以外と入ります。扉が格子になっていても、下に隙間があっても、ゴミは入りますが、湿気を伴う空気は全く入れ替わりません。換気口か小さな窓を付けた方が良いでしょう。そしてまめに掃除をしないと、せっかくの衣類が台無しになってしまいます。
 この様なクローゼットドアならゴミのはいる心配もないでしょう。
上下の隙間は開いているとそこからほこりが入ってしまいます。

しかし外からほこりが入ってこなくても、洋服そのものがほこりだらけではしょうがありません。クローゼットに衣装を入れる場合、そのまえにしっかりほこりをたたき、湿気をとばしてから入れましょう。
クリーニングにだすとかぶってくるビニールは、はずしたほうがカビが生えにくいと聞きました。

 家具に間取りを合わせる

 皆さんは間取りを決める際に、手持ちの家具のことは頭にいれていらっしゃいますか?納戸に手持ちのタンスを入れようと思ったら1さお入らなかった、、、よく聞く話です。間取りを考える時には、家具の事も頭に入れておきましょう。これは、手持ちの家具だけではありません。今まで使っていた家具が、新しい家の雰囲気に合わなくて買い換えをする事も結構ある物です。特にリビングセットやダイニングセットについては、先に家具を決めてから間取りを決めた方が良いのです。まず気に入ったリビングとダイニングセットを見つけ、その配置を決めてから、それらがしっくり収まる間取りを作るのです。そして、それに合わせたカーテン、照明、壁紙を考える。これがトータルコーディネートです。さらに、コンセントも家具の位置が決まれば自然に決まってきます。これは実にわがままで贅沢なことですが、これが出来るのも注文住宅です。目一杯贅沢にわがまましてしまいましょう。