先頭の 急坂急ぐ 若作り 思い掛けない 小休憩

注釈: 平坦な山路も急坂も同じペースで登るリーダーの心意気は若い(^^;)。しかし後尾を気遣って?止まる小休憩に我ホッとする。<(_ _)>

     

     何もかも 食べれるものは 山にあり 噛んで味見る 女山人 

注釈: 女性の登山者はキノコも草も山のものみんな料理の食材にしてしまう。世の男たちは職場を奪われ、宴会場を奪われ、遂に山まで奪われてしまった。

    

     網内で 無茶男と 知られたり 会ってびっくり 薩摩美男子 

注釈: インターネットではビックリするような荒修行の冒険山人として知られているパッチワークさんも、お会いしたら西郷隆盛の様に自信に満ちて好感のもてる好青年?で驚きました。 

     

     いつの日か 白瀬峠の 看板に 誇らしげなる ミルキーあんぱん

注釈: またいつか友達と白船峠を通った時には、これは第4回ミルキーあんぱん吟行のときハリマオさんが掛けてくれた看板ですよと自慢したいな。

 

第一首

 最初歌のみだったが管理人の技量が足りず、解釈を誤る恐れがあるので注釈を付けていただいた。「若作り」は作者自身のことかと思ったら、管理人のことらしく、恐れ入りました。息が上がったところでの小休止は嬉しいものであり、その感じがよく表現されている。

第二首

 やや被害妄想の感、無きにしもあらず。何でも食べてしまう人は男性にもいらっしゃったような。「食べれる」は若年層に広がる問題の「ら」抜き言葉。作者の感覚がお若いということか。ユーモア漂う歌。

第三首

 昔深夜放送のDJを初めてテレビで見て驚いたことがある。鈴鹿電脳網でもイメージとギャップが激しい人がいるかと思えば、あまりにもそのまんまで笑えてくる人あり。誰が誰とは言わんけど。

第四首

 そんな大そうなものではありませんが、看板に添えた歌の意味をお友達に聞かれたら 「白船峠付近の紅(黄)葉の見事さは名人、紀貫之でさえ歌にできないほどだ」 と教えてあげてください。そして元にした歌は百人一首37番、文屋朝康であることも。

葉里麻呂


 

・この吟行のため、体調整え室内トレーニングまでなさったという梵殿。その精進魂に涙ちょちょぎれる。うれしありがたし。

 

・第一首はみなの足をひっぱらんだろうか(そんなことはありません。まだ後ろに僕がいます)、その緊張感が「思い掛けない」にあらわれていていい。

 

・第二首−梵殿の注釈ほどは思わぬが、僕の表現では山女人とは「可憐ではあるがヤワではない」女性を指す。こういう方々はいくつになっても「乙女」といってよろしい。

 

     第三首−ほめすぎのような気もするが。しかし、いい名がついた。「破地輪駆」。「破地」までは考えたが、「ワーク」をどうするか。「仕事」にしようか、だけどいまいちだなあ、としていたら葉里麻呂が「輪駆」とつける。今も氏の歩き方はまさにこれに近い。

                                                        御池杣人