アカヤシオの開花状況 2009
1 アカヤシオの開花状況
今年はアカヤシオの開花が早く、4月12日にはオバレ石で花を見た。その後、開花前線は急速に御在所岳の斜面を駆け上がったが、少ない花数に違和感があった。4月上旬の急激な気温上昇で、気の早い花だけがまばらに開花したように思われる。

そして、29日の中道は悲惨な状態になっていた。例年ならば花盛りであろう中道最上部ではドライフラワーの様に褐変した花ばかりが残り、山頂では全ての花が散るか干涸らびて、膨らんだツボミも大量に落下していた。原因は25日~28日の強風と気温低下だろう。御在所ロープウェイのサイトによれば積雪もあったらしい。29日以降は都合で入山できなかったが、ネット情報を見る限り、その後の開花は平年を上回るものでなかったようだ。
今年は、5月以降、シロヤシオ、ベニドウダン、サラサドウダンなどのツツジばかりでなく、8月上旬のリョウブまで花樹は多数の花を咲かせた。気象条件が良ければ、アカヤシオにとっても良い年になったと思うのだが、残念無念。
2 開花前線の推移
下図は、中道登山道(富士見岩まで)で観察した開花前線の標高を示したもの。今年は開花時期の早さが目立つ。

3 気象観測データの比較
土山の気象観測データ(平均気温、最大風速)を5年分、並べてみた。今年は、4月上旬の高温と下旬の低温、そして強風が目立つ。当たり年だった2005年に比較すると、アカヤシオの開花には厳しい気象条件だったのだろう。(観測地:滋賀県土山、出典:気象庁気象統計情報)





3 御在所岳の山行記録
4月12日 中道-御在所岳-鎌ヶ岳-馬ノ背尾根
4月19日 中道-御在所岳-表道
4月29日 中道-御在所岳-裏道-割谷道
(作成 2009.08.23、最終改訂/書式等 2012.01.29)