窯と窯場

最初に焼いたのは「七輪の上に素焼きの植木鉢を伏せて、真っ赤におこした炭の中であった。
以外にうまく焼けるが、どうしても黒くなってしまうので「本当の窯」を作ってみたくなった。
小さくても良い、「還元焼成」が出来る物にしたい。
製作は大変だが自分で作るのも楽しみの一つである。

その一 (借家の庭に作る)1975年
<フレームの加工>
厚さ1.5mm程の鉄板を曲げたアングルを使用。
金鋸と電気ドリルだけが頼り。
接続は総てビス止めとした。
借家住まいであったため、
トタンで囲った簡単な小屋を作った。

煉瓦は規格外品を安く購入して使用。
バーナーは1本のみとし、前吹き。
圧力調節器は、計測機器の廃品を利用。
内容積は約0.15立方メートル。  上蓋
煙突はアスベスト製の物を使用。

<写真>
出来上がった窯で焼成中。
燃料はプロパンガス。
現在温度は約1100℃
最高温度は1200℃であった。

その二 (新築・転居)1976年

念願の我が家を新築。
作業場/窯場は本体の横に自分で増築。
当初、屋根はスレートで葺いたが重さに絶えきれずにスレートに亀裂が入った為、断熱材を入れてトタンに変更した。
面積は約15平方メートル木造・一部地下室付き。
子供達も喜んで粘土細工に熱中。
窯は蓋や煙突を外して5〜6人でどうにか移設。
修理復元をして使用できるようにした。
煙突は雨の侵入を防ぐためと冷却効果を考慮して二重構造にした。
 
どうも窯の調子が良くないのと、大きな物が入らないことから壊してしまった。
そして、内容量約0.4立方メートルのものを作った。
手捻りの急須ばかりでは、なかなか窯が一杯にならないので、ロクロ成形も行った。

実は、この窯の調子は今一つ良くなくて1250℃位までしか上がらない。
やがて十数年後に家本体の建替えのためこの窯も壊してしまった。


その三 (小型ガス窯)

大きな窯を壊すと何時作れるか解らないので、
内寸が約20cm立方の窯も作った
2003年12月6日に改造記録などをアップしました。
更なる改造の様子を 2006年5月にアップしました。
こちらをご覧下さい


その四 (新築・転居)2003年

今度はどの様な窯にするか??
現在何枚も図面を描いては消して、又描いて・・・・
2003年11月23日アップしました
こちらをご覧下さい

番外(電気炉製作)1983年〜

簡単な素焼きや焼成後の絵付けにと思い、電気釜の製作を思い立った。
使用する煉瓦はガス窯の内貼りと同じ物でよい。
900℃迄ならば「ニクロム線」で問題無く上げられる。
それ以上であると「カンタル線」を用いる。
温度計は正確さを要求すると大変高価な物となってしまう。
電気店で購入できるmA計に「マンガニン線」を誘導巻きとして電流調整して使用した。
むしろ、焼き物用よりも「七宝焼」の方々に重宝されており何台も作成し、お分けした。
最もシンプルなもので、七宝焼や銀細工などには最適。
温度上昇が早く、焼き物の時には電力調節をして昇温速度をコントロールする必要がある。
1200W

100V/200V兼用の中型電気炉設計図の一部 (現物の写真は捜し中)

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