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  3. 2001年5月4日

鈴鹿:冷川岳・藤原岳

冷川谷から丸尾を登り、藤原岳の山頂部を散策した。人の気配が無い新緑の丸尾では、カマ跡をたどりながらカタクリが咲く気持ちの良い尾根を楽しんだ。丸尾の道は冷川谷の取付点から寒山までは道を示す目印が少ないが、あまり問題もなく歩けた。

登山日
2001年5月4日金曜日
ルート
丸尾-冷川岳-白船峠-藤原岳-大貝戸道

丸尾

西藤原小学校近くの農協駐車場を出発して、東海自然歩道を西へ向かう。藤原養鱒場を出て赤い消火栓のところで自然歩道を離れ、左のたんぼ道に入る。道なりに進むと植林帯になり、上水施設があって木和田尾への取付点である「白瀬峠登山口」の標識に出会う。ここから電柱が続く地道の林道を冷川沿いに奥へ入ると、左に岩壁が現れて電柱も終わる。この付近から冷川谷は伏流になり、少し奥へ入れば階段のついた小さな堰堤が見つかる。これが、現在の地形図には記載されていない丸尾の道の取付点だ。この尾根上に破線が記載された少し古い地形図(昭和63年発行、25000分の1図「篠立」)を持って入山した。

写真1 丸尾の新緑

堰堤を対岸へ渡って、伏流の小規模な谷の左岸を奥へ入ると、右から小谷が入って道は曖昧になる。そのまま進むと直ぐに二俣で、中央の尾根には山林所有者のものか、白ペンキで「キクヤ」と書かれた木が何本か続いている。この急勾配の尾根を登るが、テープなどの目印はほとんど見当たらない。枝道や倒木があるが、尾根をはずさないように登ると歩きやすくなった。しばらくは、木和田尾と同様に常緑樹の多い尾根道だ。時折、風に揺れる木の葉の音が心地よい。

544mの寒山のピークは狭い。ここで赤ペンキのマークが現れた。直進方向の道は犬返谷方面から登ってくるものか。丸尾の道は、ピーク上で左折して急下降する。突然、右側に崩壊地が現れるので驚いた。下には国道などが見える。

鞍部から登り直した673mピークではイワカガミが咲いていた。靴を調べるとヤマヒルが1匹。嫌な感じ。しかし、この付近からの穏やかな尾根歩きは心地よい。770mピークからは、尾根の勾配が増し、どんどん高度が上がる。芽吹いたシロモジの緑がさわやかだ。(写真1)

写真2

906mピークの左端に達すると、岩上に赤ペンキで左折の矢印が書かれていた。ペンキマークや紫色のビニールひもが斜面を東へ降りていくので、追ってみるとそのまま下降している。どうやら冷川谷から登ってくる道のようだ。

広い905mピークへ引き返し、南へ続く幅広の尾根を登る。冷川岳直下では、数は少ないもののカタクリが咲いており、ひとしきり写真を撮る。勾配が緩やかになると稜線上の道へ飛び出した。

冷川岳(荷ヶ岳)・白船峠

付近の幹には「冷川岳」と刻まれている。周辺にはミヤマシキミなのか、小さな白い花と赤い実が印象的だ。ちょうど、カタクリ峠から夫婦連れが歩いてきた。白船峠へ少し歩くと、今度は新しい「冷川岳」の標識があった。どこが山頂だか解らない。白船峠ではカタクリが満開状態。さきほどの夫婦が写真を撮影していた。

藤原岳

写真3写真4写真5

北西峰の鉄塔付近は展望が良くて人が多い。三角点には、「冷川谷の頭」の標識。さきほどの冷川岳の標識と同じ造りだ。ちなみに標点名は「坂本村」。ここは、「北西峰」・「頭陀ヶ平」などいくつも名前がある。

ササの中の登山道を下り、左手の踏み跡へ入ると約20m四方のコンクリート製の平面が広がっている。無粋な代物だが、鉄塔建設のヘリポートにでも使ったのか。ここからは、木和田尾の向こうに、丸尾のほぼ全景を観察できる。付近には真新しい足跡。カモシカのものか。

登山道に戻ると、左手にヒノキの林がある。獣道を追ってこの中へ入り、東へ歩くと木立の中に水たまりを見つけた。なにやらカエルの卵のようなものがとぐろを巻いている。ヌタ場としては使われていないようだ。近くを多数の登山者達が鈴を鳴らして通過して行く。

立ち寄った天狗岩も人出である。避難小屋に近づくと、白いニリンソウと紫色の紫色のスミレが美しい。

早々に大貝戸道を下った。この道の下部は整備の手が入ったようで、随分歩きやすくなっている。1合目が近づくと、土石流対策の砂防ダム工事なのか迂回路が付けられており、神武神社の左脇へ降りた。

行程表

5:58農協前駐車場
6:33白瀬峠登山口(木和田尾取付点)
6:42丸尾取付点の堰堤
7:35寒山山頂、ここで左折する(7:35-7:44)
8:00673mピーク
8:23770mピーク
8:41906mピーク(8:41-8:49)
9:33冷川岳(荷ヶ岳)(9:33-9:41)
9:57白船峠(白瀬峠)
14:07避難小屋
15:33神武神社鳥居
15:44駐車場
(作成 2001.05.05)(改訂/書式等 2012.11.23)