鈴鹿:国見岳
国見尾根から藤内壁を眺めようと早朝に出かけたが、あいにく尾根は霧におおわれていた。しかし、霧の中、白い花が咲く裏道を下るのもまた楽しい。「国見尾根新道」の名称は、「名古屋周辺ワンデイハイク」(旧版アルペンガイド、山と渓谷社)に記載されていたもの。急勾配の道だ。
- 登山日
- 2001年7月22日日曜日
- ルート
- 裏道-国見尾根新道-国見尾根-国見岳-国見峠-裏道
裏道
四日市方面から鈴鹿スカイラインへ入ると、ゲート付近から雨になった。ラジオから「近畿地方の一部を除き」雨は降っていないとの気象情報が流れる。まあ、そういうものなのだろう。蒼滝橋付近の駐車地に自動車を置いて出発した。
雨は止んだが湿気を含んだ大気、直ぐに汗が噴き出す。藤内小屋を過ぎ、ウサギの耳で丸木橋を左岸へ渡ると右手に水場が現れる。ここから約2分で国見尾根新道の入口に到着する。現在、「御在所岳 湯の山温泉」と書かれた小さな標識があり、その背後の涸れ沢のような斜面がルートである。天候が思わしくないが、予定のとおり歩くことにした。
国見尾根新道・国見尾根
石の転がる斜面をしばらく登ると、土の道に変わる。ペンキマークやテープが多いが、木の根をつかむような急登である。時折、背後の藤内壁方向が開けるが、雲の中に隠れている。それどころか自分自身も霧の中へ入ってしまった。この道は国見尾根へ乗る直前で崩壊しているが、今は明瞭な巻き道ができている。尾根上に出るがやはり真っ白。西へ歩くと観光協会の標識があり、岳不動からの登山道が北側から登ってくる。
ササでズボンを濡らしながら、天狗岩、ユルギ岩まで登った。南側斜面を吹き上げて来る風に霧が濃淡の浪を打つ。時々聞こえてくる人声は裏道の登山者か、それとも藤内壁からか。1時間ほど天候の回復を待ったが晴れる兆候はない。あきらめて山頂へ向かった。
裏道

誰もいない国見岳山頂をあとにして、国見峠へ下降する。峠まではササが広く切り払われて歩きやすい。濡れたササでズブ濡れを覚悟していただけに有り難かった。
国見峠からはそのまま裏道へ入る。ササの道が途切れると、あたり一面にリョウブの白い花が現れた。霧の中、美しい風景を見ながらゆっくりと下った。シモツケソウのピンク色の花を見つけてコンパクト・デジカメで狙うが、オート・フォーカスでは上手く撮影できない。しかし、ヤマアジサイは大丈夫。高木に咲く白い花はノリウツギだろうか。多くの登山者とすれ違いながら駐車地へ戻った。
追記:2023.06.25
現在、裏道登山道の「国見尾根新道」の入口に、登山道ではない旨の黄色の札がある。藤内小屋からの国見尾根直登ルートを使うべきかと思われる。
行程表
5:30 | 鈴鹿スカイライン・裏道入口 |
6:13 | 国見尾根新道入口(6:13-6:40) |
7:11 | 国見尾根に乗る(7:11-7:28) |
7:44> | 天狗岩・ユルギ岩(7:44-9:03)/td> |
9:17 | 国見岳(9:17-9:24) |
9:45 | 国見峠 |
12:20 | 鈴鹿スカイライン・裏道入口 |