1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2002年8月25日

鈴鹿:御在所岳

御在所山の家から本谷(一ノ谷)のルートを登った。登山地図(昭文社エアリアマップ)には赤の波線(難路)で記載されているが危なっかしいところもあり、人様に薦められるようなルートではない。

登山日
2002年8月25日日曜日
ルート
本谷-大黒岩-御在所岳-一ノ谷新道

記録

鈴鹿スカイライン沿いの「御在所山の家」から本谷の山道へ入る。対岸に渡り、保線作業道を離れて谷へ降りる。あとは谷中や巻き道を選んで、歩きやすいところを登るばかり。しかし今日は体が重い。暑いせいか、あるいは久し振りの山登りのせいか。

谷のなかでは新しいペンキマークがいちいち沢登りのルートを指示しているが、あまりに過剰で見苦しい。私にとっては、鈴鹿山中の要所で出会うツボを心得た標識はとても有難いのだが、これはヤリスギとしか思えない。

上部に岩を乗せた不動滝から右岸の高巻道を登る。滝の上流に降りれば、しばらくで大岩の点在する二俣に着く。ここまで、後続の単独行者にずいぶんと追い抜かれた。まあ、いいや。涼しい日陰で一休みする。開けた青い空には白い雲、雲母峰が正面に見える。秋の訪れを知らせるように、ススキの穂が風に揺れている。

写真1写真2写真3 大黒岩

左又(向かって左)の右岸に取り付く。道は一段高いところにある。無くなっていたハーケンがまた岩に打ち込まれており、これを足がかりに木の根をつかんで体を持ち上げる。

すぐに、右手に少量の水を落とす大黒滝が現れる。この巻き道を登るのだが、最後に段差のある岩を登るところが危なっかしい。以前あった怪しげな固定ロープも切断されている。もう少し気力があれば何でもないのだろうが、今日はバテバテ状態。なんとか這い上がる。

狭くなった谷を左岸の巻き道で登る。やがてロープウエイ保線作業道から降りてくるための鎖に出合い、再び谷へ降りる。保線作業道へ上がれば鎖梯子をジャラジャラいわせて岩壁を登ることが出来るが、精神衛生上は良くないかも知れない。

トンネルのような大岩の下をくぐり抜ければ、やがて頭上のゴンドラから人声が聞こえるようになる。

ロープウエイの駅が近づくと、ロープが垂れ下がる道を左(南)の尾根へと登る。尾根に登れば、西は一ノ谷新道、東へ下れば大黒岩へ着く。(写真1:大黒岩から山頂駅)大黒岩の日陰はとても涼しい。ゴンドラから子供が二人ほど手を振っているのに気づいた。返事をすると歓声が沸き、全員が手を振り始めるので、また手を振って答える。私はお調子者である。(写真2:大黒岩から岩壁とゴンドラ・7号鉄塔)

本谷や一ノ谷新道から登山者が次々とやってくるので出発する。もう一度、谷へ降りて、ササの中の踏み跡を対岸の保線作業道へ上がる。向かい側の大黒岩が黒々と見える。(写真3:大黒岩)あとは、ゴンドラにぶつかりそうな程に接近する7号鉄塔を経由して朝陽台へ続く道を登るばかり。しばらく山頂で休憩し、やはりバテバテの状態で一ノ谷新道を下った。

行程表

7:39御在所山の家
8:08不動滝
10:02大黒岩(10:02-10:28)
10:49御在所岳山頂(10:49-11:53)
13:25御在所山の家

追記 2013年7月6日

このルートでは死亡を含む遭難事故が発生している。下記の新聞タイトルは本谷での遭難記事のものだ。なお、昭文社の登山地図に本谷ルートは記載されなくなった。

(作成 2002.08.25)(改訂/書式等 2013.07.06)