鈴鹿:三ツ口谷左岸尾根(鎌ヶ岳)
鎌ヶ岳・三ツ口谷左岸(三ツ口谷北側)の尾根を登った。「鈴鹿の山と谷」では「日蔭尾根」と仮称されている尾根だ。最後を除けばあまりヤブもなく、展望の良い尾根歩きを楽しめた。なお、このルートは一般向きでなく、テープマークも皆無に近い。
- 登山日
- 2002年9月23日月曜日
- ルート
- 日蔭尾根-県境稜線-武平峠
記録
武平峠・表道へのルートを離れて、砂防ダム上流で東多古知谷、続いて三滝川本流を渡ると、ここから三ツ口谷へ入るルートは短い区間だが3つに分かれる。河原の砂上を歩くもの、山側のもの、その中間のものだ。このうち最も山側のルートへ入ると、尾根を乗り越す手前で、その尾根の北側に薄い踏み跡がある。すぐにカマ跡だろう、土の黒いところがあり、この付近から尾根に取り付く。




尾根上には薄い踏み跡があり、急勾配の尾根をひたすら登る。20分足らずで右側に小さなガレが現れる。ときおり踏み跡が曖昧になるが、そのまま尾根を登ると緩やかな樹下の道に変わった。
再び右側にガレが現れると花崗岩の岩綾が始まった。風化した白い岩の上に立てば抜群の展望が広がる。東には長石尾根の末端・弥一ヶ岳がキレット(写真1)を見せ、その背後には馬ノ背尾根、雲母峰、そして伊勢湾。北には御在所岳の南面が立ち上がっている。
慎重に岩を一段高く登り、花崗岩の続く尾根を歩く。岩綾の西端に達した頃には青空が広がった。白い岩、青い空、そして緑の御在所岳が美しい。(写真2)武平峠の駐車場を見下ろしながら、しばらく時間を過ごす。カメラを固定して持つのが難しいほどに風が強い。ここで赤いテープマークを見つけたが、この尾根ではマークはほとんど見かけない。これ以降は、緩やかなアップダウンが続くことになる。
樹下の920mピークを通過してしばらくで、また右にガレが広がり、左には鎌ヶ岳が現れた。(写真3)風が強くて、うっかりレンズキャップを飛ばされた。しばらくの間、低いササを掻き分けて探しまわった。(ヤレヤレ ...)
950mピークの西側で穏やかなガレに出会う。鎌ヶ岳が一段と近くなった。(写真4)山頂右手に見えるピークがずいぶん突出して見える。
ここから、北側の打越蔭谷と南側の三ツ口谷の間の尾根を低いササの中にある薄い獣道を拾って歩く。再度ガレに出るので、これを横断し、右に源流部を見ながら尾根を登っていくと、背丈を超えるササに突入する。県境の道から登山者の声が聞こえた。およそ5分で県境稜線の道に出た。
飛び出した場所は縦走路が急勾配になって登っている1025mほどのところだ。普通には、ここが出口だと気づくようなところではない。予定があるので鎌ヶ岳の山頂は諦めて武平峠に下った。そのかわり、日蔭尾根を眺めながら鈴鹿スカイラインを三ツ口谷の登山口まで戻り、自動車を回収した。
行程表
10:50 | 三滝川本流・三ツ口谷間の乗り越し |
11:49 | 岩綾西端 |
13:00 | 県境縦走路に飛び出す(13:00-13:05) |
13:27 | 武平峠 |