鈴鹿:入道ヶ岳
今年に入って5回目の入道ヶ岳。寒風の吹く一日、赤テープを追って、入道ヶ岳南面の松ノ木谷と池ヶ谷を歩いた。谷筋は紅葉には少し早かったようだ。
- 登山日
- 2002年11月3日日曜日
- ルート
- 椿大社-東海自然歩道-桃林寺-小岐須渓谷-松ノ木谷-入道ヶ岳-池ヶ谷-椿大社
登山口まで
椿大社の広い駐車場に自動車を置いて、東海自然歩道へ出発する。椿会館の裏にある指導標には「桃林寺1.3km」とあった。水のない鍋川の堤防上を歩くと、対岸のヒノキ林が騒がしい。サルだろうか、気になるところだ。途中、三方向を林に囲まれた茶畑に飛び出すと、風のない日溜があり、まだ赤トンボがたくさん飛んでいた。

桃林寺では茶畑の向こうに伊勢湾が輝いていた。富士山が見えると聞くフジクラ(藤倉電線)鈴鹿事業所の四角いタワーの小さなシルエットが中央に。左右には知多半島と志摩半島。ベンチに座り込んで景色を見ていると、今日はこれで「お仕舞い」にして良い気分になってきた。
桃林寺ではカラフルな吹き流しが揚げられ、鐘がゆっくりと打たれている。行事があるようで、少しずつ人が集まってきたが、オバサン集団の声を聞いて自動的に出発する。悲しい行動パターンだ。それでも、山頂の昼食時、ちょっと騒がしいオバサン達からお菓子をもらったりするとシッポを振ってしまうのだが。
自然歩道を歩くと前方に大規模な採石場が見え始める。小岐須渓谷への自動車道に出て自然歩道を離れると石大神が見えた。(写真1)久しぶりに見たためか、周辺の採石場の規模が大きくなったように思える。
採石場の施設を通り抜け、そのまま林道・御幤線へ入る。滝ヶ谷登山口にある山の家には「鈴峰地区・歩け歩けた大会」の看板。駐車している自動車も多い。宮指路岳の登山口まで舗装道を歩き、ここから分岐する地道の林道へ入る。この終点が松ノ木谷の登山口だ。
松ノ木谷
林道終点から対岸へ渡ると小屋があり、ネットフェンス沿いに植林帯の杣道を歩けば二俣の谷へ降りる。その中央を登れば右俣沿いに道があった。(直ぐに左へ分岐する道があるが「行止り」の表示。)右岸の道を歩き、次に谷へ降りれば大岩谷との二俣であることをイセ愛山会の標識(H5.7.25)が教えてくれる。

小さな砂防ダムを越えると植林帯が終わり、雑木のなかに良い道が続く。右下に松ノ木谷の水音を聞く小尾根に登ると展望が開けた。そのとき、目前をカモシカが通った! いつも逃げて行くお尻ばかり見せられるが、今日は茂みからこちらを覗いている。なんとか写真を撮ったが、茂みの中でわかりにくい。(写真2:どこが尻やら頭やら)
立派なカマ跡を見ると、谷中を歩くようになって踏み跡も消える。赤テープを見ながら涸れ谷を歩き、最後に砂地の急斜面を登ってイワクラ尾根に登り着いた。
入道ヶ岳
奥ノ宮で昼食を取る。何時もおにぎり1個だけれど、ちっとも痩せやしない。ここは風を避けられるが座ると展望がなくなる。今年も数株のリンドウが咲いていた。
池ヶ谷

下山は池ヶ谷登山道とする。標識や赤テープがあるものの高巻きやクサリ場があり、他の登山道に比べると踏み跡が薄くて頼りない。ただ、下部を除けば雑木林なので彩りがよい。(写真3)
また、桃林寺へ立ち寄って、西日に照らされた伊勢湾を眺める。山門脇には「禁葷酒」と彫られた石柱。日常生活に若干の反省をする。茶畑から車道を歩いて椿大社へ帰ると、夕刻とはいえ七五三で人出が多い。林の中の社殿は薄暗く、すでに明かりが入っていた。参詣を終えて売店でベンチに座っていると、巫女さんがあいさつをしてくれた。オジサンは何だか嬉しくなった。また来よう。
行程表
9:10 | 椿大社 |
9:37 | 桃林寺(9:37-9:50) |
10:28 | 山の家 |
10:59 | 林道終点・松ノ木谷に降りる |
11:02 | 大岩谷との分岐 |
12:30 | イワクラ尾根 |
12:52 | 奥ノ宮(12:52-13:03) |
13:12 | 山頂(13:12-13:40) |
14:30 | 池ヶ谷避難小屋 |
15:01 | 林道・池ヶ谷登山口 |
16:33 | 椿大社 |