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  3. 2002年12月23日

鈴鹿:野登山

鈴鹿主脈の仙ヶ岳から伊勢側に突出する野登山(851m)へ、北面の一ノ谷登山道から登る。冬枯れの谷は明るく、軽快な山登りを楽しむことが出来た。物静かだった山頂の野登寺は、現在、台風被害の修復工事で随分とにぎやかだ。

登山日
2002年12月23日月曜日
ルート
小岐須渓谷・山の家-一ノ谷-野登山-車道-東海自然歩道-山の家

一ノ谷登山道

小岐須渓谷・祓塚山の家の手前にある駐車地に自動車を置いた。山の家の駐車場は冬季にも拘わらず満車だった。数えてみると19台ある。

駐車場の西端から川へ降りて鉄橋を渡る。対岸を少し登り、標識に従って一ノ谷へ降りていく。その一ノ谷の入り口付近では、滑りやすそうな石灰岩の上を右下に深い谷をのぞきながら歩くところがある。固定ロープがあるものの、足場が濡れており、危険な感じがするので山側の土の上を歩いて一ノ谷へ入る。

写真1写真2写真3

登山道は一部に植林帯があるが、ほとんどは落葉した雑木林を川沿いに登るもの。夏季はヤブっぽいに違いないが、初冬であれば明るくて快適だ。標識も多い。背後に入道ヶ岳を見て、野登山東尾根の鞍部「マド」へ登り着いた。標識には「鳩ヶ峰・庄内(難路)」の記載があるが、どんな道なのか。

野登山

鞍部から急坂を登って野登山東峰の「国見のひろば」に到着した。広くて、展望も良好ナリ。イワクラ尾根にわずかに見える白いものは重ね岩だろうか。長い休み時間をここで過ごした。(写真:鳩ヶ峰)野登山の東峰と西峰にはそれぞれ鉄塔がある。東峰の鉄塔から国見石、三角点、湿地のような鏡ヶ池を巡り、ササの道を歩いて西峰の野登寺に到着した。(写真)野登寺では、平成10年9月の台風7号で損壊した本堂、鐘楼堂,庫裏の修理工事中であり、あちこちから槌音が聞こえてくる。

下山(車道)

倒壊した山門付近でスギの古木(写真)を見上げてから、展望を期待して車道を下った。途中、産業技術総合研究所・風力研究プロジェクトの実験サイトとの表示があった。風力発電の研究施設らしい。立入禁止にはなっていないので覗いてみると、研究用風車が1台搬入されている。説明板によれば、NPOの協力で野登山に移設されたとのこと。

東海自然歩道に降ると、指導標には「小岐須桃林寺7.6km」とある。随分と日が傾いているので北へ急いだ。

小岐須の集落へ入ったのは日没時刻。遠くに石大神を見て車道を渓谷へ歩く。現在、野登山の東面には2つの石灰鉱山と1つの採石場が稼働しているようで、山を削って相当にすさまじい姿を見せている。低い機械音を響かせる採石場には照明が点灯し、この時間でもダンプカーが次々と出入りしているのが見える。夕暮れの光で見ると、採石場の褐色の山肌に対して、奥の石灰鉱山は真っ白に見える。わずかな距離なのだが、地質の違いに驚かされた。

行程表

10:10小岐須渓谷・山の家
11:29マド
12:05野登山・国見のひろば
13:57野登寺出発
15:21東海自然歩道
16:55山の家
(作成 2002.12.27)(改訂/書式等 2013.07.26)