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鈴鹿:入道ヶ岳

水沢峠、イワクラ尾根を経由して入道ヶ岳へ登った。しばらく降雪がなかったとはいえ、イワクラ尾根の雪はほとんど溶けて夏道と大差ない。まるで早春の雰囲気だが、まだ春の花は見あたらなかった。

登山日
2003年2月9日日曜日
ルート
椿大社-宮妻峡-水沢峠-イワクラ尾根-入道ヶ岳-井戸谷-椿大社

水沢峠登山口

椿大社(椿大神社)に自動車を置き、東海自然歩道を歩いて宮妻峡へ入った。昨夜からの雨が止んで伊勢湾には青空が見えるが、西空はまだ暗い。ここまでの路面に雪は無く、宮妻峡ヒュッテにも人の気配がする。そして、奥の駐車場には自動車が1台、カズラ谷登山口にも2台。ほとんど雪のない林道を歩いて、大きめの標識が設置された水沢峠登山口に到着した。

県境尾根

写真1

登山道に入って支流を渡ると雪道に変わった。雪上には靴跡が続いている。しばらくすると、下山してきた単独登山者に道を譲られる。彼が山中で出会った唯一の登山者になった。雪に20cmくらい靴を沈ませながら、ガスで白っぽい静かな谷を登る。やがて風音が強くなるとすぐに水沢峠に到着した。南からは、出っ歯のアイゼンを使って下山してきた一人分の靴跡がある。北の鎌尾根方面も雪面が乱れている。

県境尾根の積雪は場所によって随分と違う。日当りの良いところは溶けているが、小さな雪庇が出来あがっているところもある。(写真1)進行方向が逆であるためか、アップダウンする尾根上では靴跡にピッチが合わない。ガスの中をイワクラ尾根の分岐点を目指して歩いた。

イワクラ尾根

イワクラ尾根の入口で、なおも南へ続く靴跡と分かれる。バテないように、おにぎり1個を押し込んで出発した。イワクラ尾根にトレースはないが積雪はわずかだ。心配になるくらいに下降して、奥の谷(イワクラ谷)の鞍部に降りた。現在、通報ポイント3の標識が置かれており、奥ノ谷経由で林道へ下降する標識もまだ残っている。前方からは古い靴跡が降りて来ている。奥の谷へ降ったものらしい。

写真2写真3写真4写真5

鞍部からイワクラへの登りに転ずると、右側から何度も突風が吹き抜けて行く。まさに、イワクラに到着しようとするときに、ようやく青空が広がった。御岳から左へ続く白い山々がよく見える。ところが、日当たりの良いイワクラ(仏岩、重ね岩)にはまったく雪がなく、写真を撮影しても夏と変わりがない。松ノ木谷源頭の鞍部へ降りて入道ヶ岳への登りに取り付くが、相変わらず雪はわずかだ。(写真2)

入道が岳

それでも頂上部に着くと雪面に変わり、低木の密生する道を歩いて奥ノ宮に到着した。青空の広がる頂上部の雪もわずか。(写真3 北の頭付近)そして、振り返る県境の山々はまだ雲の中に隠れている。(写真4 御在所岳)時間が遅いためか山頂部に登山者の姿はなかった。

下山

たくさんの靴跡が残る井戸谷へ下降する。雪面を快調に降るが、ときおり踏み抜いて転倒するのも面白い。谷に水流が現れると雪が消えた。左岸の斜面を白い尻を見せてシカが2頭、逃げていく。春の花を探してみるが、まだ姿を見せてはくれない。

椿大社に参詣して、本殿右側の別宮・椿岸神社へ立ち寄る。(写真5)天之鈿女命を奉る拝殿は艶やかで、天之岩戸を縁起に芸能の神様として参詣者も多いようだ。天之岩戸の前で「胸乳をかき出で」て踊る姿に、神々の視線も釘付けだったに違いない。芸能関係者が並ぶ寄進者の名札に、「西野バレエ団 由美かおる」を見つけて喜んでいる自分に気付いた。「水戸黄門」の入浴場面は必見で、オヤジもテレビの前に釘付けでありました。さて、これは瑞兆だと解釈しておこうか。

行程表

9:07椿大社
10:15宮妻峡ヒュッテ
10:55水沢峠登山口
12:00水沢峠
12:36イワクラ尾根入口(12:36-12:40)
13:23仏岩・重ね岩(13:23-13:37)
14:27奥ノ宮
14:43入道ヶ岳・山頂(14:43-14:55)
16:22椿大社
(作成 2003.02.11)(改訂/書式等 2013.07.28)