1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2003年12月14日

鈴鹿:入道ヶ岳

小岐須渓谷の滝ヶ谷登山道から取り付いて南尾根を登り、二本松尾根の短山国見岳から滝ヶ谷の左岸尾根を小岐須渓谷・山の家付近へ下降した。南尾根と短山国見岳からの滝ヶ谷左岸尾根に道はない。

登山日
2003年12月14日日曜日
ルート
滝ヶ谷-南尾根-入道ヶ岳-二本松尾根-短山国見岳-滝ヶ谷左岸尾根

南尾根

小岐須渓谷・山の家から滝ヶ谷の登山道へ入った。植林帯にある通報ポイント4の標識で滝ヶ谷登山道を離れ、池ヶ谷方面の登山道へ入る。踏み跡が薄い植林帯を登り、右に浅い涸れ谷が現れると、やがてテープマークがあって戻るように右手の尾根に登る。カマ跡を見て尾根に乗ると植林帯は終わり、雑木のなかにはっきりした道が続いていた。

写真1写真2写真3写真4

以前、5月にこの道を降ったときは、密生する常緑樹と落ち葉のために、暗くて滑りやすい道との印象があった。しかし、落葉した中低木の尾根道は日差しが明るく、登るに従って軽快な雰囲気に変わった。

やがて、南尾根の690m付近に到着し、ほぼ水平に北へ歩くと、尾根から左前方に30mくらい離れたところに白い標識があった。池ヶ谷登山道の通報ポイント6の標識であり、滝ヶ谷方面は「難路」となっている。(池ヶ谷下部の方が、よほど難路のように思えるが。)

尾根にもどって、771mピークの急斜面を登る。滑りやすい土の斜面だが藪はなく、ときに赤テープが現れる。背後からは鈴の音とともに犬の鳴き声が近づき、たちまち遠ざかって行った。南尾根付近は鳥獣保護区の東西境界のはずだが。

771mを過ぎると前方に入道ヶ岳の山頂部が見えるようになった。(写真1)

緩くアップダウンを繰り返すと右にガレが現れた。密生する低木が手強くなるのでガレから少し離れて歩いていると、白い尻を見せてシカが一頭、逃げていった。この付近で赤テープも見えなくなる。

まもなく、膝丈に満たない低いササの斜面を大きなガレ沿いに登るようになる。見上げる斜面には低いササが一面に広がって公園のようだ。(写真2)そして、背後には展望が広がっている。(写真3 南尾根を振り返る)この付近が南尾根の一番良い雰囲気のところだった。

最後に密生するアセビのなかへ入り、獣道を拾って何度も這うようにくぐり抜けると、鳥居が建つ山頂付近へ飛び出した。(写真4)

山頂

山頂は風が無くて暖かい。昨日の雪で、今朝は御在所岳から水沢岳まで白かったが、ほとんど溶けてしまったようだ。それでも、日影に溶け残ったわずかな雪を見つけては手を伸ばし、この冬初めての感触を味わった。

遠くに名古屋駅のツインタワーを見ていると、北尾根から銃声が聞こえてきた。以前はトランスミッターを付けた猟犬に出会っても気に留めなかったのだけど、何度もハンターに出会ったり、猟銃の事故(事件?)のニュースを聞くうちに不安が大きくなってきた。

滝ヶ谷左岸尾根

二本松尾根を小岐須乗越まで降りた。右は滝ヶ谷登山道、左は椿大神社方面への下山道だ。今日はロープを潜って、さらに二本松尾根を降り、短山国見岳(529m)までやってきた。雑木のなかに黄色い山銘板が2枚あったが、標高点はもう少し東のようだ。

写真5

ここから、鈴を鳴らして、滝ヶ谷に平行して南西へ伸びる細い尾根を降った。少し藪っぽいところもあるが、落葉期なので気にならない。ところが、すぐに倒木に気を取られて南東の尾根を降っているのに気付いて引き返すことになった。

雑木の尾根上は、ときに急斜面があるが問題なく歩ける。やがて、左から植林帯が尾根まで上がってきており、これを通り過ぎたところで赤いテープマークを見つけた。(写真5 標高460m付近)白いテープも巻かれて、「桃林寺」と書き込まれている。南へ伸びる尾根を降って、小岸大神社付近の林道へ出るのだろうか?

雑木から植林に変わった尾根をなおも降る。尾根上の段差を迂回して降るうちに、前方に石大神と鉱山が見えるようになった。最後に獣道が交錯する雑木の急斜面をずり落ちるようにして、山の家の裏手の滝ヶ谷へ降り着いた。この尾根は、残念ながら雑木や植林でほとんど展望を得られなかった。

行程表

10:38小岐須渓谷・山の家
11:49南尾根に乗る
13:04入道ヶ岳
14:07短山国見岳
14:28桃林寺へのテープマーク
15:08山の家裏手の滝ヶ谷
(作成 2003.12.14)(改訂/書式等 2012.11.18)