鈴鹿:雲母峰
1月5日、林道・雲母ヶ峰線を下山していると、標高550m付近で「小林新道コース」の標識を見つけた。このときは、標識に従って南下し、鉱山跡まで歩いて引き返している。今日は、東海自然歩道から鉱山跡を経由して、小林新道を登ろうとやって来た。
- 登山日
- 2004年3月13日土曜日
- ルート
- 雲母橋-東海自然歩道-旧道-鉱山跡-小林新道-雲母峰第2峰-小林新道-鎌谷川-林道-雲母橋
登路



ガイドブック「鈴鹿の山ハイキング」では、雲母峰第2峰(南峰)から四日市市-菰野町の境界である南東尾根を下降し、北側の鉱山跡を経由して東海自然歩道(林道)へ降りるものを小林新道としている。
一方、昭文社の登山地図には2003年から南東尾根に小林新道と書き込まれた。鉱山跡へ降りずに尾根を最後まで下降して雲母橋の北側に達するものと思われるが、登山道を示す赤線は書き込まれていない。
また、ネット上の山行記録を検索してみると、発行時期の早い「鈴鹿の山ハイキング」のルートを小林新道としているものが多い。少なくとも南東尾根の上部は小林新道に違いなかろうが、ルート名が混乱しているようだ。今日は、登りが「鈴鹿の山ハイキング」、降りは「昭文社・登山地図」だが、途中で鎌谷川対岸の林道へ逃げた。
宮妻町(楓谷)から東海自然歩道になっている林道を北進して、雲母橋南側の駐車地に自動車を置いた。ここから東海自然歩道をさらに北進すること13分、林道の右手に小さな標識を見つけた。(写真2)左手には立派な道が植林帯の斜面を登っている。この標識以外、これといったものもないが、ここが登山口だった。伐採の音が聞こえるので、周辺を徘徊してから出発した。
付近はスギの植林帯で間伐された木の香りがする。幅広のとても良い道(写真3)が尾根をジグザグに登っており、標高470m付近でその植林帯を出た。



道は続いており、すぐに平坦地に出ると、そこが鉱山跡だった。(写真4、5)ここは分岐点で、北へ歩けば林道(1月5日のもの)を経由して湯の山や岳不動へ行ける。また、小林新道のルートには赤テープがあり、南側の尾根に取り付いている。なお、足下の標識には、いままで登ってきたルートを指して「夏期山ビル」とある。
ここで、何時、何を採掘していたのか知らないが、付近には灰色の岩が剥き出しになっており、荒れた雰囲気がする。地形図に断崖状に記載されたこの鉱山跡をしばらく歩いてみた。あまり規模は大きくないが、少なくとも上下4段の階段状に露天掘りされていたようだ。
木の葉が落ちているので伊勢平野の展望が良い。なにか咲いていないかと探してみたが、ネコノメソウがわずかにあるばかりだった。
鉱山跡から南側の尾根に取り付く辺りには階段道が残されていた。尾根に乗ると、そこは植林帯の上端であり、登るに従って尾根は痩せてくる。背後には展望、右上には第2峰を見上げながら、暖かい日差しを浴びて登るのは最高の気分だ。
標高700mで南東尾根に合流し、やがて右手にヒノキの植林帯が現れると標識があって左折する。最後に急斜面を登って雲母峰第2峰に登り着いた。
県境に並ぶ鈴鹿の山々には、ほとんど雪はない。しかし、その奥の雨乞岳はまだ白い。三角点がある山頂へ行っても展望が悪いので、ここで昼飯とした。(写真6)
下山路


登路を引き返し、鉱山跡へは降りずに南東尾根を下降した。やがて、四日市市-菰野町の境界線である尾根は植林帯を急下降するようになる。急勾配なので大変に歩きにくく、また危なっかしい。それでも白地に緑色で「登山道」と印刷された幅広のテープが残されていた。まさに「新道」に違いない。(写真7)
植林帯には枝打ちの残骸が至るところにあり、とても歩きにくい。(写真8)嫌気が差して、仕事道を拾って標高500m付近から鎌谷川の方へ降り、対岸の林道へ逃げてしまった。
テープが巻かれているルートを利用すれば、「四日市市少年自然の家」の裏口から真っ直ぐに雲母峰へ登れる。どのような意図か知らないが、小中学生に利用させたいとは思わないし、そのように維持管理もされていない。そのまま林道を歩いて駐車地へ戻った。ちょっと辛抱が足りなかったと後悔したりする。
行程表
10:23 | 雲母橋 |
10:36 | 登山口(10:36-10:52) |
11:21 | 鉱山跡(11:21-12:00) |
12:48 | 雲母峰第2峰(12:48-13:07) |
14:13 | 雲母橋 |