鈴鹿:鎌ヶ岳・御在所岳
ゴールデン・ウイークが始まった。鎌ヶ岳、御在所岳にアカヤシオを訪ねれば、昨年の不作を取り返すように咲いている。山頂部の開花まで、あと少し ...
- 登山日
- 2005年4月30日土曜日
- ルート
- 三ツ口谷左岸尾根(日蔭尾根)-長石尾根-鎌ヶ岳-御在所岳-中道
鎌ヶ岳

過去2年、29日の「みどりの日」は鎌ヶ岳と御在所岳を歩いている。定点観測ということにして今年も登ろうと思っていたが、予定外の仕事が割り込んできた。2005年日本国際博覧会である。
起伏のある会場に巡らされたグローバル・ループ(木製歩廊)には日陰が無く、自然の叡智ならぬ、自然の過酷さを容赦なく体験させられた。神様不在のお祭り騒ぎでは、警備員と物売りの声ばかり。少なからぬダメージを喰らって、一日遅れの山登りである。
三週連続で三ツ口谷左岸尾根を登る。この尾根で唯一の岩場付近からアカヤシオの花が満開になるが、なんだか納得できない。曇り空のせいばかりではない。尾根上の花がちょっと少ないように思われる。対峙する御在所岳では山頂直下まで咲き上がり、鎌ヶ岳の北東面は花畑のようだ。


岩場から3番目のハゲを過ぎたところから、踏み跡を離れてササのなかを三ツ口谷へ下降する。細流に沿って、三ツ口谷登山道の山道・谷道分岐点の東側で登山道に降りた。ここから、長石尾根を鎌ヶ岳へ登る。
ササにおおわれた樹林にはウグイスの鳴き声。足下には、僅かばかりのイワウチワ。そして、樹林から裸地へ出れば感動もの。振り返る尾根、また右手上方の鎌ヶ岳斜面に花多し。
再び樹林となり、バイカオウレンやショウジョウバカマの花が残った急斜面を登る。まだ、最上部ではほとんど咲いていない。展望が開けると、雲母峰からの尾根にも白ハゲ以西にたくさんのアカヤシオが見える。
鎌ヶ岳山頂には登山者がいっぱい。何故か、やたらと虫が飛んでいるので早々に出発した。
御在所岳
風にサクラが散る武平峠から登り直す。行き交う登山者が多い。先週は咲いていなかった天指し岩でも五部咲きくらい。いつの間にか風向きが変わり、山頂遊歩道に到着した頃には東風に乗って霧が流れてくる。グローバル・ループの呪いから解放された気分だ。


山頂部のアカヤシオは、ほとんど咲いていない。カモシカセンター南側の日当たりの良い付近では、毎年のことだが気の早い樹が三分咲き。
また、今日も中道を降る。岩壁北面の岩のテラスから見る北谷は、そろそろ花の見頃なり。ここは標高1100m程だから、この2週間では200m/週余りで開花前線は高度を上げていることになる。テラスには燃え残った線香が六本ばかり行儀良く並んでいた。
急斜面を降り、北谷の展望台で振り返って本日最高の景色に出会った。中道の尾根に一面のアカヤシオ。山頂部は霧に隠れている。今年は良く咲いた。
キレットを登っていると背後から道を聞かれた。キレットの底から見上げて、「オジサン、そこ登山道?」。これほど明瞭にオジサンと指摘されたのは初めてだ。キレットから下の花は散り始めていた。アカヤシオの花の時期は短い。
行程表
7:32 | 料金所跡 |
11:45 | 鎌ヶ岳 |
13:41 | 御在所岳(遊歩道着) |
14:36 | 富士見岩 |
16:45 | 料金所跡 |