鈴鹿:竜ヶ岳
シロヤシオを目当てに竜ヶ岳へ登ったが、花見には数日早かったかも知れない。中道は水害でヨコ谷が荒れているが支障ない。下山の金山尾根(ホタガ谷右岸尾根)は一般登山道レベルに変貌しており仰天した。
- 登山日
- 2013年5月22日水曜日
- ルート
- 宇賀渓-中道-竜ヶ岳-金山尾根-宇賀渓
宇賀渓
宇賀渓駐車場の管理事務所正面に自動車を置いた。500円也。人目が届くので良い。平日だが管理人は既に勤務中。山上の「羊の放牧」状態は無理かも知れない、登山地図に金山尾根を追加したなど話を聞く。中道ー遠足尾根の予定で登山届を提出して出発。宇賀渓観音前の食堂ではおばちゃんが開店準備をしていた。

遠足尾根の登山道入口を横目に林道を終点まで歩く。裏道登山道(ホタガ谷)は閉鎖されて通行止、水害によるものだ。
橋を二つ渡り、魚止滝標識を無視して山沿いコースを歩けば、「金山尾根」の標識が真新しい。こちらの誘惑も振り切って中道へ向かう。五階滝で立ち止まれば涼やかな風を感じる。落ち葉で滑りそうな山腹の水平道を行けば、クモの巣を払うにもストックが便利と知る。
中道
長尾滝への道を左に分けて尾根端部を回り込めば、2つ目のカマ跡からヨコ谷の堰堤に下りる。側壁には「紀元二六〇〇〇年工費二三〇〇〇円」の石刻が健在。横谷は荒れているが歩行に困難はなく、ペンキマークを拾いながら右手(左岸側)を行く。


数えれば9つの堰堤を右から越えた。最初の二つは鉄梯子を登る。9つめの堰堤を越えて歩けば右側に古い標識があり、ここからヨコ谷を離れて尾根に登る。尾根には朱色のヤマツツジ。されど左手は断崖だったりする。
「ジャ谷コース行詰り」標識で疎林に変われば、シカの警戒音が遠ざかっていく。ウリハダカエデの花が沢山落ちており、ヤマツツジはまだツボミ、頭上にはシロヤシオの花が現れた。ササ原に飛び出せば、シロヤシオは期待したほどに咲いていない。1998年5月10日の手元メモには咲き始めたシロヤシオに感動して、山頂部の木の80%がシロヤシオと書いたが遠く及ばない。
竜ヶ岳




三角点を見て、早々に下山開始。シロヤシオは、良く咲いているもの、多数のツボミがあるもの、特定の枝のみに咲いているもの、まったく花の気配がないものと様々。残念ながら沸き立つような一斉開花の雰囲気は薄い。ササは勢いをなくしている。遠からずササ枯れで植生が変化するのでないか心配になる。
金山尾根
遠足尾根に向かうと「金山尾根」の立派な標識に出合った。金山尾根を登りに使うと最後に肩丈のササに突入したが、いまや見事に刈り払われて立派な登山道が出来ている。昨年12月に通過したときには標識など無かった。予定を変更して金山尾根を下りる。
登山道の左手はササ枯れが進行、入り込めばカモシカセンターのような動物臭が濃厚だ。ヌタ場を見て緩やかな尾根が下降に変わると常緑樹が密度を増し、滑りやすい岩混じりの土道となる。踏み跡が出来ても勾配が変わるでもなし。足下注意。右折して下れば蛇谷側の谷が削り取られている。ホタガ谷側には植林帯が現れてお気楽な雰囲気。標識は登山道の出入口にしか設置されていないが、困らない程度にはテープマークがあった。踏み跡は薄かったり、乱れたり。3組、合計15人ほどの登り登山者に出会っている。平日とは思えぬ大盛況だ。蛇谷への道は入口をロープで塞がれており、登りに使うなら迷いそうにない登山道だった。
備考
昭文社の「山と高原地図 御在所・霊仙・伊吹、2013年2月発行)には裏道登山道の通行止は記載が無い。昨年9月の豪雨により、谷山谷(霊仙山)、コグルミ谷(御池岳)なども同時に被害を受けた模様。同社のサイトには「毎年シーズン前に入念に実踏調査」とあるが虚言の類か。
行程表
6:38 | 宇賀渓駐車場 |
7:43 | ヨコ谷に下りる |
9:57 | 竜ヶ岳三角点 |
10:50 | 金山尾根下山口 |
12:54 | 宇賀渓駐車場 |