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  3. 2008年10月13日

鈴鹿:御在所岳

9月2日・3日の豪雨により、御在所岳・北谷の裏道登山道が流失して1ヶ月余り。復旧が進み、既に「9月28日に登山道開設」の報道が流れている。その裏道を登り、帰路は全面通行止の鈴鹿スカイライン(国道477号線)を下った。こちらも大変なことになっている。

登山日
2008年10月13日月曜日
ルート
裏道-御在所岳-武平峠-鈴鹿スカイライン

出発

遅くなったので鳥居道駐車場に自動車を置いて、冬季閉鎖ゲートへ向かう。閉鎖されたゲート前には既に多数の自動車。なかには、もう少し路肩に寄せろと言いたくなるものが混じっている。関係者の自動車はゲートを通過するのだから。

ここから、裏道登山口まで徒歩で20分足らず。その登山口では、藤内小屋の復旧に向かう自衛隊員のボランティアがミーティングをしている。

裏道

土石流で埋まった堰堤を横目に登山道を行けば、鉄橋は流され、広い河原の向こうに地盤を失った日向小屋が見える。足場が組まれ、ヒマワリの造花が2輪、中空に浮いた玄関に飾られたのだが、復旧の手立てはあるのだろうか。

写真1写真2
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ペンキや石積みの目印を拾って行けば、残された左岸側の登山道を歩くようになる。追い越していった自衛隊員の姿はもう見えない。

四の渡しを丸木橋で渡り、良い状態で残った右岸の登山道を歩く。木立越しに見える河床が白くて眩しい。登山道は流失した部分が修復され、河原へ降りることもなく藤内小屋の手前まで来た。

立石沢の崩落が作り出した河原を渡り、対岸の藤内小屋へ向かう。以前の入口は土石に塞がれて使えないので、新しい道が付けられている。

写真5

藤内小屋から裏道を登る。そこは、広大な河原、真っ白な花崗岩で埋め尽くされている。大方、登山道があった場所を歩くのだが、樹木が流されて随分と見通しが良い。崩落した右岸側からも、大量の土砂が押し出されている。

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「ウサギの耳」は足下を削られて背が高くなったように見える。付近には見覚えのある大岩が残る。天狗の踊り場に残されたものなど、押し流されずに残ったものは僅かだ。

ウサギの耳から梯子で登山道に上がる。水場は残っていたが、その先は崩壊しており、これを巻くと国見尾根へ登る道と交差する。ここも土石流となり流れたのだろう。スギが一本、高さ2m位まで表皮を削られて残っていた。

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5合目からは良い道が残っている。藤内沢を見上げて、ひと休み。藤内壁の上部は紅葉が始まったみたい。

6合目が近づくとやはり崩壊に出会う。6合目標識は荒れた谷。道は標識の背後に付けられている。残された登山道を歩いたり、崩壊を避けて巻道が付けられたりするが、「特別地域 鈴鹿県立公園」のコンクリート標柱のところで巻道も終わる。付近のアカヤシオも残ったようだ。これ以降、山頂まで問題はない。

写真12

この標柱付近から、右岸側にある北谷最上部の崩落が見える。今回の土石流の始点になったものらしい。これだけ荒れてしまうと、この北谷に砂防ダムが計画されることだろう。作業道が奥まで伸びるとか、あまり想像したくはない。

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7合目標識を見て山頂へ向う。藤内小屋から上では、15人くらいの登山者に出会った。もちろん、豪雨前より格段に少ない。

武平峠

写真15

山頂施設は観光客で繁盛している。紅葉の季節が始まったが、シロモジの葉はまだ緑色。半袖のTシャツでは少し寒い。

遊歩道を峠道へ歩くと路肩が1ヶ所で崩壊している。さらに、ユースホステル跡まで往復すると南側が1ヶ所崩れている。大きな影に驚いて見上げると頭上には黄色いパラグライダー、どこから来たのだろう。

武平峠までの登山道には何の支障もない。しかし、峠から東へ下ると直ぐに右側の小谷が崩れている。短い区間だが、倒木などあって面倒。それ以降は問題なく鈴鹿スカイラインに降りた。

鈴鹿スカイライン

写真16

スカイラインの被害はネット情報で承知していたが、これほど大規模だとは想像していなかった。

菰野町観光協会のサイトに、来年4月30日まで通行止、それ以降は未定とあるが、相当に時間が必要だと感じる。被害調査は実施されているようだが、復旧作業は始まっていない。

まず、武平峠駐車場の西側で斜面崩落があり、道路に土石と倒木のバリケードが出来ている。しかし、これは序の口だった。

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その駐車場の東側では打越日向谷が崩壊して、大量の土石が路面に転がりカーブ2つ分を占領している。

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西多古知谷も何か変だが、その東の崩壊が最大規模だった。コンクリート被覆とネットが施工された斜面が崩れ、路面に落ちた土石はガードレールを切って溢れ出し、一段下の路面へ大量に落下している。

ここから豪雨で流された土石は延々と続いており、小石は百間滝橋、軽い木片は三ツ口谷のカーブ付近まで流れていた。

写真17

最後の崩壊は、三ツ口谷のカーブから東へ歩いたところの駐車場。紅葉シーズン以外はガラ空きで、時折駐車している自動車の中のカップルに気を遣う必要があったが、向かい側の小谷が崩壊して土石と倒木に占領された。

泥に残された足跡はカモシカか。温泉街が見える頃にはサルが現れた。峠道で出会った登山者は1人、スカイラインで1組、閑古鳥が鳴いている。武平峠までの旧道の状況は承知していない。

次の地形図は、崩落位置を地理院地図に表示したもの。移動、拡大・縮小ができます。

地図の大きさ:600×150 600×350 600×600

地図の大きさ:600×150 600×350 600×600 説明:地図表示について

行程表

8:20鳥居道駐車場
8:43裏道登山口
9:18藤内小屋
11:27山頂遊歩道
12:38峠道下山口
13:31鈴鹿スカイライン
15:25鳥居道駐車場
(作成 2008.12.26、変更/地図を電子国土ver3→地理院地図 2014.05.05)