鈴鹿:入道ヶ岳
小岐須渓谷から池ヶ谷と滝ヶ谷の一般登山道で入道ヶ岳を往復した。池ヶ谷は南に開けた明るい黄葉の谷、滝ヶ谷は植林の暗い谷だ。
2002年に池ヶ谷を下山したとき、少々危なっかしいとの記憶があり、池ヶ谷を登りとした。1996年には今回と同じルート歩いているが、不可解だった登山地図のルートを検証できた。
- 登山日
- 2014年11月15日土曜日
- ルート
- 小岐須渓谷山の家-屏風岩-池ヶ谷-入道ヶ岳-二本松尾根-滝ヶ谷-山の家
屏風岩

小岐須渓谷の山の家に自動車を置く。20台ほど置けるが、スバルとフォルクスワーゲンが2台で3台分を占領している。地面の縄張りを確認するまでもない事なので、気を確かに願いたいものだ。
林道御幣線を歩いて13分で「鈴鹿山麓乃湧水」に出合う。石灰岩の割れ目から湧き出した水だ。直ぐに屏風岩の入口、谷へ朝日が射し込む時刻なので下りてみる。石灰岩の大岩壁を吊り橋から眺める。
池ヶ谷
林道を歩き、キャンプ場が現れると山側に通報ポイント1の標識。登山口だ。尾根を巻いて池ヶ谷に入り、左岸の高巻き道を歩く。高度感がある細道が続いて緊張する。ようやく池ヶ谷に下りて通報ポイント3。右岸を歩き、「くぐり岩」と滝が現れ通報ポイント4。左岸岩壁の上、高い位置に避難小屋が見え、鎖を掴んで登る。
明るくなった谷に強風が吹き、落ち葉が舞い上がる。この週末は寒くなった。喉をやられて発熱気味。嫌な汗が混じる山道だったが、避難小屋を過ぎると歩き良くなる。
地図の大きさ:600×150 600×400 600×600
地図の大きさ:600×150 600×400 600×600 説明:地図表示について
上図はGPS(eTrex30)軌跡を地理院地図に描画したもの。赤色が登山路、青色が下山路。(:池ヶ谷通報ポイント6、
:滝ヶ谷通報ポイント4、
:避難小屋)

やがて右後方に戻るように入道ヶ岳の南尾根を登る。「山と高原地図」はこの辺りがいい加減、小屋の位置も間違い。通報ポイント6はT字路。右は滝ヶ谷・通報ポイント4からの「難路」、左が池ヶ谷登山道だ。記憶の風景にはササがあるが見当たらない。山腹道を緩く下降して池ヶ谷の上流部に下りた。当然ながらカマ跡がある。
風が穏やかな明るい谷は自由に歩ける。水流は消えたり現れたり。秋の色合いは極楽気分だ。最後にスギ・ヒノキの林を通過。谷底を歩けば草のなかに道があり、山頂三角点の西側に登り着く。少なくとも先行者が2人あったが、池ヶ谷で人に出合うことはなかった。




先週は傷んでいた鳥居だが添え木で手当されている。12日は山頂奥宮の秋季大祭だったので椿大神社の関係者によるものか。
滝ヶ谷

二本松尾根を滝ヶ谷道分岐標識まで下りて右折(西)すれば、僅かに植林帯が現れるが雑木の道。鎖で滝ヶ谷に下りて通報ポイント7に出合う。スリップすると「あの世行き」の高巻き道を下りて荒れた灰色の本流に出た。2008年の豪雨によるものか。1996年のメモにも荒れていると書いたので、そういう場所なのか。
周辺に目印があり、谷から右岸に上がると登山道がある。本流西側の涸れ谷を下り再度荒れた谷に出るが、右側に道があり植林帯に入る。通報ポイント4を過ぎると固定ロープで谷へ下り、壊れかけた堰堤を見て対岸へ。林道近くの椿鉱山跡まで植林は続いた。
滝ヶ谷でも登山者に出合うことはなかった。なお、2012年版までの「山と高原地図」には滝ヶ谷から左岸尾根に赤線があり現況と異なっていた。また、2014年版の問題点は前回(入道ヶ岳 2014-11-08)のとおり。これでスッキリしたが、ちょっと危ないので、爺さんになったら、このルートには近づかないだろうなぁ。
追記 2015.10.24
「山と高原地図」(昭文社)の2015年版では、池ヶ谷、滝ヶ谷ともに赤線が書き改められた。なお、詳細不明だが、付近で遭難による死亡事故が発生している。次の引用は三重県警による2015年6月30日発表の事件事故情報だ。
6月29日昼過ぎ、鈴鹿市小岐須町の入道ヶ岳において、夫婦で下山中、女性(65歳)が夫とはぐれて遭難し、6月30日、捜索により発見するも、死亡が確認された。
行程表
9:08 | 小岐須渓谷(祓塚)山の家 |
9:51 | 池ヶ谷登山口 |
10:30 | 避難小屋 |
10:55 | 池ヶ谷通報ポイント67標識 |
11:57 | 入道ヶ岳(11:57-12:05) |
12:36 | 滝ヶ谷道分岐標識 |
13:44 | 山の家 |