鈴鹿:御在所岳
湯の山かもしか大橋から歩き、表道登山道をユースホステル跡へ登った。山頂部では紅葉が始まっている。
- 登山日
- 2025年10月17日金曜日
- ルート
- 表道-ユースホステル跡-御在所岳-武平峠
鈴鹿スカイライン
久し振りの青空だが、昨日の雨のためか鈴鹿スカイラインが閉鎖されている。閉鎖ゲートがある「湯の山かもしか大橋」の駐車場所に自動車を置いて歩くことにした。
中道の登山口まで来ると障害物が撤去され、東側に放り込まれている。スマホで菰野町のサイトを確認すると中道迂回の要請は継続しているので、どうやら中道の通行止を自主解除したらしい。利用者が多い登山道だが、5ヶ月近くを経過しても今後の対応については何の情報もない。
地図の大きさ:600×150 600×500 説明:地図表示について
赤線:登山ルート、青線:下山ルート、:駐車地、
:表道入口、
:不動尊(滝見台)、
:ユースホステル跡、
:ございしょ自然学校、
:大石橋、
:イチイ(吊り橋)、
:エゴノキ(百間橋)、
:タムシバ
表道
表道は入口が少々茂っていたので、さらに鈴鹿スカイラインを歩いて上の入口から入ることにした。風はなく、名古屋の最高気温予想は28℃、津が26℃で暑くなりそうなので半袖Tシャツ一枚になる。真夏と同じ格好だ。
ここから滝見台の不動尊まで、木の根を掴んで登るなど急登が続く。右側の東多古知谷側は落ち込んでおり、百間滝が樹間に見え隠れする。不動尊からは展望があり、武平峠の駐車場に自動車が見えない。鈴鹿スカイラインの閉鎖解除が遅れている。
やがて平坦になった道を西へ歩くと西多古知谷側に出る。登りになると、こちらも樹間に西多古知谷の滝の落口など見えるが、やはり今日は水量が多い。
登山道は石コロ多めの急勾配。樹木で余り展望はないが直射日光が暑いの帽子を被った。1000mを過ぎた辺りで見覚えがある露岩になり鎌ヶ岳が見える。周辺ではシロモジの一部が黄変を始め、太陽光で鮮やかだ。1050m手前でハシゴのように置かれたアルミ脚立を通過し、雨水で削られた道を登って東多古知谷へ降りる。


東多古知谷には僅かにダイモンジソウがあるが、少し時期が遅かった。雄しべの先端で良いアクセントになる肌色の葯がほぼ落ちている。
前回の表道の山行記録(6月29日)に書いた開山行者の岩屋は見当がつかない。谷を横断せずに上流側へ行ってみる。念のために長袖シャツを着て、ササ枯れで歩きやすくなった昔の道を適当に歩く。「発破作業中」と書いた白い看板がまだ残っていた。

直ぐに前方が南冷水のダムになる。ここでは両側斜面に咲く一面のノギクに出合ったことがあるが、今年は遅刻か、それとも花が少ないのか。そして、太陽の角度が低くて日陰になっているのは、時刻が早いのか、それとも時期が遅くて太陽の角度が落ちたためか。広角レンズを持参したのに空振りになってしまった。


ユースホステル跡を目指して登るが、ガラスや陶器の破片が散乱しており危ない。御在所ロープウエイのサイト(会社案内)によると、ユースホステルの閉鎖は1991年1月。建物の基礎は残っていないので、コンクリート破砕器(火薬)を使って撤去したものか。
ユースホステル跡に設置されたネットは一部が倒れている。植栽された苗木は全て葉がなくて枯れているように見える。そして、周辺にはシカの糞が散乱している。これも三重県の独自税「みえ森と緑の県民税」を財源にした補助金を使ったのか。これでは、いくら税金を突っ込んでも成果は永久に「なし」だ。三重県民は毎年1000円を追加徴収されているのだが。
ユースホステルの廃止でお役御免になった舗装路を西へ歩く。ダム側の崩壊は止まっているが、路面のアスファルトがひび割れているので再拡大するかも知れない。
御在所岳の山頂部


望湖台、三角点を歩いて、ございしょ自然学校(カモシカセンター跡)へ来た。工事足場の撤去作業をしているので、展望デッキ+ブランコは完成したらしい。
ブランコ周辺は亜鉛メッキの鋼材とグレーチングか。派手にブランコを揺らすと、あの世まで飛んで行きそうな雰囲気がある。防護とか、これからの施工かな。デッキは樹脂素材なのか「アイゼン使用禁止」の貼り紙があるが、自主開通するような連中なのでどうなることやら。


ございしょ自然学校の北側へ行くと、吊り橋上から手が届く場所にイチイの赤い実がある。図体の割には小さくて、緑のなかに赤く目立っている。
始まったばかりの山頂部の紅葉はいまひとつだ。シロヤシオの葉は何故か早くも枯れている。いつものようにシロモジばかりが青空を背景に鮮やかだ。先週はツバメを見たが今日はいない。南の国へお帰りか。
時刻が遅くなるので鎌ヶ岳は諦めて、武平峠から下山することにした。
峠道
チロリン村(林間学舎)の建物基礎は撤去されずに残っている。毛むくじゃらのアカヤシオにある芽は来年の花芽かな。敷地出口のミズナラの葉は緑色だが、ドングリがたくさん落ちたまま。ここへはシカが来ないのか。


天指し岩を通過して出合った登山者からは、鈴鹿スカイラインの閉鎖解除は10時半くらいと聞いた。水量が多そうな日だが、長石谷経由で登ってきたそうな。標高1000mくらいで溝道へ入るとボケ咲きをしたアカヤシオの花が落ちていた。
武平峠が近づいてガレ場になると伊勢湾の展望がある。川越火力発電所の桟橋にLNGタンカーが見えるが、まだ空気の透明感が足りない。
鈴鹿スカイライン
鈴鹿スカイラインを歩く。百間滝橋の欄干からは、ここでも手が届きそうな位置にエゴノキとか、カシのドングリとかある。カシワのような葉も見えるが、柏餅に使うには小さそうだ。ドングリの種類をGoogeレンズで調べるが良く分からない。日本自然保護協会にある「これは何の木のどんぐり?」を見ても自信を持てない。


三ツ口谷の登山口を通過して道路南側で春に咲いていたタムシバを探すが、何故か緑の葉の間に実が見えない。道路北側に隠れるようにしてある段差減速帯の標識の南側、その僅かに西だ。フワフワの花芽らしいものは幾つかある。
温泉道路へ入って道草をする。長石谷登山口にあった道路両側の建物が撤去されて更地になった。大石橋北詰へ降りる階段道は町道なのだが、両側から枝が伸びて邪魔になっている。特に三鈴荘までの間は来春には困るかも。三嶽寺と御在所ロープウエイのモンベルルームへ立ち寄って駐車場所へ戻った。
行程表
7:55 | 湯の山かもしか大橋の北詰、出発 |
9:12 | 表道へ入る |
10:29 | 東多古知谷へ降りる(10:29-10:39) |
10:48 | ユースホステル跡(10:48-10:54) |
11:18 | 望湖台・三角点(11:18-11:30) |
11:40 | ございしょ自然学校(11:40-11:54) |
12:13 | 遊歩道・武平峠下山口 |
13:03 | 武平峠 |
13:11 | 鈴鹿スカイラインへ下りる |
14:02 | 中道駐車場 |
14:29 | 三嶽寺(14:29-14:34) |
15:04 | 駐車地 |
メモ:AIに聴いてみる
山頂部にある赤い実をGoogle レンズで調べても良く分からない。画像検索の結果に、追加の検索で「木の名称」を訊ねるとAIから回答があるが納得できない。画像の質に問題があるかも知れない。
ならば言葉のみの質問には、どのような回答があるのか試してみた。質問はふたつ。
- (1) 鈴鹿山脈について教えてください。
- (2) 御在所岳の山頂から鎌ヶ岳の山頂まで、徒歩で移動する経路をいくつか教えてください。
メモ:ChatGPTに聴いてみる
まず、ChatGPTから。アカウントは所持していないのでロクインなし。設定の「すべての人のためにモデルを改善する」はOFFで。
(1)には700文字の回答があった。箇条書の無難な内容だ。続けて(2)に2300文字の回答があった。示されたルートは、(a)武平峠を経由するルート、(b)本谷 → 三ッ口谷ルート、(c)長石谷または長石尾根ルートの三つだ。それぞれに「やまれこ」「Turi Yama」「ホテル湯の本」のリンクがある。「Turi Yama」は初見だが、AIが好みそうなデータベース的構造で書かれていた。なお、同じ質問(1)(2)を繰り替えすと回答は変化した。(2)については国見岳経由など相変わらず奇妙な回答がある。
メモ:GEMINIにも聴いてみる
GEMINIにも聴いてみよう。Googleアカウントでロクインしているが、「アクティビティの保存」や「Gemini へのカスタム指示」はOFFにしてある。
(1)に対しては900文字の回答があり、内容や日本語の質はChatGPTより少し良いように思う。(2)に対しては、武平峠経由のルートしか表示されない。1100文字あり、所要時間はほぼ妥当だ。ただし、情報源へのリンクは表示されない。
これがAI検索によるゼロクリック時代の到来か。当サイトなどはAIの肥やしになるだけで、リンクには全く表示されない。これではサイトへの訪問者が消失してしまう。時代に追いつけない爺さんは対策も出来ず、置いていかれるだけだ。