パーキンソン病(PD)

g. 聞き慣れないことばたち(2)・・・カタカナことば編

  何度聞いても、忘れたり、違いがわからなくなってしまうのが、カタカナことばたちです。

ウェアリング・オフ(ウェアリング・オフ現象、wearing off現象)
L-ドーパの長期使用に伴う副作用として説明されるものです。
薬の効いている時間が短くなってしまったために、服薬後しばらくは調子がいいですが、次に薬を飲む時間が来るまでに、パーキンソニズムがまた現れる現象です。
オン・オフ(オン・オフ現象、on-off現象)
同じようにくすりを飲んでいるのに、その効果が突然現れたり、突然弱くなったり悪くなったりする現象。
薬を飲む時間に関係なく起きる点で、ウェアリング・オフと区別されます。
一方、ウェアリング・オフ現象と、オン・オフ現象を合わせて「症状の日内変動」ということばで説明されることもよくあります。一日の中で体の動きの良いときと悪いときの差が大きくなる状態をさします。
オフ(off現象)
薬の効果が電気を切ったように突然効かなくなる現象。
ジスキネジア(dyskinesia)
  運動異常。通常の随意運動が妨げられ、あるいは異常な動きが出現すること。
  医学用語では、自分の意思で行える運動を「随意運動(ずいいうんどう)」と、これに対して、止めようにも止められない、自分の意思で抑制できない運動を「不随意運動」と言いますが、パーキンソン病の治療では、特にL-ドーパの長期使用に伴って出現する不随意運動を総称して、「ジスキネジア」ということばがよく使われます。
  本人の意思に反して手や足、口、舌などがくねくねと動いてしまうのがその症状ですが、その不随意運動のタイプや発生する時期によって、次のことばで表現される場合もあります。
口舌(こうぜつ)ジスキネジア
顔面、特に口の周囲、舌を中心とする不随意運動。
舞踊運動
手足、頸(くび)、体幹(たいかん;体の中心部分)にあらわれる滑らかで早い不随意運動
ピークドースジスキネジア
L-ドーパが効いている時間帯に出現する不随意運動。
オンセットアンドエンドオブドースジスキネジア
L-ドーパが効き始めるときと、効果が消退するときに出現する不随運動。
ジストニア(dystonia)
手足、頸(くび)、体幹にあらわれる異常肢位やゆっくりとした不随意運動のこと。
同じく、L-ドーパの長期使用に伴う副作用として説明されるものですが、ジスキネジアとは反対に、薬が切れてくるときに現れる起きる現象です。
足の指が曲がったままになって元に戻せないといった症状が「異常肢位」にあたります。

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