鈴鹿:御在所岳
鈴鹿スカイラインの登山口から中道を登り、裏道から下山した。この時期、新緑の斜面にはアカヤシオが咲き誇るが、その花期は短い。今日はその最盛期に恵まれた。いまにも雨の降り出しそうな曇り空だったが、ゆっくりと花見登山に終始した。なお、今年は3月の積雪が多く、花期は平年より1-2週間は遅れていたようだ。
- 登山日
- 2000年5月6日土曜日
- ルート
- 中道-御在所岳-裏道
中道
鈴鹿スカイラインの蒼滝トンネル西口駐車場に自動車を置く。30台ほど駐車できるが時間が早いのでガラガラだ。スカイラインを武平峠方向に歩き、10分ほどで旧料金所を過ぎ、御在所山の家手前の中道登山口に着く。



ここからオバレ岩までは樹下の道。途中、砂ザレの露岩に出るが、曇り空で展望はない。しかし、見上げる樹林の所々に赤い花が見える。ロープウェイの下を通り、岩間を登るとオバレ石に飛び出した。(写真1:オバレ石を振り返る)
再び樹下の登山道になるが、直ぐに露岩帯に変わって頭上が開ける。狭い岩の間を登って飛び出す平坦地は、いつもなら展望が広がり、大休憩をしたくなるところ。残念ながら今日は素通りする。
前方の壁を登って右側から巻くと地蔵岩の下に出る。通り過ぎて振り返えると、絶妙のバランスで岩が乗っているのを観察できる。(写真2:地蔵岩)
ここからキレットまでは明るい水平の道。霧の中にピンク色のアカヤシオ(写真3)が最盛期の花をつけていた。ゆっくりと歩いていると、ときおり単独行の登山者達が追い抜いていく。キレットではクサリ場を慎重に降りる。
キレットを過ぎると苦しい登りが始まるが、今日は涼しいので助かる。ショウジョウバカマの花を見ながら、ササのなかの小広い道を快調に登る。
ようやく登りが終わり、岩壁の北面を巻く鎖場に出る。伊勢湾まで展望が開けるところだが、ガスで視界がない。この付近、まだアカヤシオの花はつぼみの状態。緩やかな風なのだけれど、こずえから水滴が雨のように降ってくる。下り気味に岩壁をトラバースして、岩のテラスに立つ。ここからが最後の登りだが、山頂公園までわずかの距離だ。
山頂
最後に階段を登って、山頂公園の富士見岩に飛び出せば、花咲く中道登山道は終わる。朝陽台の花は、まだアセビの白い花だけだった。開花間近のアカヤシオを除けば、ほかのツツジ類の花は5月下旬以降なので、まだ山頂は寂しい。こんな曇りの日でも、ロープウエイで観光客が登ってきている。
カモシカセンターの前を通り、山頂三角点を目指して舗装された道を歩く。三角点のベンチで昼食。周辺を散策すると、南の国定公園記念碑付近の斜面ではハルリンドウが一面に咲いていた。
裏道

朝陽台へ戻って裏道を降りる。国見峠からガレ場に近づくと、またアカヤシオが咲き始めた。霧のベール越しに見る藤内壁は、常緑樹の緑のなかに白とピンクの花が散りばめられて美しい。偶然に霧が薄くなり、花崗岩の岩壁が白く照らされた。一瞬、雪に覆われているのかと思うほどに輝いて、また霧に隠れてしまった。
裏道は降りるに従って、新緑が鮮やかになる。兎ノ耳でミツバツツジやシロモジの花を見ながらひと休み。足早に下山する登山者が多い。日向小屋を過ぎ、鉄橋から振り返る北谷はモエギ色。最後にコンクリートの急坂を下りて、蒼滝トンネルの東口に出た。
行程表
7:04 | 鈴鹿スカイライン、蒼滝トンネル西口駐車場 |
7:15 | 御在所山の家、中道入口 |
8:06 | オバレ岩 |
10:08 | 山頂公園、朝陽台に到着 |
11:47 | 山頂公園、裏道入口から出発 |
11:59 | 国見峠 |
12:30 | ガレ場(藤内壁にはアカヤシオ、コブシ?タムシバ?が美しい) |
13:29 | 藤内小屋 |
14:11 | 駐車場 |