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  3. 2002年3月10日

鈴鹿:入道ヶ岳

井戸谷の登山口付近から植林帯へ入り、地形図に破線が記された尾根を登った。この尾根は大ガレ(オオハゲ)の南側を通過して二本松尾根の登山道に合流する。下部を除き、踏み跡は消滅したものか見当たらなかった。

登山日
2002年3月10日日曜日
ルート
井戸谷登山口-大ガレ南側の尾根-二本松尾根-入道ヶ岳-井戸谷

井戸谷支流の石組み

手もとの1/25000地形図(CD-ROM版・平成9年4月)を見ると、椿大社から入道ヶ岳への登山ルートは、(1)北尾根を経由するものと、(2)大ガレの南側の尾根を経由するものとの2ルートが破線で示されている。しかし、二本松尾根と井戸谷の登山道は記載がない。今回は(2)のルートを登った。

写真1

椿キャンプ場を過ぎ、井戸谷の水流を南へ渡って右の林道へ入る。今度は、水流を南から北へ渡るが、ここが井戸谷登山口である。この水流は井戸谷の支流であり、地形図には大ガレへ青い水線が書き込まれている。

この支流を渡る手前、約30mの林道脇にテープが巻かれている。砂利っぽい斜面を登ると、テープは支流南側の尾根に導いているようだ。

尾根へは登らず、そのまま左岸を奥へ入ると、落ち葉に埋もれた石段が現れる。その上には整地された平面があり、真ん中に小さな岩が置かれている。ここの右端からさらに石段を登ると立派な石組みに出会う。(写真1)

石組みの上には、これといったものは見当たらない。直径30センチくらいの樹木が数本あるばかり。この石組みの左側には何かあったようだ。小さな石碑があり、「大塚源作命」「辻傳三郎命」と読める。昭和7年頃、井戸谷の砂防工事で死者3名が出ているが、これに関わるものか。ここから大ガレは見えないので、その遙拝所とも思えない。

尾根道

写真2

もどって南側の尾根に取り付き、獣道を拾いながら支流に沿うように植林帯を登る。勾配がきつくなると堰堤が現れる。すこし南に寄って地形図の破線路と思われる尾根の急斜面を登れば、尾根上に小さなコブがあり植林帯が終わった。鞍部になっており、続きの尾根に取り付くが、土質の足場は崩れやすく、手を伸ばしても枯れ木ばかりで危ない。

勾配の緩くなった雑木の尾根では、ときにテープマークを見かける。しかし、すぐに急斜面になり、右手に大ガレが現れる。そんなガレ場から悲しげな鳴き声と小石の落ちる音が聞こえる。カモシカでもいるのかと目を凝らすが確認できなかった。

背後の大ガレに緊張しながら急斜面を登ると低いササが現れた。そのなかに小さな石標があるが、何が彫られているのか解らない。大ガレを覗きながらそのまま登ると岩の堆積に出会った。(写真2)この付近に、「イシゴウ」というイワクラの存在を期待していたのだが、それほどのものとも思えない。ここからしばらくで、二本松尾根の登山道に出会った。「通報ポイント7」の標識の少し下だった。

行程表

11:02椿大社駐車場
13:27二本松尾根の登山道
13:47入道ヶ岳山頂(13:47-14:01)
15:10椿大社

追記 2013年4月6日

「小さな石標」に刻まれた文字は、後に「境界」と判読できた。イワクラ位置図(入道ヶ岳・磐座めぐり)を参照されたい。

追記 2013年8月29日

現在の電子国土の地図を見ると、井戸谷と二本松尾根に登山道の記載があるが、本稿の破線は見られない。

(作成 2002.03.15)(改訂 2013.09.29)