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  3. 2004年12月18日

鈴鹿:比婆之山

男鬼から比婆神社、比婆之山、イワスのセメント鉱山跡を往復した。比婆之山は彦根市と多賀町の境界にある。標高は670m余り。この付近は植林主体の山域だが、神社周辺には落葉した雑木林が残っており心地よい。

登山日
2004年12月18日土曜日
ルート
男鬼-車道-比婆神社-比婆之山-イワス-比婆之山-旧参道-男鬼

比婆神社

比婆之山を初めて知ったのは、「関西ぶらり山歩き」というガイドブックでのこと。その後、同じ著者による「鈴鹿の山と谷」で刷り込まれていたのだが、骨折後の体調確認も兼ねて、ようやく出かけることにした。

写真1写真2

JR鳥居本駅から東進し、比婆神社の標識を見て狭い舗装道へ入った。対向車がないように祈りながら、男鬼集落の西端にある比婆神社の鳥居に到着する。自動車を邪魔にならぬように鳥居の先に置いた。(写真1)

鳥居から神社へ向かうコンクリート舗装の車道を川沿いに歩くと、小さな石標とともに対岸へ渡る小橋がある。しかし、旧参道らしいものが見えないのでそのまま車道を歩く。それなりに展望の良い車道の終点にも鳥居があり、5台分くらいの駐車場があった。

比婆神社は北面した岩壁の前に鎮座していた。陰のなかの小さな社殿。注連縄は真新しく、塩があちこちに置かれている。信仰の内容を知らぬが、黄泉の国との境界に太古の神が息づいているようなこの雰囲気(写真2)に長居は無用と退散した。

比婆之山

少し戻って石灯籠のところから尾根を登る。落葉樹の尾根上、苔が着いた石灰岩を見て目印を追えば、ほどなく山頂に到着した。展望はなく、山銘板が数枚あるばかりだった。

イワス

写真3

イワスへ向かうため、そのまま南へ歩いて右の尾根を降るが脳内に警報ランプが点灯。そのうち、上上限で自動遮断となった。道間違いだ。戻って原因を検証すると、間伐で捨て置かれたスギが目隠しになり、目的の尾根に気付かなかったことと知れた。そういうものだ。山銘板がある山頂からそのまま西へ降るのが正解である。地形図のとおりだわ。

尾根を西進し、北近江線177号の鉄塔を通過。右からの尾根に乗って左折し、堰堤らしきコンクリート構造物の上を歩けば鉱山跡の断崖上に飛び出した。(写真3)展望が良く、琵琶湖も見える。おにぎりを1個食べて引き返した。

旧参道

写真4写真5写真6

比婆神社の車道終点にある鳥居から旧参道が降っているが、やめておけと言わんばかりに倒木が転がっている。しかし、残照に照らされた樹林の魅力に引き込まれ、落ち葉に埋まった石段を降る。(写真4)

やがて右側に車道のカーブが現れた。ジグザグをひとつショートカットしたようだ。直ぐに何故か背丈が低い鳥居に出合い、ここからは植林帯に良い道が続いている。(写真5)

再度ショートカットして車道に出会うと「右比婆大神参道」の石標があって谷へ降りる。しかし、ここから草や木が邪魔になる。対岸に車道を見ながら降れば、往路に見た小橋に到着した。石標から下の旧参道は、もう普通には使えない状態になっている。

男鬼集落を歩いてみたが荒廃した家はなく、何か飾り付けがされている。「鹿見ダム絶対反対」の看板があり、集落内には若い人ばかりが目立つ。神社では祭りの準備がされていたが、何故か人の気配がない。

付近の女性に聞けば、映画のセットだと答えが返ってきた。明日は撮影だとのこと。そういえば、日活と書かれた木箱があった。事情を知らぬ第三者が迷い込んだわけだ。こんなところで何の映画だろうか。タイトルまでは聞かなかった。

行程表

12:00比婆神社・入口鳥居
12:45比婆之山(12:45-13:20)
13:45イワス
15:05比婆神社・入口鳥居

追記:2012年8月5日

映画の題名は「ノロイ」。2005年8月公開と知れた。題名のとおりのホラー映画らしいが見ていない。

(作成 2004.12.19、改訂/書式等 2012.08.05)