1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2009年3月7日

鈴鹿:雲母峰

近鉄湯の山温泉駅を出発して、宗利谷不動に立ち寄り、林道、鉱山跡経由で雲母峰に登った。帰路は、鉱山跡から東海自然歩道に降り、山麓の金谷不動跡、滝谷不動を巡った。

登山日
2009年3月7日土曜日
ルート
湯の山温泉駅-宗利谷不動-湯森谷林道・雲母ヶ峰林道-鉱山跡-雲母峰-鉱山跡-東海自然歩道-湯の山温泉駅

宗利谷不動

近鉄・湯の山温泉駅を出発して、三滝川の右岸車道を歩く。最奥の福富寺までアスファルト舗装だが、地道に変わると、浅い水流だった宗利谷が林道を破壊している。これも、昨年9月の大雨被害なのだろう。

写真1写真2
写真3

対岸の林道で奥へ入り、右折して左後方に現れる小径を上がれば宗利谷不動。小さなお堂には平成5年落慶と墨書されている。剣を持った不動尊の石像が祀られており、鳥居前は堰堤上の広場だ。ここから宗利谷を遡る。

最初の堰堤(標高240m)は右岸に残る工事道路で越える。次に現れた宗利谷と草木原谷の二又(270m)に並ぶ3つの小堰堤では、宗利谷左岸から越えて草木原谷に入った。

しばらく草木原谷を歩くと、地形図に記載のない堰堤(300m)が現れたので左岸から越す。次の未記載堰堤2(330m)も左岸の植林帯を高巻いたが、細い踏み跡は高度があって危ない。小規模なバックウォーターを持つ堰堤からは、前方に未記載堰堤3が見えるが、もう堰堤越えは嫌なので、右岸側の植林帯を登って湯森谷林道(東海自然歩道)に上がった。

地図の大きさ:600×300 600×500 600×700

地図の大きさ:600×300 600×500 600×700 説明:地図表示について

上図は地形図にGPSによる登山ルートの軌跡を編集して描画したもの。(赤線:登路、青線:下山路、:宗利谷不動、:雲母峰ロボット雨量観測所、:鉱山跡、:金谷不動跡、:金谷不動、:滝谷不動)

雲母ヶ峰林道・鉱山跡・雲母峰第2峰

湯森谷林道から雲母ヶ峰林道に入る。東端のU字カーブで菰野雨量観測所のネットフェンスに、「毎日登山」と書かれた札を見つける。冬季は大変だろう。蛇不老山(508m)の西側を通過すると、「岳不動、自然の家」の標識が残っている。

写真4写真5

瀬戸川のV字谷から四日市方面を展望し、雲母ヶ峰林道を離れて緩く下る道に入る。雲母峰ロボット雨量観測所があり、青い放置トラック(MAZDA Titan)の残骸を見ると、この道も曖昧になる。南へ歩き、水溜まりを跨げば鉱山跡だ。

写真6写真7
写真8写真9

ここは、夏季にはヒルとマムシの巣窟かも知れない。しばらく鉱山跡を徘徊したが、ネコノメソウを見る程度だった。テープマークから南側の尾根に登って山頂を目指す。暖かい尾根に道はないが、ヤブもない。暖冬とはいえ、もうアセビの花を見つけた。

山頂が近づくと、右側の植林帯からモノレールの軌道が現れ、終点には木製のプラットホームが作られていた。雲母峰第2峰とされる山頂は、雪混じりの強風で寒いので、早々に鉱山跡まで引き返した。鉱山跡からは、植林帯の明瞭なジグザグ道を下って車道(東海自然歩道)に降りる。

金谷不動跡

雲母峰山麓には3ヶ所に不動がある。菰野町史によれば次のとおり。
 宗利不動尊 大字菰野字宗利東岨
 滝谷不動尊 大字菰野字蛇不老
 金谷不動尊 大字菰野字金谷

東海自然歩道を北進して堰堤が現れると金谷不動跡。イバラが成長し始めた道を入ると、石垣、瓦、酒瓶などが残っている。引っ越し先は何処だろうか。

滝谷不動

写真10写真11

東海自然歩道では、数ヶ所で「熊出没情報有り」の貼り紙を見る。2006年秋の出来事だが、その後のことを知らない。

瀬戸橋を渡ると滝谷不動。雲母ヶ峰林道の標識に「岳不動」とあったもので、湧水を汲みに来る人が多いようだ。この不動は名称が錯誤されているようで、一部のガイドブックには「金谷不動」と書かれている。また、「鈴鹿の山と谷」やゼンリン住宅地図(2007.11 発行)では「岳谷不動」だ。地元・菰野町の広報誌に不動祭りの記事がある。(滝谷の不動茶屋の上の不動まつり

お堂のなかの石像は、丸い頭で手に棒様のものを持っている。果たして不動なのかと思い悩んだが、剥き出しの足は不動尊の姿だ。あとは、湯の山温泉駅まで、民家の庭先に咲くウメの花など眺めながら車道を歩くばかりだ。

金谷不動

写真12

翌日、金谷(かんだに)不動を探しに出かけた。その場所は旧所在地から400m余り下流の県道沿い。金渓川最上流の四日市市との境界間近な場所だった。(地形図参照)

小堂には「不動尊」と刻まれた石が祀られており、位置から見て金谷不動だろう。移転からどれだけ経過したのだろうか。お堂の前には大きなサクラの木が一本、花の時期に訪れてみたいと思ったりする。

行程表

9:00近鉄・湯の山温泉駅
9:25宗利谷不動
10:23湯森谷林道
11:18鉱山跡(11:18 - 11:44)
12:27雲母峰第2峰(12:27 - 12:34)       
13:04鉱山跡
13:22車道(東海自然歩道)
14:55湯の山温泉駅
(作成 2009.03.10、OpenLayers2 → 6 に変更 2022.01.22)