1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2013年11月9日

鈴鹿:拘留孫岳・烏帽子岳・輿越え

いなべ市・古田の清水神明社から拘留孫岳の東尾根を登り、烏帽子岳・北東尾根の登山道を下山した。さらに細野里山遊歩道-輿越え-古田遊歩道で国道365号線に帰った。

登山日
2013年11月9日土曜日
ルート
清水神明社-拘留孫岳-烏帽子岳-烏帽子岳林間広場-輿越え-清水神明社

清水神明社

いなべ市藤原町・古田の立田小学校西側に清水神明社がある。この神社北側の林道入口附近に小さな登山案内板がある。林道に入って駐車場(6台程度)に自動車を置き、道路側の鳥居に戻ってGPSをスイッチオン。まずは参拝を済ませる。明治42年に立田地区全社の合祀をした旨の表示があった。

写真1写真2写真3

「狗留孫岳772米経由、県境尾根コース、浅いヤブこぎ少しあり、尾根を忠実に登る、踏跡とテープをたどる、建設中の鉄塔近くを通る、危険はない」とある案内板は10年以上前のもの。日陰なので消えることもなく健在だ。

地図の大きさ:600×150 600×500 600×700

地図の大きさ:600×150 600×500 600×700 説明:地図表示について

この地図は電子国土にGPS(eTrex30)の軌跡を編集して描画したものである。(:カマ跡、:展望岩、:烏帽子岳林間広場、:地蔵・輿越え)

拘留孫岳

清水神明社から林道を歩き、左折して古田林道に入る。舗装が途切れるがそのまま直進。崩壊箇所を巻けば、林道は左の谷に下りて終点になる。ここまで神社から約20分。

対岸へ渡り、目印を見ながら少し登れば、カマ跡から左後方へ斜面を登り拘留孫岳の東尾根に上がった。あとは雑木の尾根を我慢の急登が続く。散弾のプラスチック製の薬莢が落ちており、後方の遠くには犬の鳴き声がある。猟期が始まる。

写真4

550mで明るい黄葉の斜面に変わり、600mで傾斜が緩むと「白」とある石標を見た。県境に乗ると右側はヒノキの植林に代わる。ここまで、踏み跡は薄いが目印テープがある。

篠立林道からの道を合わせ、緩やかな県境尾根を登る。772mの拘留孫岳には、昭文社の登山地図にある「狗留尊山」の手製山名板があり、西側の反射板からは南方の展望が良い。東側のヌタ場には水が残るが近づきたいものではない。

烏帽子岳

写真5写真6
写真7写真8

拘留孫岳から烏帽子岳・最高点までの県境尾根は紅葉の巡視路を行く。ゆっくり歩くうちに、唐突に烏帽子岳の最高点に到着して驚いた。2002年には、この附近を肩丈のササが占領していたが微塵もない。

写真9写真10
写真11
写真12写真13

標石が欠けた三角点周辺には登山者11人。広くもないので早々に出発して北東尾根(細野ルート)を下山した。急斜面に散らばる小石は赤っぽい。養老山付近にあるものと同様だ。2分する登山道は左(北側)の展望岩コースを下る。展望岩からは対面する猿登、その後方に伊吹山、左には霊仙山が褐色の山体を見せる。

紅葉を見ながら下山していると、登山道を離れたことに気付いて戻る。登山道は展望岩から東へと斜面を横断していく。400mでスギの植林が現れ、池に下りて登山道はお仕舞い。十劔神社を右に見て植林帯経由で烏帽子岳林間広場に到着した。この駐車場は細野ルートと伴に2009年に整備されたもの。清潔なトイレあり。

細野里山遊歩道・輿越え・古田遊歩道

駐車場南側に「壬申の乱と輿越え(こしごえ)の由来」の案内板があり、大海人皇子の后(後の持統天皇)が輿に乗って越えたとある。昭文社の登山地図1999年板には、上石津町・細野集落から藤原町・古田集落へ県境越えの道が赤線で記されていたが、現在は書き込まれていない。「輿越え」に向かう。

写真13写真14

駐車場から熊坂川沿いに舗装路を遡ると、直ぐ鉄橋と「細野里山遊歩道」の標識がある。植林帯の林道を登れば終点は十字路。ここに石地蔵が2体あった。地蔵の左側が輿越えの道。(右側の道は尾根をゆっくり離れて南下し、熊坂川の林道に下りてしまう。)

輿越えの三重県側(古田遊歩道)には車道が現れるが荒れている。狩猟小屋、墓地を経由して国道に出た。目前の「草餅えぼし」に立ち寄り、草餅を食べながら国道を南下して自動車を回収した。行儀の悪いことではあるが美味かった。

備考1 通行止

烏帽子岳林間広場に、時山バンガロールートは通行できない、時山三国岳ルートは通行可との表示あり。下山後、時山に立ち寄ると、年末の12月27日まで、時山簡易宿泊施設解体工事との表示があった。これのことか。

備考2 拘留孫岳・狗留孫岳・狗留尊山

拘留孫岳の名称記載は資料によりバラバラ。旧藤原町の広報ふじわらの記事「県境の山・三国岳と信仰の山・拘留孫岳」には「拘留孫岳」とあり、過去七仏からの名称とのこと。当て字とはいえ、大正新脩大藏經テキストデータベースで検索すると、倶留孫、拘留孫、狗留孫、拘楼孫はヒット。狗留尊は該当なし。広報ふじわらに従い、今回は拘留孫岳とした。なお、広報ふじわらには「烏帽子岳慕情」の記事もあり。

行程表

8:44清水神明社
9:03林道終点
10:11拘留孫岳(10:11-10:18)
11:00烏帽子岳
12:31烏帽子岳林間広場(12:31-12:36)
13:02国道365号線
13:15清水神明社
(作成 2013.11.10、OpenLayers2 → 6 に変更 2022.01.21)