鈴鹿:小岳
日野町の低山。かつて信仰の山だった小岳(302.8m)に登った。
- 登山日
- 2019年2月2日土曜日
- ルート
- 深山口-小岳-下駒月-深山口
小岳

深山口集落の幼稚園は休園日。空っぽの駐車場に自動車を置いた。農道を歩くと、前方に小岳から続く尾根の末端がある。「整圃萬作」の石碑は耕地整理の記念碑か。周辺は山の神の祭祀場らしく祭具が新しい。道端には石標がふたつある。倒されたものは「右かいがけ道」、埋め込まれた石標は大方が土中で「左右」しか読めなかった。
軽トラックなら問題なく走行できる明るい道を行く。現れた獣害防止用フェンスを通過。執拗に固定されており、開扉、復旧に手間取る。通行の気配がない枯れ葉に覆われた道を歩き、広域農道に飛び出した。少々茂っている鉄製階段を使い小岳の北尾根に上る。


地図の大きさ:600×150 600×300 600×500
地図の大きさ:600×150 600×300 600×500 説明:地図表示について
この地図は Garmin eTrex30 により取得した軌跡を編集して地理院地図に重ねたもの。:山の神か、
:神木、
:獣害防止用のフェンスを通過(4ヶ所)

北尾根は倒木など邪魔だが問題なく歩ける。雑木の尾根を登り到着した山頂三角点には山名板が4枚もあった。展望なし。山頂部を徘徊中、シカ3頭が背後を駆け抜けた。
帰路は往路を引き返すべきだったが、地図にある南東尾根の破線路を下った。国土地理院の「点の記」はこの破線を登ったように見える。「ハイキングコース」とあり、山頂には登山記念スタンプ台があったらしい。

三角点から下ると直ぐ大方は倒れた青いネットがある。これを左に見て下るが藪っぽく、道らしいモノが見つからない。
仕方なくネット沿いに尾根を下ると左側が植林になり、鎌掛-下駒月間の乗越に下りた。日野町猟区の標識が転がっており、良く歩かれたらしい細道にはまばらにササが生えている。所々で不明瞭になる道を歩き、左側に植林された段々畑が現れると広い道に下りた。やれやれ。
溶け残った雪道を歩くと神木が2本ある。ここは下駒月の領域かと思うが、これも山の神の祭祀場か。小岳の方を向いている。周辺はネットフェンスだらけ。トンネルを抜けて下駒月へ行く予定だったが早々に広域農道へ逃げた。それでも帰路でのフェンス通過は3回あった。深山口のモノほど執拗でなかったのが救いか。
小岳の歴史

小岳は綿向山の「大嶽」に対する名称とのこと。「ふるさと鎌掛の歴史」には、山頂付近に日吉神社(山王権現)が祀られ、西側の山中の何処かに天台宗の寺院があった。その後に神社は山を下り、周辺集落に日吉神社・日枝神社など山王権現を祀る神社が設けられたとのこと。
一方、宝殿ヶ岳(猪の鼻が岳)に天津彦根命が天下ったが、後に小岳に移したという。何故、西へ4キロほど離れた小岳に移したのか、祭神変更は何故かなど、気にはなる。広域農道から小岳方向を振り返った。これといって印象に残る山でない。山焼きの時代は違う風景だったのか。
備考
- 「ふるさと鎌掛の歴史」第1巻 瀬川欣一(2000)日野町立鎌掛公民館鎌掛の歴史を学ぶ会
行程表
11:43 | 南比都佐幼稚園駐車場 |
12:15 | 広域農道 |
12:27 | 小岳山頂(12:27-12:39) |
12:51 | 鎌掛-下駒月間の乗越 |
13:23 | 広域農道 |
13:38 | 駐車場 |