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鈴鹿:御在所岳

梅雨の合間の体力維持登山。中道と裏道の各「合目」の位置を地図に落とし込んでみた。

登山日
2023年7月2日日曜日
ルート
中道-御在所岳-裏道

鈴鹿スカイラインのカモシカ

5時25分頃、鈴鹿スカイラインの「湯の山かもしか大橋」の入口でカーブを右へ曲がると路上にカモシカ一頭がいた。停車するとガードレールの下をなんとか通過して温泉街の方へ下りて行く。柔軟性に富む身体と言うべきか。

2019.10.27には、大橋から西へ100mほどの路上でカモシカに出合っている。交通量が多い日曜日の14時過ぎのこと。上下線の自動車が急停止し、その車間を右往左往してから温泉街の方へ下っていった。

天然記念物を轢き殺さずに済んだが、車間距離を確保しない後続車があったら追突されていた。この付近の通過は要注意。

中道

中道駐車場から出発する。出発時の自動車は26台で駐車率は五割、温泉側には2台あった。朝日で明るいが、御在所岳の山頂部は雲に隠れており、僅かに細かい雨が降っている。一ノ谷新道の手前に虹が見えた。

写真1 御在所岳

中道を登ると650m付近からも虹が見える。登山道でご婦人方がワイワイ言っているので見やすい場所を御案内した。その先では溝状の登山道に土が置かれたような。段差がなくなって、取りあえずは歩きやすいかも。

今日は風があって涼しいので汗は少なめ。裏道への連絡路分岐には3合目標識がある。2017年4月が初見だ。記載内容が「うら道・中道分岐」なら理解できるが、実際は「うら道⇔中道分岐」と書かれているので、中道の下山方向を裏道と誤認させかねない迷惑標識だ。今はGPSを利用できるが、以前はこんな「足りない」標識に何かと悩まされたので気に懸かる。

写真2 中道3合目標識写真3 中道5合目から御在所岳
写真4 5合目から
写真5 コアジサイ、中道7合目にて写真6 8合目過ぎのアルミ製はしご

5合目から東方を眺めると朝の日射しが建物に反射してキラキラと輝いている。木曽三川の向こうは雲が残っているが、その下でも輝いている。

8合目で鎖場を下りると新しいハシゴが設置されていた。ステップは丸棒(パイプ)で、アルミ製とはいえ設置は大変だったのでは。以前は右側に木があったが、表土の剥離とともに早めに切られてしまった。掴まるものがなくて短足人間には面倒な場所になったので、新しいハシゴは有難い。

さて、3合目以降の標識は、オバレ石に4合目標識、展望台に5合目標識、キレット東に6合目標識、北谷の展望台に7合目標識がある。そして、中道が御在所岳北面に廻り込む展望台に最後の8合目標識がある。何れの標識も同じ仕様だ。

これらの標識の位置を地形図に置いてみた。展望があったり、オバレ石があったりと、中道のイベント発生場所に順番に置かれている。距離とか、疲労感とか、いまいち無縁かも知れない。

地図の大きさ:600×150 600×400

地図の大きさ:600×150 600×400 説明:地図表示について

裏道

トンボが飛び始めた東山頂から裏道を下る。なお、御在所ロープウエイは定期工事のために運休しており、駅舎のシャッターは閉ざされて施設を利用できない。

写真7 裏道8合目標識写真8 県立公園コンクリ標柱

遊歩道の下山口には9合目標識があったが現在は見当たらない。国見峠には南東角に8合目標識があり、西側に昭和23年に三重県が指定した「特別地域鈴鹿県立公園」のコンクリ標柱が残されている。これ以降、登山道の何でもないような場所に7合目、6合目、5合目の標識がある。

4合目、3合目、2合目の標識は見た記憶がなく、同仕様の1合目標識が蒼滝橋近くの車道に置かれている。蒼滝橋の石鳥居や登山口標石の存在を考えると、道案内のために標識が必要ではあるが1合目の位置がこれで良いのかと考えてしまう。そもそも「合目」の起点になる登山口は何処なのだろうか。旧・三交湯の山温泉バス停では近すぎるかも。

なお、6合目標識は2008年の土石流後に作られた崩壊地迂回路の東端に放置されているが、土石流以前は現在位置から西へ25mほどの位置にあった。

今日も「よんの渡し」では数人が橋の架け替え作業中。とても暑そうだ。あいさつには有り難うと返すしかない。

ナツツバキ

写真9 ナツツバキ

御在所山の家(廃業)のナツツバキを見に行った。白い花が咲いているが、一般的なツバキに比べると花の数は少ない。一日花なので、そんなに咲かせることは出来ないのだろう。

北側にあるコナラの大木に上部を蔽われ、周辺の木も伸びてきた。管理されていないので「沙羅双樹」の名札があった頃に比べると、このナツツバキにとっては厳しい環境かも知れない。

中道駐車場の東にあるネムノキはツボミが目立ち始めた。早いものは次週に開花か。

行程表

5:40中道駐車場、出発
8:40富士見岩
9:15遊歩道・裏道下山口
12:11鈴鹿スカイライン・裏道登山口
12:30中道駐車場、着

備考:大正時代の鳥瞰図

御在所岳の登山道に「合目」を記載した資料を探すと、表道を記載した大正13年の観光パンフレット「関西第一の仙境 菰野湯の山温泉名勝図絵」(国際日本文化研究センター)があった。

この鳥瞰図を見ると、大石橋左岸の石段が始まるところが1合目。この付近には御嶽教の神像らしいものと「左一の谷」の石標がある。武平峠越の旧道(江州街道)を歩き、中道駐車場付近が2合目。石鳥居がある「登山表口」が5合目だ。当時は旧・三交湯の山温泉バス停の東にある香雲橋まで自動車が入っていたようだ。

(作成 2023.07.03)