1. 鈴鹿山脈/登山日記
  2. 山行記録
  3. 2025年10月30日

鈴鹿:竜ヶ岳

宇賀渓から遠足尾根、金山尾根により竜ヶ岳を往復した。天気が良く、展望の良い稜線歩きは素晴らしかった。山頂部のシロヤシオが朱く紅葉している。

登山日
2025年10月30日木曜日
ルート
宇賀渓-遠足尾根-竜ヶ岳-金山尾根-宇賀渓

宇賀渓

宇賀渓からの竜ヶ岳登山は久し振りになる。もちろん、宇賀渓の施設も長らく訪れていなかった。その間、旧受付所を撤去して駐車場の収容能力を拡大、観光案内所「竜のコバ」の整備、高額な宿泊施設の誘致、キャンプ場の管理者変更と予約化など、施設の様子は激変している。

駐車場の入退は自動化されたので面倒はない。出庫時に500円の支払いだ。駐車場の東端にあるトイレは人感センサーが作動しないのか照明が点灯せずに薄暗い。駐車場を出発するとき、駐車している車両は20台足らずだった。

遠足尾根

舗装された北河内林道を歩く。「竜のコバ」の地図によると、左側の河原は「進入禁止(Hyggeエリア)」になった。立ち入ることさえ禁止されてビックリ仰天だ。名古屋大学の地震観測施設、続いて「竜の雫」を通過すると遠足尾根の登山口標識がある。

登山口から遠足尾根に上がるまで、植林の道をひたすら急登する。途中、標高530mほどで勾配が一度緩むと岩尾根があり、植林が途切れて僅かながら左右に展望がある。この後、岩っぽい植林の急勾配を登って雑木の遠足尾根に上がる。トリカブトの花が咲き、南東の大日向三角点の方向はロープで閉鎖されていた。

地図の大きさ:600×150 600×600

地図の大きさ:600×150 600×600 説明:地図表示について

赤線:登山ルート、青線:下山ルート、:宇賀渓駐車場、:岩尾根、:遠足尾根に上がる、:大鉢山分岐、:植林西側境界、:迂回路、:管理棟ベンチ、:金山尾根分岐、:岩ゴロゴロ、:丸太のベンチ、:花崗岩の小尾根、:宇賀渓の道に降りる

勾配が緩んだ遠足尾根の道を歩き始める。紅葉前の広葉樹が現れたり、南側にヒノキの植林があったりする。この植林が途切れると待望の展望が広がるが、左前方の竜ヶ岳山頂はまだ遠い。やがてササ枯れの道には、緑のコケ、褐色に枯れたシダ、そして濃緑のアセビが点在する。10年後、このアセビはどうなっているやら。

P964を通過すると、シロヤシオの林内にあった登山道が林の南限に沿って迂回している。標識によれば植生保護とのことだ。何時か、また歩けると良いのだが。

写真1 竜ヶ岳

整備された急勾配の階段道を金山尾根分岐へ登り、竜ヶ岳山頂に正対する。そして、背後の藤原岳では三角点があった袴ヶ腰を重機が削り取っている。なにかと展望抜群になった尾根にはP1042へと整備された木道が続く。

竜ヶ岳

県境の三差路から県境尾根を竜ヶ岳の山頂へ登る。最後の急斜面は、鋼線を打ち込んで木板を固定し、各段に石を詰め込んだ階段道だ。労力を投入した分だけ良い保護効果が現れると良いのだけれど。

山頂の三角点周辺では、コケやシダの間に枯れたササの白い茎が残り、シカの糞が散らばっている。座ろうとは思えないので風景を見ながら立ったままで昼食のおにぎりを食べ、紅葉したシロヤシオを見物しながら金山尾根分岐へ引き返した。

写真2 竜ヶ岳、山頂から降りて県境三差路へ
写真3 竜ヶ岳、シロヤシオ
写真4 県境三差路から東へ写真5 紅葉したシロヤシオ

途中、管理棟(常時閉鎖)のベンチに休憩する登山者が見えた。食事場所に良いかも。今後、この施設がどうなるのかは承知していないが。

金山尾根

写真6 金山尾根を下降する

現在、金山尾根分岐の標識は何故か倒れている。しばらくは紅葉が始まった展望の良い尾根だが、やがて標高900mを通過すると石灰岩っぽい岩ゴロゴロの樹林の斜面を下る。ここでもトリカブトが咲き、マツカゼソウの白い花はほぼ終了だ。獣臭がするヌタ場がある尾根だったが、今回は気付かなかった。

700mには丸太のベンチが幾つかある。東側に植林がある広い尾根だが記憶にないので登山道を付け替えたのかも知れない。道は尾根の西斜面に変わり、現れた小さな岩尾根は花崗岩になった。ロープで閉鎖された蛇谷の道を右に見送れば、白砂と花崗岩の尾根で青空が開けるが、ここから宇賀渓の道までは意外と距離を感じた。この尾根では目印の番号札を余り見ていない。また、地図にある交錯した破線路には気付かなかった。

金山尾根の標識がある宇賀渓の道へ降り、青い魚止橋、続いて落ちた吊り橋の上流側で丸木橋を渡り、アルミ梯子で3m上の林道終点へ上がった。

宇賀渓の施設まで戻ると、今日もスナックが営業しておりカラオケの歌声が聞こえる。演歌だった。毎回、聞こえてくるように記憶している。

出合った登山者は、竜ヶ岳山頂までは8人ほど。ほとんどが単独登山者だ。山頂では11人ほどが入れ替わったが、3割くらいが石榑峠からの往来かも知れない。山頂から金山尾根分岐までは単独者3人だったか。金山尾根では3人組の高齢者と単独1名が登ってきた。GPSが表示する日没時刻は17時3分なので、少し遅刻気味ではある。

行程表

8:05宇賀渓駐車場、出発
8:31遠足尾根登山道、登山口
9:34遠足尾根に上がる
10:56金山尾根分岐
11:10県境三差路
11:25竜ヶ岳山頂(11:25-11:37)
11:56県境三差路
12:04金山尾根分岐
12:52丸太ベンチ
13:33宇賀渓の道に降りる
14:14駐車場
(作成 2025.11.01)