アカヤシオの開花状況 2018
1 アカヤシオの開花状況
アカヤシオの開花は異例の早さだった。御在所岳中腹・上部ともに開花が早く、山頂部での開花が連休の一週間前(21日)になったことは記憶にない。
開花した花数は上部で多数。表年の開花だと思う。しかし中腹で花が少ない。御在所岳から眺望する鎌ヶ岳や国見岳・ハライドも中腹相当の高度で花色が目立たい。この中腹での不調は、4月7~8日の寒波による花や膨らんだツボミの被害が原因だろう。
日平均気温:

御在所岳山頂の最低気温は8日に-5.2℃、翌日の中道登山道は地蔵岩以西に雪があった。中道650mや三ツ口谷堰堤に花が残っていたこと、中道950mに痛んだツボミがあったことから、標高700~1000mくらいで被害が大きかったように思う。これより上部では堅いツボミで寒波の影響を避けられたのだろう。
中道登山道での開花前線の推移:

地蔵岩の南に花が散った跡があったので、寒波が始まった7日は890mまで開花していたと思われる。これを含めて、上図に開花前線の標高推移をプロットした。
御在所岳中腹のアカヤシオは花が少ないまま開花前線が足踏みをしていたが、気温の高まりとともに上部で急速に開花が進んだ。
2 定点観察
- 日蔭美人(地蔵岩):咲かなかった(0/5)
- 第4号杭(890m):寒波により花が落ちた(3/5)
- 木梯子上(950m):良く咲いている(3/5)
- テラスの矮木(1110m):通路の為に切られたので樹勢が衰えているのか。(2/5)
3 御在所岳周辺の山行記録
2018.04.03 御在所岳:早い開花
2018.04.09 御在所岳:中道の開花前線は五合目手前。寒波で花が落ちた。
2018.04.12 御在所岳:中道の開花前線の上昇は足踏み状態。
2018.04.19 御在所岳:開花前線は上昇を始めたが、まだ花数は少ない。
2018.04.21 御在所岳・鎌ヶ岳:上部で咲き始めた。
2018.04.23 御在所岳・国見岳:上部で一斉に開花した。
2018.04.28 国見岳:山頂部は満開、ヤシオ尾根は散り始めた。
(作成 2018.05.08)