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鈴鹿:ハライド・国見岳

裏道から腰越峠道へ入ってハライドに登った。帰路は適当なルートがないので、国見岳に登り裏道へ帰った。ヤシオ尾根分岐ー腰越峠間で登山道の1ヶ所が流失している。

登山日
2008年12月7日日曜日
ルート
裏道-腰越峠道-ハライド-国見岳-裏道

東海自然歩道は通行止

写真1

東海自然歩道の風越峠から南コブ尾根経由でハライドに行こうと考えた。しかし、希望荘から入ると、最初の橋で東海自然歩道が「通行止」にされている。ここにも豪雨の影響があるらしい。

未確認だが、鳥居道谷は土石流で荒れているだろう。朝明から腰越峠は三重県山岳連盟のサイトにある登山道現況では危険に分類されている。残るハライドへの登山道は先週に引き返した裏道からの腰越峠道しかない。しかし、土石流跡で見失った道を探す必要がある。裏道に向かった。

裏道・腰越峠道

写真2写真3

朝日が差し込み始めた裏道を歩く。空気は冷たいが、風のない静かな朝だ。9月の土石流で基礎を失った日向小屋では発電機が運転され、室内には明かりが灯る。

写真4

人の気配がない藤内小屋にて。西空は雪雲で暗い。残った僅かな木々が荒れた谷を目隠している。一服亭の工事は1階部分の補強らしい。

写真5

藤内小屋から橋を渡って不動谷に入る。ここから朝明へ向かう腰越峠道は幾つかの登山道を分岐させる。

岳不動経由で国見尾根に登る道は大崩壊で通行止。ヤシオ尾根分岐で左折して直接にヤシオ尾根に登る道は利用可。ヤシオ尾根分岐から先の腰越峠道は先週に歩いたが、土石流の谷で登山道を見失って引き返している。

先週に引返点に到着。土石流の谷では両岸が削られて登山道が流失している。崖状になっており対岸の尾根には容易に上がれない。

写真6

登山道はこの尾根を乗り越している。下流へ歩き、適当なところから対岸の植林帯へ上がって登山道の乗越まで尾根を登ることにする。尾根は意外と細く、面倒だと後悔し始めた頃、尾根が切れて3mほどの段差を木をつかんで降りた。そこに登山道の標識が現れる。乗越だ。

写真7

やはり、南側の登山道は崩れており梯子がないと登れそうにない。前回は、一ヶ所、ようやく手が届くところにササがあったので、そのササを使って標識から20mほど等高線が高い位置に登ったが引き返している。今日は草臥れ儲けだったかも知れない。しかし、この20mの間には岩が見えるので標識まで下りられるか不明。尾根の北側は切れ落ちて織り危険だ。

腰越峠道は乗越の標識から大きく下る。記憶に残る大下りはここだった。落ち葉が積もって道形も曖昧になっている。小さな谷に降りると崩壊しているが通行に支障はなく、左岸側を登り直す。

ようやく水平な道に変わり、腰越峠のケルンに到着する。見上げるハライドは以前と変わりないように見える。目前には膨らんだアカヤシオの花芽があるが、ここまでの崩壊や細道のことを考えると、春に再訪する意欲は萎んでしまう。

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山頂から鈴鹿主稜線の山々を眺望する。やはり、ここは一級の展望台だ。向かい側の腰越谷左岸斜面の荒々しさは以前と同様。朝明側の腰越谷底部の様子は見えない。遠方、金山の崩壊地からは土砂の流出がくっきりと見え、釈迦ヶ岳も崩壊地が増えたように思う。国見尾根での崩壊は一部が見えるが逆光で良く解らない。

国見岳・裏道

往路を引き返す気にはなれないので、国見岳経由で裏道へ降りることにする。ササのなかの急斜面を登るうちに、枯れ葉に雪が乗るようになった。

ヤシオ尾根分岐からの道を併せ、氷結したヌタ場を脇に見る。県境尾根に出ると、イヌ連れの登山者たちと出会った。国見岳山頂や南峰のロックガーデンには登山者が多い。腰越峠から国見峠の間に豪雨被害は見られなかった。

写真13

北谷が9月の土石流で荒れて以降、裏道を何度か歩いた。今後、どのように変わるのかと思いながら残った木々を見上げる。ここからも伊勢湾が見えることに気付かされた。

写真14

行程表

7:18鈴鹿スカイライン・裏道入口
7:53藤内小屋
9:51ハライド(9:51 - 10:00)
11:53国見岳
13:24鈴鹿スカイライン
(作成 2008.12.12、更新/リンク修正 2016.11.20)