鈴鹿:御在所岳
滋賀県側の尾根2本、上水晶谷左岸尾根(北西尾根)と郡界尾根で御在所岳を周回した。同じ滋賀県側だが尾根の様相は随分と異なり、郡界尾根では目当てのシャクナゲが素晴らしかった。
- 登山日
- 2014年5月18日日曜日
- ルート
- 茨谷右岸尾根-沢谷峠-コクイ谷-上水晶谷左岸尾根(北西尾根)-御在所岳-郡界尾根-茨谷右岸尾根
茨谷右岸尾根・沢谷峠・コクイ谷
武平峠から西に下った駐車場に自動車を置き、鈴鹿スカイラインを歩いて気象観測施設が置かれた茨谷へ入る。右岸尾根に乗り急登すれば、郡界尾根(東近江市・甲賀市の境界尾根)のT字路に上がる。右は御在所岳からの下山予定ルート、左(西)は雨乞岳に続く郡界尾根のルートだ。
左へ入り、沢谷峠に降りた。どこが正式な沢谷峠だか知らないが、昭和46年の地形図には南斜面を登ってくる破線路がある。北へ沢谷を下り、登山地図にある雨乞岳登山道に出る。少し先が「クラ谷分岐」、ここから更に沢谷を歩いてコクイ谷へ向かう。

クラ谷分岐の注意書は写真のとおり。廃道に等しい扱いだ。道迷時、携帯電話が通じる場所に移動とあるが、コクイ谷に電波が届く場所などありそうにない。
コクイ谷が名前をクラ谷と変える地点へ、沢谷は滝となって落ちている。その滝上部の横断はシャクナゲの花が綺麗だが足場は悪い。黄色いプレートは昭和61年の「桑部親子自然教室」のもの、こんな所に親子で来たのか。魚止谷の前でコクイ谷本流に降りるので滝見物に遡った。2008年の水害で堆積した砂利は消えており飛び石伝いになった。
地図の大きさ:600×150 600×500 600×700
地図の大きさ:600×150 600×500 600×700 説明:地図表示について
上図は地理院地図にGPS(eTrex30)軌跡を編集して描画したものである。(:沢谷峠、、
:ドラム缶、
:4連のカマ跡、
:ドラム缶と一升瓶)
コクイ谷を下る。この附近は登山道の状態が悪く、通過できるところを探して行く。右岸の河原にランドマークと化したドラム缶と一升瓶が出現する。混じるのは菊正宗のアルミ缶。「日本華」のプラスチック製ボトルは四日市市の伊藤酒造の日本酒だろう。背後の一段高い所には小屋があったのか石組みが残る。

次のランドマークは右岸側の石組み。下流側の谷中央には大岩が鎮座する。石組みで囲われた中にカマ跡があるが、炭焼きにしては大げさ。右岸の台地上には4連のカマ跡があるが炭焼きとは構造が違う。正体不明の国位鉱山が気になるところ。
さらに次のランドマークは左岸のドラム缶と一升瓶。この付近から歩きやすい道になる。コクイ谷出合には、旧千種街道のルート変更が案内されていた。(右写真)
上水晶谷左岸尾根(北西尾根)


朝寝坊の代償で時間に余裕がなく、先週に下った上水晶谷左岸尾根(北西尾根)を登ることにした。尾根上の踏み跡は薄いが、登りなら高所を目指すのみ。1066mまで我慢の登り。勾配が緩むとシロヤシオが咲いている。1155mではツボミだが数は多い。明るい尾根ではシャクナゲをほとんど見なかった。
ササが現れ、一旦下って登り直す。花期最後のアカヤシオが現れると鈴鹿国定公園記念碑に到着、ロープウエイの観光客と出会う。この付近のササも大人しくなった。

伊勢湾、知多半島、三河湾、渥美半島と重なる。拡大すれば中部国際空港や武豊火力、碧南市の石炭火力、昭和シェル石油のLPG低温タンク、佐久島など写し込まれている。
郡界尾根
御岳大権現の裏から郡界尾根に降りる。ササの中を降り、標高1000m付近で西へ方向を変えるとシャクナゲが現れる。今年は良く花をつけた。2001年5月26日は一週間遅かったが、今回は良い時期に来れた。




この尾根のシャクナゲは赤花だが、先日の「鎌掛谷ホンシャクナゲ群落」には白花が多数混じっており、かなり雰囲気が違う。
尾根が狭くなり展望のある露岩が現れると、その先でテープが左下(南)へと誘導する。ここでシャクナゲの尾根とお別れ。しかし、歩かれている気配がないので尾根に戻って進むと、さらにテープがあり左下後方へ戻るように薄い踏み跡が残されていた。

適当に歩くうちに雨乞岳登山道の溝道に飛び出した。以前は、ここに沢谷峠の標識があった。そのまま郡界を歩いて朝のT字路に帰着。一服峠というらしい。茨谷右岸尾根を急下降、駐車場に戻った。
2つの尾根では登山者に出会っていない。コクイ谷では登山者7人(4グループ又は単独者)と出会っている。山頂の旧カモシカセンター奥にシャクナゲ園があったが現状は立ち入りにくい状態だ。勿体ない。
行程表
10:29 | 駐車場 |
10:54 | 郡界尾根(一服峠) |
13:20 | 北西尾根に取り付く |
14:53 | 鈴鹿国定公園記念碑 |
15:07 | 御嶽大権現 |
16:14 | 郡界尾根(一服峠) |
16:34 | 駐車場 |