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鈴鹿:国見岳・御在所岳

ヤシオ尾根から国見岳に登り、御在所岳から御在所ロープウエイで下山した。国見岳のアカヤシオは良く咲いているが少し物足りない。

登山日
2023年4月23日日曜日
ルート
裏道-ヤシオ尾根-国見岳-御在所岳-ロープウェイ

裏道

七時前に御在所ロープウエイの駐車場に入った。手洗いもあって都合が良い。連休のように満車にならないだろうから、今日はここからの出発とした。

ここ三日間は強風が吹いた。三重県大気環境情報で御在所岳山頂のデータを見ると、21日~22日の夜は風速20m/s、22日~23日の夜は15m/sの強風だった。昨年のアカヤシオは強風による被害(鈴鹿:御在所岳・国見岳 2022-04-30)を受けたと考えているので、今回も様子を見に行くことにした。

図 御在所岳山頂の気温、風速写真1 蒼滝橋工事現場

裏道一合目の手前で蒼滝橋の工事現場に寄り道する。両岸ともに橋台は完成し、左岸には親柱が乗っている。従前のものを洗って使ったのか昭和八年と刻まれている。撤去された石鳥居も復元されるだろうか。

写真2 裏道写真3 「四の渡し」架け替え告知

一年振りに裏道を歩く。朝日で明るくて気持ち良い。右ヒザは問題なし。パイプ堰堤を通過すると橋が架け替えられていた。その先の「四の渡し」も架け替え工事の告知がある。有難いことです。

藤内小屋からは合計10人ほどが北谷を渡り、国見尾根の直登道へ入っていく。ヤシオ尾根方面は私だけになった。

三嶽寺跡

写真4 五輪塔写真5 手洗石

三嶽寺跡へ向かう道は薄暗い印象があるけれど、今日は朝日で明るい。不動谷の徒渉手前で左に小さな五輪塔が見える。10mと5mほど離れて三ヶ所に合計七基を登山道から確認できる。織田信長の手下により三嶽寺が焼き討ちされたのは450年くらい前。何時のものか知らないが、坊さん達が埋葬された墓地らしい。

残された遺物は五輪塔、手洗石、石段。ほかに礎石もあるらしいが、何時も詮索している余裕がなくて通り過ぎてしまう。わざわざ焼き討ちに来るほどの寺院があった場所とは思えないけれど。

ヤシオ尾根

写真6 アカヤシオと御在所岳写真7 ツツジ

鐘撞堂跡から尾根に乗り、緩急がある尾根をひたすら登る。960mで尾根端部に登り着けば一群のアカヤシオがあり、青空があり、伊勢湾、御在所岳、天狗岩・ユルギ岩の展望が開け、ハライドを見下ろす。ヤシオ尾根に来て良かったと思う場所だ。

写真8 アカヤシオ写真9 アカヤシオ

ここから日当たりの良いササ枯れの斜面には余りアカヤシオがなく、腰越峠からの道に合流して西進すれば1040m付近でアカヤシオに出合う。ヌタ場付近までは痛んだ花もあるが、キノコ岩や県境尾根まで良く咲いている。ヤシオ尾根にしては花の数が少し物足りないけれど。

国見岳

強風があったのに花やツボミはあまり地面に落ちていない。花は残っており、昨年と違ってアカヤシオは強風に耐えたらしい。この違いは何処にあるのやら。

写真10 アカヤシオ写真11 青岳から
写真12 アカヤシオ写真13 桃岩

県境尾根には背丈のササがあったが、ササ枯れで消滅して歩きやすくなった。桃岩に立ち寄ると周辺が伐採されている。観光開発でもやるつもりか。

写真14 ヘリコプタ写真15 小型の桃岩

国見岳南峰で御在所岳方面を眺めていると、正午前にヘリコプタが中道七合目かと思われる付近でホバリングを始めた。本谷上空なら尾根に隠れそうだし。何でしょうか。(三重県警の事件事故情報には山岳事故の記載がないので訓練だったか。)

目は見え難くなったし、いつまでも見物できないので、少し西にある、昔、桃岩を探してササのなかを歩いたときに見つけた桃岩の小型版(角度限定)へ行き、国見峠へ下降した。国見岳南面のササも薄くなっている。

御在所岳

写真16 アカヤシオ写真17 寒波被害を受けたアカヤシオ
写真18 アカヤシオ写真19 アカヤシオ

半日蔭の裏道沿いのアカヤシオは五部咲くらいがたくさんある。朝陽台で8日~9日の寒波被害を受けたアカヤシオを確認するとツボミが「かんぴんたん」になって残っていた。少し遅れてツボミを膨らませた周辺のアカヤシオ達は一部がほぼ満開だ。

今年のアカヤシオは極端に開花が早かった。そして、ヤシオ尾根は裏年ではないが少し物足りない。主観的だが昨年の方が良かった。国見岳北面も同様だ。強風被害は軽微なように感じられる。近年のアカヤシオの開花は表年・裏年の振れ幅が小さくて曖昧に感じられる。地域的な同調も曖昧かも知れない。

なお、今年の県境尾根・ヤシオ尾根合流点のシャクナゲはツボミが少ない。二年前は良く咲き、昨年はツボミが見つからなかった。

右ヒザの負担軽減のためにロープウェイで下山した。山頂は遊園地化していたけれど、こんなときは都合が良い。ゴンドラの待ち時間は5分ほど(13:00頃)で、帰着した駐車場には余裕がある。連休は満車だろうけれど。

行程表

6:52御在所ロープウエイ駐車場、出発
7:19裏道、鈴鹿スカイライン登山口
8:00藤内小屋
8:27三嶽寺・手洗石
9:23ヤシオ尾根、956m
10:26県境尾根の登山道に出る
11:33国見岳山頂(11:33-11:41)
11:51国見岳南峰(11:51-11:58)
12:14国見峠
12:37御在所岳の山頂遊歩道に出る
(作成 2023.04.24)